連れてって
「ね〜〜ミサト〜休みなんだから、どこかへ連れてってよ〜〜」
「ん〜〜〜そうね〜〜」
ゴールデンウィークで快晴となればアタシの血がウズウズ騒ぐわ、どこかへ行かないと病気になっちゃう。それなのにミサトはテレビを見ながら横になっている。
「アタシすんごく暇なのよ、だからどこかへ連れてってよ〜〜」
「宿題あるんじゃないの〜?」
「ないわよ、だ〜か〜ら〜」
ゴロゴロしていると太るわよ。
「シンジも何か言いなさいよ」
「どこ行っても多いから家でゆっくりしていても良いんじゃないかな」
「さっすがシンちゃんわかっているわね」
「なんでミサトの味方をするのよ、コラ〜〜!」
「いた、いたたたた」
シンジの両頬をつねってやったわ、ほんとムカつくわね。
「ほらシンジ、行きたくなったでしょ?どこかへ行きたくなったでしょ?」
「いや、別に・・・」
ぎゅううううう!
「いたたたたた」
「まだそんな事を言うのはこの口かあ〜〜」
「いたた、い、行きたいです。どこかへ行きたいです」
「よろしい!」
まったく世話が焼けるわね。
「ミサト、二対一でどこかへ出かける事に決定したわよ、さあ連れて行って」
民主主義的多数決で決まった事だから拒否権は無いわよ。
「ん〜〜しょうがないわね、温泉でも行きましょうか」
「温泉?わ〜〜い温泉温泉〜〜〜」
前行った浅間山の温泉ね、あそこは広くて良かったわ。
「んじゃ今から出発よ、二人とも準備をして」
「うん」
「わかりました」
そうと決まれば準備は早いわ、部屋に戻って服を着替えて下着を準備して〜〜
「さあ行きましょう」
「早いわね〜〜」
「当然よ、あれシンジは?」
「シンちゃんはまだ準備をしているわよ」
「まだ〜?遅いわね。シンジ〜早くしなさ〜〜い」
まったくトロイんだから。
「クエクエ」
「ん、何?ペンペンも行きたいの」
ペンペンがアタシのスカートを引っ張りながら話しかけてきたわ。
「良いわよ、行きましょう」
「クエクワ〜」
うふふ、ペンペンも喜んでいるわ、それにしてもシンジは遅いわね。
「ごめ〜ん、お待たせ」
「遅いわよ」
「色々準備があってね」
色々準備って、下着だけ準備すればいいことでしょうが。
「揃ったわね、行きましょうか」
「ミサト、安全運転よ」
着く前に逝ったらシャレになんないわ。
「わかっているわよ、セクシーな運転でいくわよん」
「それはちょっと・・・」
そんな事しなくていいから安全運転でお願いするわ。
ミサトの運転で行く温泉、助手席にはペンペン、後ろにはアタシとシンジが乗ったわ。
「うふうふふ〜〜」
「アスカご機嫌だね」
「当然でしょ、温泉よ。ゆっくりできる温泉に行けるのよ、日頃の疲れを取るわよ〜」
「なんか老人みたいな発言だね」
「なんですって〜〜」
「じょ、冗談だよ、冗談。それよりリンゴ食べる?」
「食べる食べる〜〜」
リンゴをむいていたら準備が遅くなったのね。
「ミサトさん食べますか?」
「サンキュ〜」
「ペンペンも」
「クエ〜」
リンゴ甘〜い、もう一個食べよう。
「いっぱいあるからたくさん食べてね」
「うん」
シャリシャリ美味しいわ。今日のミサトの運転もなかなか安全だわ、ちょっとスピードが出ているけどね。
「は〜〜い、到着よん」
予定時間より早かったわね、その分長く温泉に浸かれるわ。
「クエ〜〜」
「あっペンペン、ずる〜い」
車を降りた途端、ペンペンが宿に入って行ったわ、すぐに温泉に向かう気ね。アタシも負けてられないわよ。
「あ、アスカ荷物忘れてるよ」
「持ってきて」
アタシも走って宿に入って行ったわ。
「ゆっくりできないのかなあ〜」
「シンちゃん入りましょうか」
「はい」
宿の廊下を走るアタシ、温泉の入り口は前来た事あるから知っているわよ。
「チッ」
ペンペンが男湯に入っていくのが見えたわ。残念、一番風呂を取られちゃったわね。
「クエ〜〜」
脱衣所で服を脱いでいたらペンペンの声が聞えたわ、気持ちよさそうな声ね。大体服着てないんだから服脱ぐアタシが不利よね。
「うわお〜〜貸切だわ」
湯船が立ち上る温泉、誰も入っていないわ、これなら泳げるわね。
「ふう〜〜気持ちいい〜〜〜」
まずは身体を流してから入る、ちょっと熱いけど気持ちいいわ。
「クエックエ〜〜」
あ〜〜ペンペン泳いでいるわね。アタシも負けないわよ。
バシャバシャバシャバシャ!
