寄り道
ぎゅるるるうる〜〜
おおうっ〜お腹の虫が鳴っちゃったわ。お昼ごはん食べても授業を受けていたらお腹空いちゃうのよね、食べ盛りは困ったわ。
ぎゅるるるる〜
また鳴っちゃったわ、シンジには聞かれてないでしょうね?天才美少女のイメージが崩れちゃうわ。
帰りにコンビニに寄って何か買おうっと。
「アスカ・・・」
おわっ?
「な、何よ」
後ろからファーストに声をかけられたわ、幽霊みたいな声で驚いちゃったじゃないのよ。
「ぎゅるるる・・・」
「はあ?」
「ぎゅるるる・・・」
「な、何言ってんのよ」
大体意味はわかっているけど。
「お腹鳴ったわね、聞こえたわ」
やっぱり、聞こえていたのね。
「安心してみんなには聞こえてないわ。私にだけ聞こえたから」
「地獄耳か」
「そう言うわね」
何か嫌な予感がするわ。
「食いしん坊さん」
「何を言いたいのよ?」
クスクス笑ってムカツクワね。
「コンビニ」
「へ?」
「コンビニに寄って買い食いするんでしょう、私も連れて行って」
なっ、コイツはアタシの心を読んでいるの?
「私もお腹が空いたの、一緒に行きましょう」
「別に良いけど」
別に断る理由は無いし・・・
「それじゃあ行きましょう」
「早っ!」
すでに買える準備をしているじゃない、確信犯ね。
「準備するから待っててよ」
「ええ」
まったく買い食いとなると行動が早いわね。
「それじゃあ行きましょうか」
「ええ」
ファーストと二人でコンビニへゴー、シンジはバカ達と帰ったみたいね。
コンビニに着いたわ、レジにある肉まんが美味しそう〜〜ホクホクのアツアツ、ウマウマだから買っちゃおうっと。
「アンタは何を買うの?」
「・・・」
「何暗い顔してんのよ」
元々暗い顔がもっと暗くなっているわ。
「お金・・・」
「何?」
「お金持ってないの」
「何ですって?」
それで一緒に行こうって行ったのは、まさかまかさ!
「奢って」
やっぱり、奢ってもらう気満々じゃない。
「奢ってちょうだい・・・」
何で眼をウルウルしてアタシを見るのよ。
「お金持って無いんならどうして来るのよ」
「奢ってもらえると思ったから・・・」
「思うな思うな」
学校でアタシは奢るなんて一言も言ってないわよ。
「思ってたのに・・・アスカが奢ってくれると思っていたのに・・・」
そこでハンカチ噛むな。
「奢ってくれないの?」
「どうしてアタシが奢らないといけないのよ?」
「美少女だから」
美少女?アンタからそんな言葉が出るなんて。でも悪い気はしないわね。
「美少女アスカは奢ってくれるんでしょう?」
「お世辞を言ってもダメよ」
言ったって奢ってやらないわよ。
「天才美少女アスカ」
て、天才が付いちゃったわ。お、奢ってやるもんですか。
「奢って天才美少女パイロットアスカ」
「しょ、しょうがないわね。どれが良いのよ」
「ピザまんにカレーまんにフカヒレまんを二つずつ」
そ、そんなに食べるの?
「流石優しいわねアスカは」
うへ〜お小遣いが一瞬で無くなっちゃったわ。
「今度はアンタが奢りなさいよ」
「・・・」
「どうして黙るのよ」
「わからないわ、私三人目だから」
「誤魔化すんじゃないわよ、三人目でも四人目でも今度奢ってもらうからね」
五人目でもファーストはファーストなんですからね。
「そうサヨナラ」
だああ逃げるんじゃないわよ。まったく食いじが張っているわね。こら〜待ちなさい!
買い食いするアスカちゃん、レイちゃんも奢ってもらう為に付いていきましたね。
おだてられて奢ってあげるアスカちゃん、単純ですね(笑)レイちゃんは食べすぎです。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 寄り道