大掃除

 年末の大仕事は大掃除!アタシは自分の部屋を大掃除、だけどこまめにお掃除しているからそんなにゴミは出ないのよね。

 いらないのは雑誌類くらいかしら。もう簡単簡単よ。

 ちょちょいのちょいっと雑誌を纏めて紐で縛れば大掃除はおしまい。うん!流石天才美少女アスカね、掃除も完璧よ。

 さあて大掃除も終わった事だしテレビでも見ようかな。

「アスカ〜部屋は終ったかい?」

「ええ終ったわよ」

 主夫のシンジは大忙しね、自分の部屋や台所を掃除するから大変ね。

「悪いけどリビングを掃除してくれないかな」

「え〜〜?」

 せっかくテレビを見ようと思ったのに。

「頼むよ〜」

「別にいいけどアンタも手伝ってよ」

「手伝うけどミサトさんの部屋が終ってからね」

 ミサトの部屋・・・終わりそうにないわね。ちょっと見に行ってみようっと。




「うげ〜〜掃除してもしてもゴミが出てくる、どうして〜?」

「ため過ぎです、要らない物は捨ててくださいね。それは要らないでしょう」

「あっそれはダメよ、いつか使うかもしれないじゃない」

「こんなの使いませんよ、捨てますよ」

「ああ〜〜使うかもしれないのに〜」

 ・・・誰が見ても使うようなものじゃないわ。ミサトの部屋はゴミ捨て場と化しているわね、こんな部屋でよく生活できるわね。アタシが生活したら一発で病気になっちゃうわ。

「ミサトさん、これも捨てますよ」

「ああん、ダメ〜〜」

「捨てます」

「シンちゃんのいぢわる〜〜」

 ・・・石ころなんて使わないでしょうが。ってどうして石が部屋にあるのよ?

「ミサトさん、この下着は・・・捨てますよ」

「ええ?お気に入りなのに」

「カビが生えていますよ、脱ぎっぱなしにしないでください、ちゃんと洗濯物入れに入れてくださいよ」

「ああ〜お気に入りのせくしい〜下着が」

 色気のいの字も無いわね。

「ミサトさん、これも捨てます」

「ダメダメん」

 いちいち確認してから捨てているわ、あ〜〜まどろっこしいわね。

「シンジ!」

「ん、リビング終ったの?」

「どきなさい!確認して捨てていたんじゃあ時間がかかるわ、交代よ」

「あ、うん」

 シンジをどかしてっと。アタシの天才美少女アスカの眼が要る物要らない物を判別するわよ。

えええい!!

 ふっアタシの千里眼がミサトの小汚いゴミ部屋判定したわ、その時間わずか0.5秒。

「シンジ!」

「あ、はい!」

「部屋の物は全て不用よ、全て捨てるわよ」

「あ、うん」

「ちょ、ちょっち待ってよ〜〜」

「問答無用!あっち行ってろ〜」

 燃えるゴミ、燃えないゴミの袋を用意してスタート!

ちょえええええ!!

「ア、アスカ速い」

 ふふふふ、この速さ凄いでしょう。もしお掃除選手権があれば文句なしにナンバーワンだわ。

「ああ、私のお宝が〜〜」

「何がお宝よ、アタシから見れば単なるゴミよ!」

 ミサトにとっては宝かもしれないけどね。この割り箸も・・・全然宝じゃないじゃない。

「ゴミゴミゴミ〜〜〜〜」

 ノッてきたわよ、更にスピードアップ!

「こ、光速で動くとは凄すぎるわ」

 ふふふ、ミサトもシンジも驚いてるわね。これぞ美少女天才アスカ様の実力よ。

「そして〜〜これは!」

 燃えるゴミ?燃えないゴミ?どっち?

「燃えるゴミ!」

 何が入ってるかわからない封筒、どうせゴミよね。

ちょっち待って〜〜!!

「え?」

 アタシの動きが止まったわ。

「ちょ、ちょっとそれは捨てちゃダメよ」

「何でよ?」

 アタシは中身を確かめたわ。

「宝くじ」

 中身は宝くじだったわ、年末ジャンボね。

「捨てちゃダメよ、五億円当たってたらどうするの」

「当たんないわよ、当たってせいぜい300円でしょう」

「当たるわよ、宝くじは庶民の夢よ」

「はいはい、せいぜい当たる事を祈りましょうね」

「明日の抽選が楽しみだわ」

 夢を見て夢に破れるね。そんな事より掃除よ。

「アスカ〜お茶が入ったよ、休憩しよう」

「お、気が利くじゃない」

 何時の間にかシンジがいなくなったと思ったらお茶を入れていたのね。

「疲れただろう、オヤツもあるよ」

「サンキュ〜」

「シンちゃん私の分は?」

「ミサトさんは終るまでありません」

「そ、そんな〜〜」

 ふっふ〜〜ん、一年ゴミを溜めていたからよ。アタシはお掃除後のティータイムをシンジと楽しむわよ。


 大掃除、アスカちゃんは流石自分の部屋を綺麗にしていますね。それに対してミサトさんは(^^;)

 アスカちゃんの光速の動きでミサトさんの部屋を綺麗にしていきますが時間がかかりそうですね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 大掃除