アイス

 あ〜〜〜〜暑ぅ〜〜〜〜〜〜〜〜

 毎日暑くて嫌になっちゃうわ。

 でもそんな暑さも忘れさせてくれる素晴らしいアイテムをアタシは知っているのよね。

 それは・・・

 アイス!

 特に好きなのはスイカバー、毎日食べても飽きないのよね。

 さあて今日も食べようっと!

 ふんふんふ〜〜ん、冷凍庫にはアタシ用のアイスがあるのよ〜〜

 あるのよ〜〜・・・ん?

 目の錯覚かしら、冷凍庫を開けたけどアイスが見当たらないわ。

 もう一回見直して・・・奥に入り込んでいるのかな?

 ・・・って、無いわ無いわ、なぜ無いの?

「シンジ〜〜」

「どうしたの?」

「アイスが無いのよ」

「アイス?まだあったんじゃないの」

「それが無いのよ」

「おかしいな〜」

 シンジが冷蔵庫を見に行ったわ、アタシも付いていこう。




「ほら無いでしょう」

「本当だ、おかしいなあ〜昨日はまだあったんだろう」

「うん、今日の分まであったわ」

「今日の分・・・あっ」

「どうしたの?」

「朝ミサトさんが仕事に出かける時に食べながら行ったよ」

「な、何ですって〜〜!」

 あんのバカミサトが、帰ってきたらお仕置きよ。

「そっか・・・アイスがないのね」

 アタシの愛しいアイスがないのね・・・

「今から買ってくるよ」

「あ、アタシも付いてく」

 付いていった方が買ってすぐに食べるもんね。







「今日も暑いね」

「そうね、外に出るだけでも嫌よね」

「僕はいつも出ているけどね」

 シンジは買い物に行っているから疲れるわよね。

「たまにはアタシが買い物に行ってあげましょうか?」

「えっいいの?」

「いいわよ。そのかわり何かお菓子を買ってるかもしれないわよ」

 スーパーに行ったら必ずお菓子コーナーに行ってるのよね。

「それはちょっと・・・」

 どうしてそこで苦笑するのよ。

「いいじゃない、お使いのお駄賃よ」

「高いもの買ったらダメだよ」

「わかっているわよ」

 高いお菓子を買っていたら家計が赤字になっちゃうわ。








「それにしても暑いわ〜ねえシンジ、ちょっと休憩していかない」

 目の前にはちょうど喫茶店があるわ。

「いいよ」

「よしっ決まりね。入りましょう」



 ふわ〜〜店内はクーラーが効いていて気持ちいいわ。

「さあて何を頼もうかな、アスカは何にするの?」

「アタシはね、これよ」

「これ?ちょっと大きすぎるんじゃない」

 アタシが指さしたメニューの写真は小型バケツに入った巨大アイスパフェ、三人前はあるのよね。

「これでいいのよ」

「食べきれるの?」

「アタシ一人じゃ無理よ、アンタも一緒に食べるのよ」

「えっ僕も」

「そうよ、これ一つ頼めばいいのよ」

「でも食べきれるかな」

「心配しなくていいわよ、食べきれるわよ」

 ここの特別アイスパフェ、結構カップルに評判らしいの。ヒカリもこの前ジャージと食べたと言っていたわ、先を越されてちょっと悔しかったわよ。

「じゃあこれを頼もうか」

「うん」

 うふふ、シンジの事だからこれがカップル限定メニューだってこと気づいていないわ。








「うわ〜大きい、食べきれるかな」

 確かに大きいわね、でもアイスは入るところが別だから食べてやるわよ〜

「ん〜〜美味しい〜〜」

「美味しいね」

 色んな味のアイスにフルーツ、ちょっと値段が高いけど頼んでよかったわ。

「イチゴ貰うわよ」

「じゃあ僕はメロンを」

 うふふ、食べきれるか心配していたシンジだけど、夢中になって食べているわ。

「チョコアイスもコクがあって美味しいよ」

「本当?アタシも」

 カチッ

 あっスプーンが触れちゃった、でもシンジは気づかずアイスを口へ・・・これって関節キッスだわ。きゃ〜〜〜〜!

「ん?アスカどうしたの」

「え、何が?」

「顔が真っ赤だよ」

 う、うそ!?真っ赤なの。

「な、なんでもないわよ。バカ〜〜」

 カチッ

 きゃっまた触れちゃった。アイスが無くなるにつれて触れる回数が増えてきているわ。





「アスカ、またスプーンが触れちゃったね」


「もう、シンジったらワザとでしょう」


「ふふ、ばれたかい?」


「ばればれよ、演技が下手なんだもん」


「はは、アスカにはかなわないなあ」


「うふふ」







「アスカ、アイスをこぼしちゃダメだよ」

「えっ?あっ!」

 スプーンからアイスが垂れてテーブルを汚しちゃった。

「あ〜あ、残念」

「えっ何が残念なの」

「な、何でもないわよ」

 このアイスを食べきったカップルは幸せになれるって噂があるのよね。そんな事シンジに言えるわけ無いじゃないの、今回は失敗しちゃったけど次ぎに来た時は食べきるわよ。


 暑い夏、アスカちゃんの楽しみは大好物のスイカバーを食べる事、でも冷凍庫には入っていませんでした。その犯人はミサトさん、帰ってきたらお仕置きが待っています(^^;)

 可哀想なアスカちゃんの為にアイスを買いに行くシンジ君。二人で行くことになって途中で寄った喫茶店で特製アイスパフェを注文、アスカちゃんの策略?

 今回はこぼしてしまいましたが次は食べきれるでしょう(笑)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION アイス