サクラ

「シンジ〜こっちよ〜早く来なさ〜い」

「はあはあ、待ってよ早すぎだよ」

「アンタが遅すぎなのよ」

 すっごい大発見しちゃったのよね、それをシンジに見せる為に走っていっているんだけどシンジ遅すぎ!

「ここよ、これこれサクラが咲いているの凄いでしょう、アタシが発見したのよ」

 何気なくネルフの広場を散歩していたら満開の桜を発見したのよね。

「ああ、これかあ」

「なによその素っ気無い感想はもっと感動しなさい。ここに桜が咲いているなんて知らなかったでしょう」

 ふふ、これも散歩をしているアタシだからこそ発見できたのよ、ぼ〜〜としているシンジになんか発見できないでしょう。

「知っていたよ、一昨日綾波と見たんだよ」

「な、なんですって〜〜!?」

 し、知っていたとは・・・そしてファーストと見ていたなんて・・・

 ギュウ〜〜〜〜

「あ、あいたたたた。頬をつねらないでよ〜」

「五月蝿い、お仕置きよ!」

「何のお仕置きなんだよ?」

「アタシより先に桜を見たお仕置きよ!」

 アタシより先に見るなんてシンジのくせに生意気よ!

「酷い言いがかりだなあ〜」

「フンッ!今日のところは勘弁してあげるけど、今度からはアタシより先に見ないようにしなさいよ」

「なんとなく意味がわからないけどわかったよ」

 よしよし、それでイイのよ。

「さあ、登りましょう」

「え?」

「聞いてなかったの、登るのよ」

「どこに?」

「これによ」

 目の前には桜があるでしょうが、見えないのかしら?

「これに?普通は下から見るものだろう」

「ふっ凡人は下から見上げるものなのよ、アタシの様な天才は登って見るものなのよ」

 そうよ、アタシは天才、凡人と同じ事はしてはいけないのよ。

「高いところが好きだねえ〜」

「ごちゃごちゃ言わない!登るわよ」

 アタシはシンジより先に登り始めたわ、こらスカートの中を見るんじゃないわよ。







「んっふっふ〜〜〜気持ちいい〜〜〜」

 花がすぐ近くで見れて綺麗だわ。

「シンジも早く登ってきなさいよ」

「僕はいいよ」

「どうしてよ?はは〜〜ん、登れないんでしょう」

 男の子くせにだらしないわねえ。

「そんなんじゃないよ、僕は下から見るのが良いんだよ」

「あっそ、凡人なシンちゃんは下から見ていなさい〜〜」

 凡人シンジは下から見上げて〜〜・・・ん?

「こら〜〜〜バカシンジ!スカートの中覗いているでしょう?」

「の、覗いてなんかないよ」

 動揺しているわ、すっごく怪しい。

「うっそおっしゃい、パンティーが何色か言ってみなさいよ」

「み、見てないからわからないよ」

 絶対に嘘だわ。

「いいから言いなさい!」

「じゃ、じゃあ赤」

コロス!

 今日は気分が良いから赤にしたのに、それを言い当てたのは見たんだわ。

「ぐ、偶然だよ」

「コロスわよ、今降りていくから待ってなさい」

「え、ええ?!」

「逃げてもコロスわよ」

「ひ、ひどいよ〜〜」

「五月蝿い、アタシの神秘を見たバツよ、降りるから待ってなさい」

 桜から降りて、降りて、降りて・・・

「アスカどうしたの?」

「お、降りれない・・・」

 降りようと下を見たら、足が震えて怖くなってね・・・う、動けない〜〜

「シンジ〜助けて〜」

「え〜降りれなくなったの?」

「うええ、落ちそう・・・」

 下を見れば見るほど地面に吸い込まれそう。

「ア、アスカ、ジッとしているんだよ」

「う、うん」

 あっシンジが登ってきたわ。

「アスカ大丈夫?」

「足が動かない」

 足が、コンクリートで固められたみたいに動かないわ。

「僕がおんぶするから」

「え?」

 シンジがおんぶして降りてくれるの?大丈夫なのかしら。

「さあ掴まって」

「うん」

 シンジがアタシの方に背中を向けてくれたわ、ゆっくりと背中におぶさって・・・

「しっかり掴まったかい?」

「うん、しっかり掴ったわ」

「それじゃあ降りるからね」

「うん」

 シンジがゆっくりと降り始めたわ、駄目怖いわ、眼をつぶっちゃう。








「アスカ・・・アスカ」

「え?何」

「無事に降りたよ」

「あ」

 眼を開けたら地面に着いていたわ、眼をつぶっている間は長かったわ。

「もう背中から降りていいよ」

「駄目」

「え?」

「アタシのパンティーを覗いたバツよ、おぶって帰りなさい」

 コロスのもアタシがひどいと思われるから刑を軽くしてやったわよ。

「見てないよ」

「見てなくてもおぶって帰るの〜〜」

「はいはい、わかったよ。腰を抜かしているんだね」

「バカ違うわよ」

 ミサトじゃあるまいし、腰なんて抜かさないわよ。

「じゃあ、どうしてなの?」

「教えな〜〜い」

 アンタになんか教えてやらないわよ。

「はは、教えてくれないんだ」

「何よその笑いは?」

 シンジのくせにむかつく〜〜


 桜を発見したアスカちゃん、これをシンジ君に見せて自慢しようとしていましたがシンジ君は知っていましたね(^^;)

 そしてお花見?アスカちゃんはSALなので木の上から見るのですが降りれません(^^;)登ったのは良いが降りれないアスカちゃんはへっぽこですね。

 でもシンジ君が冷静でアスカちゃんを助けてあげました。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION サクラ