ほしいもの
しまったわ!
アタシとした事がうっかりしていたわ、うっかりし過ぎ!
今日は六月五日、別に今日はどうでもいいんだけど、明日の六日はシンジの誕生日だったわ。
まだプレゼントを買っていないし、何をあげれば喜ぶのかしら?
う〜〜ん、う〜〜〜ん
あ〜〜〜この天才美少女アスカ様がバカシンジのプレゼントで悩むなんて時間の無駄だわ。
適当に買って適当に贈れば良いのよ。
そうよ、それでいいんだわ。そうと決まれば何かを買いに行こうっと。
・・・でも、そんなプレゼント貰ったって嬉しくないわよね。
あ〜〜あ、何にしようかな。
「アスカ〜〜おやつだよ」
リビングからシンジの声が聞こえたわ、おやつね。このにおいはホットケーキだわ。
「うわ〜〜美味しそう」
湯気が出ていてハチミツがたっぷり塗られて食欲をそそるわ。
「手を洗っておいで」
「うん」
素直に返事をするアタシ、な〜〜んか子ども扱いよね。
「ちゃあんと手を洗ったわよ」
「石鹸つけたかい」
「ええ」
席に着いたアタシは綺麗になった両手をシンジに見せたわ。どう?汚れはついていないでしょう。
「じゃあ食べようか」
二人で手を合わせて・・・
「「いただきま〜〜す」」
もぐもぐ
「美味しい〜〜〜」
口の中で広がるハチミツの甘みにホットケーキのふわふわ感がたまらないわ。
「口にあって良かった」
あっ・・・
な、シンジったら微笑んでいるわ。ドキっするじゃない。
アタシがプレゼントをあげたら、もっと嬉しがるかも・・・
「シンジ誕生日おめでとう」
「あ、ありがとう」
「これアタシからのプレゼントよ、ありがたく受け取りなさい」
「あ、うん」
「なに、ぼ〜〜ってしてんのよ、嬉しくないの?」
「う、嬉しいよ。ありがとうアスカ」
「シンジ・・・」
「カ・・・スカ・・・アスカ」
はっ!
「な、なに?」
「そんなにお腹が空いていたんだ、僕のもあげるよ」
「え、ええ?」
シンジがホットケーキをくれたわ。あ!やだ、アタシったらお皿まで食べちゃっている。
「まずっ」
「水持ってくるよ」
「お、おねがい」
妄想世界へ行っていたらお皿まで食べちゃったわ。アタシったら不覚ね。
「はい水」」
「あ、ありがとう」
ごくごく、ごくごく
「ぷは〜〜〜生き返ったわ」
「ぼ〜〜としていたけど、どうしたの?」
「べ、別になんでもないわよ」
プレゼントの事を考えていたって言えるわけないじゃない。。
「とりあえず怪我しなくてよかったね」
「あ、うん」
アタシもびっくり、口の中血だらけにならなくて良かったわ。
プレゼント・・・どうしようかな〜〜何気なく欲しいものを聞いてみようかしら?
「ねえシンジ」
「ん、どうしたの?」
「え、ええとね。今欲しいものある?」
「欲しいもの?」
「うん」
「そうだな〜今欲しいのはガンダムのプラモかな」
「プラモ・・・」
そういえば、おもちゃ売り場に行く度に欲しいって行っていたわね。
「どうしてそんな事聞くの?」
「な、なんでもないわよ。ごちそうさま」
シンジが今欲しいのはプラモなのね。よし!さり気ないリサーチは完了したわよ。
「アタシ今から出かけてくるわ」
「うん、ご飯までには帰って来るんだよ」
「わかっているわよ」
子供じゃないんだからイチイチそんな事言わないでよね。よ〜〜しプラモを買って喜ぶシンジの顔を見ちゃうわよ〜〜!
シンジ君の誕生日をうっかり忘れていたアスカちゃん、プレゼントを買わないといけないですね。でもシンジ君に贈るものに悩みます。
おやつ時間に何気なく欲しいものを聞き出したのでシンジ君の喜ぶ顔がみれますね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION ほしいもの