寝正月

 お正月最高!

 ゆっくりして良いし、バカシンジや行かず後家ミサトの世話をしなくて良いし、家事をしなくて良いし、毎日頑張るアスカ様がゆっくりできるのはお正月よね。

 一日中の〜〜〜んびりとテレビを見て漫画を読んでゲームをして・・・ずっとお正月だったら良いのになあ。

「いつものんびりしているじゃないか。それにミサトさんやアスカの世話、家事はずっと僕がしているんだよ」

「おわっいつの間に居たの?」

 びっくりしたわ、シンジが突然リビングに現れたわ。

「今だよ、はいお餅が焼けたよ」

「サンキュー」

 ん〜〜〜焼いたお持ちに砂糖醤油をつけて食べると美味しいのよね。

「ん〜〜美味しい〜〜」

「洗濯物はないかい?」

「洗濯物?」

「うん、溜まっているだろう。良い天気だから洗濯するよ」

 正月から洗濯するなんて馬鹿真面目ね。まったく尊敬するわ。

「だれも洗濯しないからだよ、アスカしてくれるかい?」

「えっええ?そのあの・・・お正月は寝るって法律で決まっているのよ」

「法律で?じゃあ僕も寝なきゃいけないじゃないか」

「え、ええとドイツよ、ドイツの法律だからシンジには関係無いわ。さあ洗濯しなさい」

「まったく〜」

 ふう〜〜我ながら素晴らしい言い逃れね。

「洗濯物は部屋かい?」

「あ、うん」

 洗濯物はそんなに溜まってないから別に洗わなくてもいいけど・・・

「そうだ!シンジ双六しない?」

「双六?」

「そうよ、双六よ。去年作っておいたのよ」

 日本の伝統である遊び双六、それをアタシは作ったのよ凄いわね。

「けど洗濯が」

「洗濯なんていつでもできるでしょ、双六は今しかできないのよ」

「何時でもできるじゃない」

「バ〜〜カ、双六はお正月にして意義があるのよ」

「あ、うん」

 気の無い返事ねえ〜

「持ってくるから待っていなさい」

「うん」

 ふふふ、アスカ様特製双六驚くわよ。




「さあこれがアタシが作った双六よ」

「へえ〜〜凄いね手作りかあ〜相変わらず字が歪んでいるね」

「五月蝿いわね、日本語は難しいのよ。勝負よ!」

「うん」

「まずはアタシからよ」

「ジャンケンしないの?」

「レディーファーストでしょうが!」

 まったく紳士じゃないわねえ。

「こんな時にレディーファーストなんだ」

「五月蝿いわねえ、うだうだ言わない」

 とっととサイコロ振っちゃおう。

「三だわ」

 1、2、3とコマを動かして・・・

「何か書いてあるね。ええと・・・シンジがアスカにオヤツをあげる?何だこれ?」

「書いてある通りよ、さあオヤツをよこしなさい」

「さっき食べたじゃないか」

「さっきはさっき、今は今よ」

「わかったよ」

 ふっふ〜〜ん、オヤツオヤツ〜〜

「はい」

「サンキュー」

 プリンだプリンだ、いっただきま〜〜〜す。

「ん〜〜〜美味しい」

「まったく」

「次はアンタだから振りなさい」

「うん、えい」

「六ね」

 六を出すとはシンジのくせにやるわね。

「六マス目にも何か書いてあるぞ。ええと・・・シンジがアスカにお年玉をあげる?なんで?」

「書いてある通りよ、さあお年玉ちょうだい」

「ちょ、ちょっと待ってよ。シンジがアスカにお菓子をあげる。シンジがアスカの肩を揉む。シンジがアスカにアイスをあげる。シンジがアスカに絵本を読んであげる。シンジがアスカに・・・これって全部アスカに有利じゃないか」

「だからアタシ特製なのよ」

 全てアタシの為によ。

「冗談じゃないよ。やめるよ」

「ダメよ、最後までやるのよ」

「イヤだよ。僕に有利なのが一つも無いじゃないか」

「あるわよ」

「どこに?」

 アタシはゴールを指さしたわ。

「優勝した者の健闘を讃えてキスをする・・・」

「きゃ〜〜〜〜!シンジのえっち〜〜」

 ばち〜〜〜ん

ぐえっ!・・・」

 シンジったら今あ〜〜んな事やこ〜〜んな事考えたでしょう。もう男の子ってどうしてこうエッチなのかしら?でも・・・

「シンジ?」

「・・・」

「何寝ているのよ、起きなさい」

「・・・」

「こら〜〜起きろ〜〜〜」

「・・・」

 アタシと勝負している時に寝るなんてふざけているわね、起きたらまた勝負するわよ。


 ゆっくりとしたお正月、いつも忙しい?アスカちゃんには充実したお休みですね(笑)

 お正月には双六、アスカちゃん特製の双六でシンジ君と勝負!マス目の内容はアスカちゃんに有利なものばかりですがゴールの内容は・・・どちらにも有利ですね(^^)

 興奮したアスカちゃんに叩かれたシンジ君はいつ目を覚ますのでしょうか。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 寝正月