アスカ推薦

 ぎゅるるるるる〜〜〜!

 きゃっ!アタシったらお腹が鳴っちゃったわ、乙女なのに恥ずかしい〜〜

「恥ずかしくないわ、乙女じゃないから」

「うっさいわね〜〜アタシは誰がなんと言おうと超美少女乙女なのよ」

「・・・」

「ど〜〜して黙ってんのよ、ムカつくわね」

「何も言うことないから」

 腹立つわね〜

「先行くから」

「ま、待ちなさいよ」

 お腹が空いているアタシとファーストは食堂へ向かったわ。ファーストの歩くスピードが速いわね、お腹空いているわね。





「さあて〜何を食べようかな〜」

「私はこれ」

 早っ!陳列ケースを一秒見ただけで決めているわ。

「アンタ早すぎるわよ、もうちょっと選んで決めたらどうなの?」

「これが美味しそうだから」

 ファーストが指を差したのはシーフードカレーだわ。あれ?カレーサンプルの横に何か書いてあるわ、アスカ推薦シーフードカレーですって?

「え〜何々?『アタシ、惣流・アスカが推薦するわよ、もう美味しくて美味しくて失神しちゃうカレーよ。絶対食べなさいよ!』」

「これは碇クンが作ったカレーなのね」

「アタシ推薦した覚えはないんだけど」

 確かにシンジのカレーは美味しいけど、食堂に出すって話は聞いたこと無いわね。アタシに黙って出したのかしら。

「お猿さんだから忘れちゃったのね」

「むき〜〜忘れてないわよ!推薦してない!」

 そうよ、推薦してないわよ。そんな話きいてないもん。

「うそ、バナナをあげるから白状しなさい」

 うわっ手にバナナが!お、美味しそうじゃない。

「嘘じゃないわよ」

「そう、だったらバナナは私が食べるから」

 うわ〜むき出した、大きくて美味しそう〜〜

「食べたい?」

 ゴクリッ!

「た、食べたくなんかないわよ」

「じゃあ、いただくわ。あ〜〜ん」

 ああっ大きくそそり立ったものがファーストの口に。ってちょっと表現が恥ずかしいわ。って漫画の読みすぎだわ。

「ちょ、ちょっと待った〜〜〜」

「何?」

「そういえば推薦したわ、そう確かにしたわ」

「そうなの」

「言ったからちょうだい」

「しょうがないわね、あげるわ」

「サンッキュー」

 大きいバナナをゲットしたわ。美味しそう〜〜

「もぐもぐ、美味しい〜〜〜!」

 ホッペが落ちちゃう〜〜

「アスカは何食べるか決めたの?」

「アタシもそのカレーにするわ」

 シンジのは食べ飽きないからね。








 食堂でカレーを頼んでファーストと向かい合わせに座ったわ。

「美味しそうね〜いっただきま〜〜す」

「いただきます」

 パクッ!!

 ん〜〜〜、美味し・・・!!!

まっず〜〜〜!!

 何よこれ?舌がぴりぴりしてきたわ。

「これは何?新手の使徒なの?」

 あっファーストが痙攣しているわ。うわっ魂が天に昇っていく。

「ファ、ファースト。逝ったらダメよ、死ぬわよ」

「も、戻ってこれないかも・・・」

 ファーストの魂が見えなくなっていくわ。アタシの眼が見えなくなっていっているのね。

「こ、このカレーはシンジのカレーじゃないわね」

「あら〜〜カレー食べてくれたのね」

 こ、この声はミサト!という事は・・・このカレーは!!

「推薦文にアスカの名前を勝手に使っちゃったけど問題ないわね〜〜」

 ゲフッ!

 ち、血が・・・も、問題大有りよ!!

「推薦文とおりね〜レイも失神するほど美味しかったようね」

「ち、違うわよ・・・」

「ん?なんて言ったの?」

 こ、声が出ないわ。もうダメ・・・

「あら〜〜アスカも失神するほど美味しかったのね。でも残しちゃダメよん」

 う、うぐっ・・・アタシの魂も天に昇っていくわ、もう帰ってこれないかも・・・


 二人で仲良くご飯を一緒にするアスカちゃんとレイちゃん。二人が選んだのはシーフードカレー、どうやらシンジ君が作ったカレーのようですがその正体は(^^;)

 勝手に名前を使われたアスカちゃんは迷惑ですね、これを食べた職員から苦情がでるでしょうね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION アスカ推薦