しろいこいびと
今日学校で碇クンにクッキーを貰ったわ、どうして私にくれるの?と尋ねたら今日はホワイトデーでバレンタインデーのおかえしだと言ったわ。
バレンタインデーのおかえし?私何か贈ったかしら?
・・・
・・・
・・・そうチョコを贈ったわ、赤木博士が碇クンに贈りなさいって言ったから贈ったチョコ、そのおかえしがこのクッキー。
アスカも碇クンにクッキーを貰っていたわね、何かクッキーに文句をつけていたけど顔は嬉しそうだった。素直に喜べないのが残念ね。
その逆にマナさんは素直に喜んでいたわ、素直すぎて碇クンを押し倒して教室で放送出来ないようなことをしようとしたけど、私とアスカがなんとか制止する事に成功したわ。
・・・周りを見回したらクラスの男の子達が女の子達に贈り物をしていたわ。照れながら渡す男の子達、微笑んで受け取る女の子達、微笑ましい光景ね。
そういえば委員長さんもジャージ君に貰っていたわね。貰ったときの委員長さんの顔が凄かったわ、真っ赤になって今にも叫びそうな雰囲気だったわ。
きっと一人になったら絶叫して喜ぶでしょうね、喜びすぎて天に昇っちゃうかもしれないわ。
さっそく碇クンがくれたクッキーを食べてみるわ。
碇クンの手作りクッキー、前にも食べたことあるけど凄く美味しいクッキー、心に残るクッキーだわ。
あら、屋上に誰か居るわ、あれは確か・・・
・・・誰かしら?名前が思い出せないわ。
眼鏡をかけている・・・ええと確か碇クンやジャージ君といつも一緒に居る人ね。
フェンスにしがみ付いて泣いているわ、何故泣いているの?
「なんや〜ケンスケはチョコもらえんかったのか」
ジャージ君の声が聞こえたわ、チョコを貰えなかったという事はおかえしをする相手がいないということね。
あっフェンスを激しく揺らして号泣しているわ。
あっフェンスによじ登ったわ。
あっ今にも飛び出しそうな雰囲気だわ。貴方は人間だから空を飛べないわよ。
クッキーを一口。
ぱくっ
美味しい、これが碇クンの味、私をとりこにする味なのね。
もう一口。
ぱくっ
これが碇クンとの絆なのね。
碇クン・・・
ごちそうさま、碇クンの愛情美味しかったわ。今度は私の愛情を食べてほしいわ。
クラスの男の子達はすでに贈り終えていたわ、そして教室はラヴラヴモードが漂っている。
あ、碇クンはまだ贈り終えていないみたい、手にまだ一つ袋を持っていたわ。誰を待っているのかしら?
誰か入ってきたわ、あれは・・・
「やあシンジ君」
あっ碇クンがその人物に向かって走って行ったわ。
「カ、カヲル君!これを受け取って」
ああっどうしてそんな人にクッキーを渡すの?進むべき道が違うわ。
「僕にくれるのかい?嬉しいよシンジ君」
「カヲル君・・・キュン」
あっ碇クンの胸がトキメイテイル、碇クン駄目!ボーイズラブになったら。
決めたわ、碇クンを誘惑する敵をただ今より排除します。
「「このヘンタ〜〜イ!」」
「お〜〜う!シンジく〜〜〜〜ん」
「カ、カヲルく〜〜ん、どこへ行くの〜〜?」
私が排除する前にアスカとマナさんがキックをして排除してくれたわ。外に蹴り出された変な人物は・・・あ、眼鏡君とぶつかったわ。
「こら〜バカシンジ〜変態なことしてんじゃないわよ」
「シンジ〜私というものがありながら、私はいつでも脱ぐ用意ができてるわよ」
「こら鋼鉄、こんな所で脱ぐんじゃない!」
「ふっふん、ボデーに自信が無い人は脱がなくて結構よ」
「なんですって〜〜アンタよりはナイスバディーよ」
「へ〜〜どれどれ、モミモミ」
「あ、あん。バカ感じるじゃないのよ」
「アスカの弱点見〜〜つけた、モミモミ」
「きゃあ〜〜〜ん」
喧嘩しているのか仲良くしているのかわからない二人ね。今のうちに碇クンと一緒に帰りましょう。
ホワイトデーはシンジ君の手作りクッキーですね。レイちゃん、アスカちゃん、マナちゃんは大喜びです。
トウジもヒカリちゃんに贈ってラヴラヴです。そしてケンスケは(^^;)
シンジ君の手元にはまだクッキーが残っていました、それを贈る相手は・・・カヲル君。どうしてカヲル君に送ったのでしょうね、それは謎です(笑)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION しろいこいびと