GW

 週末からゴールデンウィークかあ、今から楽しみだなあ。

 学校も明日行けば終わり、連休は何をしようかなあ〜

 おっと、味噌汁ができたぞ。う〜〜ん、今日も良い出汁が出たぞ、鮭もパリッパリに焼けたぞ。

 ご飯をテーブルに並べたらアスカを起こしに行こうっと。






「アスカ〜朝だよ〜」

 部屋の外から呼びかける、当然返事は無い。まだ夢の中だろうな。

「入るよ〜」

 いつも入るなと言われているけど入らないと起こせない、起こさないと怒られる、だから入るんだ。

「zzz〜〜」

 相変わらず寝相が悪いなあ〜ベッドと壁の隙間に挟まって寝ているよ。

「アスカ〜朝だよ」

「う、う〜〜ん・・・あと五分〜〜」

「遅刻するよ」

「遅刻しても良いからあと十分〜〜〜」

 増えているじゃないか、まあ後五分寝ていても間に合うから寝かせておこうかな。

「五分経ったら起こしにくるよ」

「う〜〜ん・・・zzz」

 アスカは寝かせておいて、次はミサトさんを起こしに行こう。





「zzzz〜〜〜」

「ミサトさん、朝ですよ。起きてください」

 ふすまを開けるとそこは夢の島、一昨日掃除したはずなのにもう汚れているよ、どうやったらこんなに汚れるんだ?

「ミサトさん、遅刻しますよ」

「う、うい〜〜〜〜zzz」

 我が家の女性陣は朝が弱いなあ、朝に強いのは僕とペンペンだけだよ。

「ミサトさん、起きてください!また給料減らされちゃいますよ」

 先月は遅刻が多くて給料が少なかったんだよなあ、家計が火の車だったよ。

「起きなくていいのよ〜〜」

「どうしてですか?給料無くなっちゃいますよ」

「今日から連休に入ったのよ」

「え?もうですか」

 早いなあ、ネルフってそんなに連休があったかな?確かリツコさんの話では明後日からだったような・・・

「うん、リツコが休んで良いって言ったのよ」

「リツコさんがですか」

「そ、ずっと休んでいて良いって、すんごくラッキーよ」

「ミ、ミサトさんそれって・・・」

 何か嫌な予感が・・・

「だから連休中はずっと遅くまで寝ているからね、おやちゅみ〜〜」

「ミサトさん、ずっと休んでいて良いって言うのは、そのあの・・・クビではないでしょうか」

「クビ〜〜?何それ〜〜」

「だからクビですよ、クビ!ミサトさんが職を失うんですよ」

「ふ〜〜ん、そなの〜じゃあシンちゃんが代わりに行ってね〜〜zzz」

 だ、駄目だ。ミサトさんは寝ぼけていて、というか連休に浮かれて事態の大変さを把握していない。

「ミサトさ〜〜ん!」

「おやちゅみなさ〜い、zzz」

 もう〜どうなっても知らないぞ。どうなっているのかリツコさんに電話して確認しないと。




「はい赤木です」

「も、もしもしリツコさんですか、僕です碇です」

「あらシンジ君、おはよう朝からどうしたのかしら?」

「ミ、ミサトさんの事なんですけど」

「ミサトがどうかしたの?」

「ミサトさんはクビになったんですか?」

「クビ?クビにはなっていないわよ」

「じゃあ、どうしてずっと休んで良いって言ったんですか」

「居ても居なくても支障が無いからよ」

「そ、そうなんですか・・・」

「むしろシンジ君が居てくれた方が有益だわ、ミサトの代わりに三佐になる気はないかしら?」

「えっ?僕がミサトさんの代わりですか」

「ええ、代わりにミサトは二等兵に降格させるから」

「に、二等兵って戦時中じゃないんですから」

「うふふ、二等兵じゃなかったら三等兵でもいいわよ。ちなみに三等兵は私の実験のモルモットよ、うふふ」

「リ、リツコさん恐いですよ」

「あら朝からごめんなさい、ちょっと暴走しちゃったわ」

「と、兎に角ミサトさんを出勤させますから降格だけはやめてください」

「あらどうして?シンジ君が三佐になるのよ」

「僕は中学生ですよ、三佐にはなれません」

「それはしょうがないわね、じゃあミサトは今日は出勤なのね、わかったわ」

「はい、よろしくお願いします」





 ふう〜〜どうして朝からこんなに疲れるんだ〜背中が汗でびっしょりだよ。

 ミサトさんをネルフに行かせないと僕達が路頭に迷っちゃうぞ、ミサトさんを起こさないと!




「ミサトさん、起きてください!」

「おねむなの〜〜zzz」

「ネルフに行かないと三等兵に降格ですよ、リツコさんのモルモットになるんですよ!」

「ええっ?それ本当」

 一気に眼が覚めたみたいだ。

「はい、きっと改造されますよ」

「そ、それはまずいわね。行ってくるわ」

「あわわ、パジャマ姿で行かないで下さいよ」

「あっちで着替えるから大丈夫よ、いってきます〜〜〜」

 ふう〜〜なんとかミサトさんを行かせたぞ、まったくゴールデンウィーク前なのにどうしてこんなに疲れるんだ。連休中はずっと身体を休めておかないといけないぞ。


 GW前はシンジ君も朝からご機嫌、連休中の計画が決まっているのでしょうか。女性陣はいつもと変わらない朝、低血圧です(^^;)

 ミサトさんを起こしに行ったら、ずっと連休だと言われ驚くシンジ君。リツコさんになんとか懇願してお許しをえました(笑)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION GW