温泉で泳ぐのはプールで泳ぐのと違う楽しみがあるのよね、本当は泳いではいけないんだけど泳ぐ、スリリングだわ。
「アスカ〜泳ぐのも良いけど丸見えよ」
「いいじゃん、誰もいないんだから」
ミサトが入ってきたわ、チェックインが済んだようね。
「泳いだら疲れが取れないわよ」
「楽しい事は疲れないわよ。それより麦酒持ち込んでいいの?」
「いいわよ、ここはネルフの指定保養所だから何でもOK、タダなのよ」
「え〜本当なの?」
だから来たのね、ケチのミサトがわざわざお金出してまで来るとは思わなかったわ。
「ほれアスカの分よ」
「サンキュー」
冷たいジュースを貰ったわ、温泉で温まった身体にはすんごく美味しいわ、あ〜〜極楽極楽〜〜
「クエックエ〜」
「ペンペン早いなあ〜」
チェックインして荷物を部屋に置いてきて温泉に来たらすでにペンペンが泳いでいたよ。
「クエクワクエクワ」
「気持ちよすぎて天にも登る気持ちなんだ」
「クワ〜」
「僕も入ろうっと」
まずは身体を流して、そして入る。
「ふう〜〜家事の疲れが取れるなあ」
中学生らしくない台詞だったかな、でも本当に家事の疲れが取れるよ。
「ふう〜〜」
「クエクワ」
「ん、泳がないのかって?遠慮しておくよ」
ペンペンは泳いでいるけど、僕は泳がない。温泉で泳ぎたい気持ちはわかるけどマナーを守らないといけないからね。
「一番一番、私がいっちば〜〜ん」
「アタシの方が早かったわよ〜〜〜!」
「負け惜しみ言っちゃって〜もう一回勝負していいわよ」
「望むところよ」
・・・ミサトさんとアスカ、泳いじゃっているよ。
「まった私の勝ち〜〜」
「違うわよ、アタシが勝ったのよ〜〜」
「うっそ〜〜胸で負けているくせに〜」
「うぐっ胸は関係ないでしょうが!」
「この小ぶりな胸、つんつ〜〜ん」
「あ、あん。何すんのよ〜」
「感度いいわね〜ほれつんつん」
「あんあん、やめてよって!」
「ついでにモミモミ〜」
「ああ〜〜〜ん!」
は、はあはあ、はあはあ。
ま、まずいミサトさん達の会話を盗み聞き・・・って大きいから聞えてくるから聞いていたら凄い会話だ。
「クエクワ?」
「だ、大丈夫だよ。え?鼻血がでてるって」
そういえばさっきから口の中が血の味するんだよね。鼻を触ってみたら指に血が付いていた。
「ぼ、僕は興奮しているのか?ち、違うぞのