カキ氷
「あ〜〜だるいわね〜〜」
世間は夏休みだって言うのに、アタシとシンジはリツコに呼ばれたわ。
「ねえシンジ、リツコの用って何かしら?」
「さあ〜なんだろうね、変な用じゃない事を祈りたいよね」
「そうね」
リツコの用ってのは何かしらトラブルがあるのよね、変な用じゃない事をアタシも祈りたいわ。
「「こんにちは〜」」
「いらっしゃい、待っていたわよ」
研究室にはリツコが居たわ、相変わらず仕事熱心ねえ。
「用って何なの?忙しいんだから早くしてよね」
「それは問題ないわよ」
「何がよ?」
「チルドレンで今現在暇なのは貴方達だけよ」
ひ、暇じゃないわよ。遊ぶっていう崇高な目的があるのよ。
「僕達だけって、綾波はどうしたんですか?」
「そうよ、ファーストも夏休みだから暇じゃないのよ」
ファーストの方がアタシ達よりよっぽど暇なんじゃないの?家でずっと寝ているんじゃないのかしら。
「レイはマヤと温泉に行っているわよ」
「な、何ですって〜〜!?」
温泉〜〜〜!アタシを誘ってくれてもいいのに、温泉行きた〜〜い。
「温泉かあ、いいなあ〜それで用ってなんですか?」
「今度カキ氷店を出す事にしたのよ。それでカキ氷を試食してほしいのよ」
「次はカキ氷ですか」
またお店を出すんだ、儲かっているのね〜羨ましいわ。
「ええ、氷とシロップにこだわった高級カキ氷よ」
へえ〜それは楽しみだわ。
「まずは定番のイチゴを食べてちょうだい」
「わお〜美味しそう。いっただきま〜す」
パクッ・・・しゃりしゃり
「ん〜〜〜〜〜〜美味しい〜〜!」
今まで食べてきたカキ氷が嘘のように思えるわ。
「美味しいですね、このシロップは本当のイチゴを使っているんじゃないんですか?」
「うふふ、流石シンジ君ね。イチゴ果汁100%よ、氷はエベレストの湧き水を使用しているのよ」
「へえ〜なんだか凄いわね。それだけ高級なら値段も結構するんじゃないの?」
「200円で出すわよ」
「200円ですか?それで儲かるんですか」
200円じゃ赤字のような気がするけど、リツコがそんな事するわけないわよね。
「ええ、儲かりすぎて困るわよ」
いいなあ〜そんなに稼いでどうするのかしら?
「次はメロンをどうぞ」
メロンも果汁が100%のようね、夕張メロンの果汁が美味しい〜〜!
「パイナップルもあるわよ」
パイナップルも美味しいわ、いくらでも食べれる。
「ふう〜〜お腹いっぱいになっちゃったわ」
「そうだね、リツコさん美味しかったです」
「満足してもらえて嬉しいわ、次は当店のおすすめシロップよ」
「おすすめ?何なの?」
「これよ、シンジ君シロップよ」
「えっ僕のシロップ?」
「シ、シンジのシロップ?」
ビンに入っているシロップは白い液体、それってもしかして・・・ドキドキ
「シンジ〜カキ氷が食べたいわ」
「じゃあ今から作るね、シロップはどうする?」
「何があるの?」
「シロップは僕のでどうかな?」
「え〜〜シンジのシロップ〜?いや〜〜んシンジのえっちぃ〜〜」
「アスカ、どうしたのかしら?」
「え、あ・・・何?」
「世界が変わっていたようだけど、貴女が考えているようなモノではないわよ」
「な、何がよ」
「うふふ、口に出して言ってもいいのかしら?」
リ、リツコが不気味に笑っているわ。
「や、やめてよね。そんなえっちな事」
「アスカ、Hな事って何?」
「な、何でも無いわよバカシンジ」
まったくデリカシーが無いんだから。
「アスカ、食べるかしら?」
「い、いらないわ。シンジが食べてよ」
「ぼ、僕が?」
「じゃあシンジ君が試食してね」
「わ、わかりました」
ドキドキ、ドキドキ、シンジのシロップってどんな味なのかしら。
「パク・・・リツコさんこれって練乳じゃないですか」
れ、練乳?
「そうよ、普通の練乳よ」
「それならどうしてシンジのシロップなのよ」
「そうして売った方が婦女子に売れるからよ、値段は1000円!この練乳で儲けるのよ。ウフフ」
うわっすっごい詐欺じゃないのよ。変なとこに頭がまわるわね。
確かに名前を変えたら売れるかも、アタシもドキドキしちゃったわ。
リツコさんの次のお店はカキ氷(笑)快進撃は続きます。
出すのは最高のカキ氷で値段もお安め。これで儲かると言うリツコさんですか、裏がありました。
アスカちゃんもドキドキする名前のカキ氷でした。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION カキ氷