喜びと悲しみ

 へっくちゅん〜〜

 あ〜〜誰かしら?天才美少女アスカ様の噂をしているのは。

 ふんふんふ〜〜ん、今日はいい天気だからシンジを誘って買い物に行こうかな。勿論シンジは荷物持ちよ。

 今日の服装は何が良いかしら?乙女チックにワンピース、麦藁帽をかぶったら清楚なお嬢様ね。

 『アスカ似合うよ、素敵だ』ってシンジの台詞が聞こえそうだわ。

 ・・・聞こえないわね、あのバカ鈍感だから絶対に気が付かないわ。

 まあ無難にTシャツとGパンで良いかな。

 ふんふんふんふ〜〜ん、お着替えタイム、Gパンをはいて、はいて、はいて〜〜〜

 !!!!!!!!

 おおおおおっ!これは!

「シンジ〜〜見て見て」

「何だよ、五月蝿いなあ・・・って見ていいの?」

 はあ?鼻血出して何顔真っ赤にさせて・・・

あ〜〜〜〜〜!シンジのえっち〜〜〜

 アタシったらGパンははいたけどTシャツをまだ着てなかったわ、下着を見られたわ、黄色いブラジャー見られたわ、恥ずかしい〜〜

 アタシとした事がつい浮かれてしまったわ、Tシャツをちゃんと着てまたシンジに見せに行くわよ。

「あ、着ちゃったの・・・」

 どうして悲しむのよ、このヘンタイ!

「着るわよ、まだ鼻血出してイヤらしいわね、スケベシンジ」

「何だよ、アスカが見てって言ったんじゃないか」

「確かに言ったけどアタシが見てって言ったのはこれよ」

「これ?」

「そうよGパンよ」

「Gパンがどうかしたの?」

 ふっふっふっふ、まだわかんないかしら?

「見てよこれ、ウエストがゆるゆるなのよ、拳が入っちゃうのよ」

「へ〜〜」

「へ〜〜って感動が薄いわね、もっと感動しなさい、涙を流しなさい」

「どうして涙を流さなくちゃいけないの?」

「バッカね〜〜アタシのウエストがこんなに細くなったのよ、天才美少女アスカ様のスタイルがナイスバデ〜になったって事じゃないのよ。これは素晴らしい事だわ」

「はいはい」

 こらっ!適当に返事をしてテレビを見るんじゃない!

「この前まで普通にはいていたGパンが今日はゆるゆる、ああ夢じゃないかしら」

 ぎゅうう〜〜〜

「いて、いててててて」

「痛いのね、夢じゃないわ」

「普通は自分の頬っぺたをつねるんだよ」

 もう最高だわ、天にも昇る気持ちってこういう事ね。

うえええ〜〜〜ん!!

 な、何?このゴジラが発したような泣き声は。ミサトの部屋からだわ。

「ミサトさんどうしたんですか?」

 シンジが驚いてミサトの部屋のドアを開けたわ。

「あっミ、ミサトさん」

 シンジが驚いている、どうしたのかしら?

「シンちゃ〜〜ん、Gパン入んなくなっちゃった〜〜」

 そりゃあビールばっかり飲んでいたら入らなくなるわよ、どれどれ悲惨な姿を拝んじゃいましょう。

「うわ、凄い・・・」

「うええ〜〜〜ん」

「ミ、ミサトさん落ち着いてください、目のやり場に困りますから着替えてください」

 ビックリ、Gパンが全然入ってないわ。ウエスト部分がモモのところで止まっていてパンティー丸見え、紫、大胆ね。

「この前まではけたのに〜〜〜」

「この前っていつの時代よ、江戸時代?」

「一週間前よ」

 一週間もあれば太るに十分だわ。ビールは恐いわね。

「ミサトさん泣きやんでください」

うえええ〜〜ん

 こりゃ泣き止まないわね、まあ太ったのは自業自得ね。

「とりあえずズボンを脱いでください」

「うん、うええ」

 ミサト泣きながらGパンを脱いでいるは、ちと格好悪いわね。それに比べアタシはルンルンよ。

「私ったらいつのまに太ったのかしら」

「毎日ビールを飲めば太るに決まってんじゃない」

「それにしては太るの早すぎですね」

「若い若いと言っても三十だからね」

うええ〜〜ん、アスカがバカにする〜〜

 ありゃりゃ、また泣き出しちゃった。

「わ、悪かったわね」

「もうこれいらない!シンちゃんかアスカにあげるわよ」

「貰ってもね〜アタシはこれがあるからアンタが貰えば」

 Gパンは男女はけるからね。

「うん、じゃあミサトさん貰います」

「また買わなくっちゃ・・・」

「今度はずっとはけるように大きいサイズを買うのよ」

 アタシはこれで大丈夫だけどね。

「ん?」

「どうしたの?」

 シンジがGパンを見て首を傾げたわ。

「これはアスカのGパンだよ」

「「え??」」

 それがアタシのGパン?

「これがアスカのならアスカが今はいているGパンがミサトさんのだ」

「「ええ??」」

 何それ?

「洗濯して分ける時にアスカのとミサトさんのを間違えたみたい」

 それじゃあ、このGパンがゆるゆるになったのはアタシのウエストが細くなったわけじゃなくて最初からだったの。

「そうなんだ〜〜シンちゃんビックリさせないでよ。アスカ返してちょうだい」

 ミサトったら急に明るくなってどうせ返しても入んないわよ。











「うそ・・・」

 ボタンがしまんないわ。

「あら〜〜アスカちゃんどうしたの〜〜?お姉さんはちゃあんとはけたわよ〜〜」

「う、五月蝿いわね。今からしめるのよ」

 ボタンをしめて、しめて、しめて〜〜〜〜〜!

「アスカ〜〜無理な事はしない。これが現実よ」

「嘘よ嘘よ嘘よ〜〜〜〜〜〜!

 そうこれは夢よ、夢!

 ぎゅううう〜〜

「いたたたたた」

 頬っぺたがいたい、夢じゃないのね。

「さあて爽やかなビールを飲んじゃおうかな〜〜アスカはジュースいるぅ?」

 き〜〜〜ムカツク〜〜〜!天国から地獄へ一直線だわ。

 こうなったらまたはけるように運動してやるんだからね。もちろんシンジにも付き合ってもらうんだからね!


 アスカちゃんの喜びもつかの間、悲しみになりました。逆にミサトさんは悲しみから喜びに(^^)

 シンジ君が全てを洗濯していますから、たまには間違いがありますね。シンジ君間違えないように(笑)

 運動する決意をするアスカちゃん、強引に付き合わされるシンジ君が可哀想。


 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 喜びと悲しみ