イチゴショート

「アスカ〜オヤツだよ」

「わかったわ」

 三時のオヤツ、僕はアスカの部屋の前でアスカを呼んだ。

「今日のオヤツはなに?」

 オヤツにご飯と食べる時だけすぐに出てくるんだよね、朝起こす時は何回呼んでも来ないんだよね。

「イチゴショートだよ」

「わお〜〜大好物〜〜」

 ふふ、手放しで喜んでいるよ。今日のイチゴショートは美味しいって評判の店で買ってきたんだよね。

「おわ〜〜美味しそう〜〜」

 テーブルにはすでにケーキと紅茶を用意してあるんだよね、僕って手際がいいなあ。

「アスカ〜遅いわよ」

「ミサトが早すぎるのよ」

 ミサトさんはすでに座ってビールを飲んでいる、まったくまだ明るいのに困ったなあ。

「これでも遅い方よ、さあ食べましょう」

 僕達は手を合わせて・・・

「「「いただきます」」」

 イチゴショートは名前のとおりイチゴが乗っている、このイチゴを最初に食べるか最後に食べるか迷うんだよね。今日は最後に食べようかな。

「あれシンジ、これフォークじゃない」

「うんフォークだよ」

 スプーンの方がよかったのかな。

「箸で食べるわよ」

「箸?」

「そ、箸よ。持ってきて」

「いいけど」

 なんでまた箸で食べるんだろう?そういえば昨日の夜、テレビで怪しい日本の文化を放送していたなあ、それの影響か。

「はやく、はやく〜」

「はいはい」

 アスカが急かすので僕は猛ダッシュで台所に行き箸を持ってきた。

「はい箸」

「サンッキュー」

「また変な食べ方するわね、こぼすわよ」

「こぼさないわよ」

「まともに箸使えないでしょう」

「使えるわよ、ちゃんと練習したもん」

 ミサトさんの言うとおり、アスカはまだ箸の使い方が苦手なんだよね。

「ほら見てよ、ちゃんと使えるでしょう」

「まあまあね」

 ちょっとぎこちないけど使えそうかな。

「さあ見ててイチゴを掴むわよ」

 アスカの手が震えている、何か嫌な予感がするなあ。

「ほ、ほら見て見て〜ちゃんと掴めたわよ」

 確かに掴めたけど手が震えすぎだよ。



 ポロッ



「「「あっ」」」



 スローモーションでイチゴが床に落ちていく、落ちていく、落ちていく・・・



 ポト・・・



「あ〜〜〜〜〜アタシのイチゴが〜〜〜〜」

「ほ〜〜ら言わんこっちゃない」

 ミサトさん呆れ顔だ。

「うう、アタシのイチゴが・・・」

 アスカが泣き出しそうだ、まずいぞ。

「洗えば食べられるよ」

「洗ってもヤダ〜イチゴをとってクリームがついているのがいいの!」

「だったら洗ってまた乗せたらいいじゃないか」

「また乗せるのがイヤなの〜〜」

 それがわからないなよ。

「ううう、アタシのイチゴ〜」

 あと数秒後には泣き出すぞ、これは。

「じゃあ僕のをあげるよ」

 僕は自分のイチゴをアスカのイチゴが無くなったケーキの上に乗せた。

「やった〜〜イチゴ、イチゴ〜」

 また乗せたんだけど喜んでいる、洗ったイチゴがいやなのかな。でも泣かなくてよかったよ。

「アスカ、ケーキは箸で食べない方がいいよ、また落とす可能性があるからね」

「うん、そうする」

 また落としたら次はミサトさんのイチゴをやらなければいけないからね。ってミサトさんはもう全部食べているよ。

「んま〜〜〜かった」

「イチゴおいし〜」

 二人とも満足そうだね、僕はアスカの落としたイチゴを洗って食べようかな。


 イチゴショートケーキを食べようとするアスカちゃん、食べ方が違います(笑)普通箸では食べませんがテレビに影響されて使ったらイチゴを落としてしまいました(^^;)

 落としたイチゴはシンジ君が洗って食べ、アスカちゃんはシンジ君のイチゴを食べました。アスカちゃん妙なこだわりがありますね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION イチゴショート