授業中

「20世紀最後の年、巨大隕石が南極に衝突し・・・」

 ふあああ〜またお決まりの話が始まったわ、この話を聞いていると眠くなっちゃうのよね。

 周りも話を聞いていないし、寝ていたり漫画本を読んでいたりと好き勝手やっているわ。

 アタシは何をしようかしら?

 とりあえず眠たいから寝ちゃおうかな。

 ん?右に座っている鋼鉄が端末で自分の顔を隠してコソコソ何かしているわ。

「ちょっと何やってんの?」

「早弁よ」

「おわっ、もう食べているの?」

 鋼鉄はコンビニで買ったパンを食べていたわ、まだ二時間目なのに食いしん坊ね。

「今朝寝坊しちゃってね、ご飯食べていないのよ。お昼まで我慢しようと思ったけど駄目だったわ、アスカも食べる?」

「あ、うん。ありがと」

 サンドイッチを一個貰ったわ、授業中に食べるのは初めて、ちょっとドキドキしちゃうわね。

「どう?授業中に食べるのは格別でしょう」

「ん〜〜堂々と食べれないから、あまり食べた気しないわね」

 のどを通り辛いわ。

「まだまだね、授業中に食べて美味しいと思うようになったら一人前よ」

 そんなんで一人前にならなくていいわ。





 ふう〜〜少しお腹が膨れたから寝ちゃおうかな・・・あら?左に座っているファーストは何をしているのかしら、タブレットを使って何かを書いているわ。

「ファースト、何を書いているの?」

「見たい?」

 何か素っ気無い言い方ね、ムカつくけど何書いているのか見たいわ。

「ええ」

「じゃあ、そっちに送るわね」

 ファーストの端末からアタシの端末に送られてきたわ、どれどれ・・・











 「綾波、触っていいかい?」

 「えっ?碇クン何を触るの?」

 「ふふ知りたいかい?」

 「う、うん教えて」

 「ふふじゃあ教えてあげよう、ここを触るんだよ」

 「きゃ、きゃあ!そこは女の子の大事なところです、やめて碇クン」

 「じゃあ、やめるよ。そのかわり僕のを触ってくれよ」

 「ええっ!?」

 「驚く事ないよ、僕の事が好きなんだろう?」

 「え・・・あ、うん・・・」

 「うふふ、嬉しいよ。綾波」

 「あ、あ〜〜ん」











「な、ファースト何よこれ?」

 シンジとファーストのえっちぃ漫画じゃないの。

「同人誌、締め切りが近いの」

「同人誌?アンタそんなの書いていたの?」

「ええ、この『恥らいの乙女と野獣の少年、愛の叫び』は人気があるのよ」

「そんなの初めて知ったわよ」

 それにペンネームが碇レイ?ふさげているわ。

「そうなの、まだ私の作品を知らない一般人が居たのね、ちょっとショックだわ」

 一般人って・・・バカにされているわ。

「ここにちょうど一巻があるから読んでみて」

 うわっ机の中に用意しているわ。

「ふん、読んでやるわよ」

 どうせくだらないバカ話なんでしょう、読んで欠点を指摘して失意のどん底に落してやるわよ。

















「はあ〜〜やっと授業が終わったわ、長かった〜〜あら?アスカどうしたの、顔が真っ赤よ」

「な、何でもないわ」

「顔どころか耳や手、全身真っ赤じゃないの。熱でもあるの」

「な、ないわよ!」

「うふふ、マナさん。アスカは授業に集中しすぎて身体が火照っているのよ」

 バ、バカ何言ってんのよ。

「うわ〜〜アスカって真面目〜〜流石大卒ね」

「マナさん、ここに居ると火照りが移るから教室から出ましょう」

「え、ええ。アスカは出ないの」

「ア、アタシは・・・いい」

 真っ赤な顔して教室を出られるわけないでしょう。

「アスカ、二巻もあるから次の授業中に読んでみる?」

 !ファーストが教室を出る際に耳元で呟いていったわ。アタシバカにされているわ、ファーストの漫画を読んだだけなのに・・・き〜〜〜くやしい〜!


 授業がつまらないアスカちゃんは早弁しているマナちゃんからサンドイッチを貰って初めての早弁を体験(笑)

 そして同人誌を書いているレイちゃんの漫画を見せてもらって(^^;)

 アスカちゃんには刺激が強すぎましたね、レイちゃんは冷静に漫画を書いていますね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 授業中