BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY 3

 勝利はアタシの手の中に!

 ついについに今日という日がやってきたわ。

 眼鏡は冬季訓練と称して南極にやったし、ヒカリとジャージは買い物に行かせたし、鋼鉄は戦自に戻して、ファーストは病院のベッドに包帯でグルグル巻きにしてやったわ。

 これでアタシとシンジの仲を邪魔する輩はいないわよ。

「さあシンジ行くわよ」

「えっ今日も行くのかい?」

「行くわよ、当然でしょう」

 もたもたしないで早く準備をしなさいよ、日が暮れちゃうでしょう。

「今お小遣いがピンチなんだよ」

「そんなのアタシが奢ってあげるわよ」

 まったく計画性がないわね、また無駄遣いしたんでしょう。

「奢ってくれるの?」

「ええ、だから行くわよ」

「うん」

 よ〜〜し、出発よ。









「撃った後はご飯食べて帰りましょう」

 シンジもご飯を作るの疲れていると思うからアタシの優しい心遣いよ。

「いいけどお金が・・・」

「アタシが奢ってあげるって」

「ご飯も奢ってくれるの?今日は気前が良いね」

「アタシはいつでも気前がいいわよ」

 今日の日の為に貯金をしていたのよ。

「それじゃあお言葉に甘えようかな」

「決まりね」

「ミサトさんはどうしよう、帰ってきても何も用意していないよ」

「カップラーメンで十分よ、それと麦酒を与えておけば問題ないわ」

 ミサトは麦酒だけで生きていける身体なのよね。

「そうだね、帰りにカップラーメンを買おうね」

 ふふ、ミサトの晩御飯はカップラーメンに決まり!これで文句でも言ったら鉄拳キックが飛ぶわよ。ん?鉄拳キック、何か変ね、まあいいかっ!








 んふふふ〜〜シューティングレンジに着いたわよ、使用料を払って入るわよ。そしてアタシとシンジ二人だけで・・・







「シンジ〜ほら見て当たったわよ」


「上手になったね〜〜」


「lこれもシンジの教え方が上手なのよ」


「違うよ、アスカが才能あるんだよ」


「シンジのおかげよ」


「アスカ・・・」


「シンジ・・・キュン」










 この日の為に徹夜して考えたシナリオは完璧だわ、さあ頑張るわよ。

「あっアスカさん、それに碇君こんにちは」

 げっまた邪魔者が・・・って誰?

「やあ山岸さん」

 山岸?シンジの知り合いなの。こっそりシンジに聞いたらなんと同じクラスだったわ、驚いちゃった。そういえば居たような居ないような、影が薄い子だわ。

「相変わらず頑張っているね、当たるようになった?」

「あ、はい何とか、でも重くて腕がぶれちゃいます」

 身体に似合わず重そうな銃を使っているわね、狙い方も下手くそだわ、それじゃあ当たらないわよ。

「え、えい」

 バシュッ!

 あさっての方向に飛んで行ったわ。

 せっかくシンジと二人っきりだと思ったけど、この子は空気のような存在だから気にならないわ。

 でも・・・アタシの考えたシナリオを見られるとちょっと照れるわね、可哀想だけど帰って貰うわよ。

「ちょっと良いかしら?」

「はい何でしょうか?」

「アタシと勝負しない」

「勝負ですか」

 今の腕を見たら楽勝でアタシが勝つわ。

「そうよ、どちらが多く的に当てられるかよ」

「多くですか?」

「ええ、弾数は十発で勝負よ、勝負するわよね!」

 気が弱そうだから脅して無理やり勝負させちゃうわよ。

「は、はいわかりました」

「よし!それで敗者はデパートに売ってあるイチゴケーキを自腹で買ってくるのよ」

「ええっ?買ってくるまで一時間以上かかっちゃいます」

 それが狙いなのよ、その間にスイ〜〜〜トでラヴなシナリオを遂行するのよ。

「そうよ、一時間以上かかっても良いから買ってくるの!わかった!?」

「は、はい・・・」

「よろしい、それじゃあアンタが先行で良いわよ」

「私からですか?」

「ええ、どうぞ」

 どうせその銃じゃ一発も当たらないでしょうね、アタシは五発は当てる自信があるから勝ったも当然ね。

「そ、それじゃあ始めます」



 あっ!な、何?いきなりスカートを捲りあげたら両ももに銃を仕込んであるじゃない、それを両手で取って二丁拳銃?

バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!

 小型の銃だから素早いし狙いやすいじゃないのよ。

 カン!カン!カン!カン!カン!カン!カン!カン!カン!カン!

「ふ〜〜終わりました」

 げげっ!全部当たったじゃないのよ、この子上手すぎじゃないの。

「山岸さん、いつ見ても凄いね〜尊敬しちゃうよ」

「そ、そんな事ないですよ」

「はあ〜いつ見ても?凄い?シンジ〜〜アンタこの子が上手だって知っていたの?」

「うん?山岸さんはケンスケと同じくらい上手なんだよ」

「な、なんですって〜〜」

 それじゃあアタシが勝てるわけないじゃないのよ〜

「次はアスカさんの番ですよ」

「わ、わかったわよ」

 シンジめ〜〜帰ったらビンタよ。

 こうなったら本気で集中して全部当ててやるんだから・・・

 集中集中・・・

 ・・・集中するほど手がぶれてくるわ。

 集中!

 バシュッ!

「しまった!」

 的の脇をすり抜けて行ったわ。

「アスカさん、私の勝ちです」

「・・・」

 くう〜〜〜大人しそうな顔してスカートを捲って銃を取るなんて何て大胆なの。

「ケーキを買ってきてくれるんですよね」

「え、ええ・・・」

「ありがとうございます、待っていますね」

「い、行ってくるわ」

 まさかこんな結果になるなんて、ちくしょうちくしょうちくしょ〜〜〜〜〜〜〜う!


 シューティングレンジへ行くシンジ君とアスカちゃん、今日は徹夜で考えたシナリオが実行できそうですね。

 でもそんなアスカちゃんのシナリオを邪魔する最後のボスが(笑)マユミちゃんでした。でも存在が薄いのでアスカちゃんは知りませんでしたが、銃の腕は一流です。

 そんなマユミちゃんに無謀にも挑んだアスカちゃんは・・・(^^;)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY 3