カウントダウン 12.4

「シンジ〜お菓子食べる〜?」

「あ、うん」

 この頃アスカが優しい。いや毎年決まってこの時期には優しくなる。

 どうして優しくなるのだろうか?その理由は簡単だ。

「ほらほら見てよ、この洋服可愛いわね」

「あ、可愛いね」

「でしょ〜〜アタシが着たらもっと可愛いんじゃないのかな」

「そうだね、可愛いね」

 雑誌を僕に見せて瞳を輝かせている。もうすぐ十二月四日、アスカの誕生日なんだよね、ようはプレゼントの要求である。

「こっちの洋服も可愛いでしょう」

「うん、可愛いね」

 僕は棒読みで返事をする。

「どっちがいいかシンジが選んでくれないかしら?」

「うん、え〜〜と」

 多分選んだほうを頂戴って言うことだろうな、どちらの服も可愛くてアスカには十分に似合うなあ、どちらが良いかな。

「シンジはどっちが良いの?」

「ええとね〜〜」

 アスカが喜んでくれるなら僕も真剣に選んでしまう、でも・・・

「かなり迷うね〜」

「じっくり選んで良いわよ、ジュース持ってくるわ」

 アスカが台所へ行った、僕はその間も思案中、だけど・・・

 ね、値段が高い。どちらも万単位の金額、僕にはちょっと手が出せないよ。他に安いのはないかな?

「シンジ〜〜決まったかしら?」

 アスカがジュースを持ってきた、別なのを言ってみようかな。

「このバックなんか良いんじゃないかな?」

 僕でも買える値段のバック、可愛いやつだ。

「バック〜?洋服じゃダメなの?」

「うん、どちらもアスカには似合いすぎて選びきれなかったよ」

「あら、そう」

 アスカ嬉しそうだぞ、加持さん直伝アスカの扱い方だ。

「このバックならいつでもどこへでも持っていけるよ」

 小さくて肩からかけるバックだ、アスカに似合うぞ。

「似合うかしら?」

「うん凄くすご〜〜く似合うよ」

「嬉しい事言ってくれるじゃない」

 アスカ、ちょっと頬を赤く染めているぞ。

「でも・・・」

「でも何?」

「洋服を選びきれなかったら両方選べばいいんじゃないかしら?」

 うっ・・・そうきたか。選びきれないなら両方選べば良いけど、そしたら金額が・・・

「両方よりバックが断然アスカに似合う、可愛すぎるよ」

「そ、そう。ならバックでいいかな」

「よしバックで決まりだね」

うん

 大きく頷いたぞ、もの凄く嬉しそうだな。今度の休みに買いに行こうっと。


 もうすぐアスカちゃんの誕生日、アスカちゃんは欲しいものをシンジ君に言いましたがちょっと高すぎましたね(^^;)

 話し合い?の結果、シンジ君でも十分に買えるバックになりました。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION カウントダウン 12.4