優しくて
「あ〜〜疲れた疲れた」
実験が終わり、シャワーを浴びてサッパリしたアスカは身体をバスタオルで拭くと制服を着始めた。
「ふう〜」
遅れてレイがシャワー室から出てきた。
「遅いわよ、早くしないと先に行くわよ」
「まってすぐ着替えるから」
レイは身体と髪を急いで拭くと慌てて下着を着け始めた。
「お待たせ」
「よし、バカシンジも待っている事だし帰りましょう」
二人は鞄を持つとロッカールームから出ようとした。
「あ、アスカ待って」
「何?」
「ボタンが取れかかっているわ」
レイはアスカの胸のボタンを指さした。
「あっ本当だわ」
「脱いで直してあげる」
「別にいいわよ」
「ダメ、取れたら困るわ」
レイは有無を言わさずアスカの上着を脱がし始めた。
「きゃっエッチね、脱がし方が上手だわ」
「知らないわ、私は三人目だから」
「何人目でも上手よ」
レイの言葉に適当に受け流すアスカであった。
「用意いいわね」
鞄から出した裁縫道具を見て素直に関心した。
「女の子として常識よ」
「常識ね〜〜別に持って無くてもいいもん」
頬を膨らますとベンチに足を組んで腰をかけた。
「あら上手ね」
レイの裁縫の上手さに驚いた。
「赤木博士にならったの」
「へ〜〜リツコにね」
「うん、葛城三佐のようにならないようにって言われたわ」
「確かにね」
アスカはミサトの毎日の生活態度を思い出し頷いた。
「アスカはボタン付けできる?」
「で、できるわよ、そのくらい」
「自分でやってみる?」
「えっ!。ってもう終わっているじゃない」
話しながらも制服のボタンは付け終わっていた。
「これに付けてみて」
レイは鞄からボタンと布を取り出した。
「何よそれ」
「練習用、これで練習しているの」
「ふ〜〜ん」
アスカは受け取るとボタンを付け始めた。
「こうやって、こうやって・・・はうっ!」
あやまって針で指に刺してしまった。
「いたたたたた、ああっ血が出た〜〜」
突き刺した処から血が滲み出てきた。
「大丈夫?」
「ちょっと痛い」
「バンソウコウを貼っておくわ」
鞄からバンソウコウを取り出すとアスカの指に巻いていった。
「アンタ用意がいいわね」
「女の子として常識」
「常識ね・・・」
バンソウコウの貼られた指を見て、自分も準備しようと思うアスカであった。
「準備してもできないと意味が無いわよ」
「わかっているわよ!」
普段静かなレイちゃんですが女の子らしさを出すときがあります。子憎たらしい(笑)アスカちゃんにも優しいレイちゃん、これもリツコさんの教育の賜物でしょうね。
これでアスカちゃんもレイちゃんを見習うでしょうね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 優しくて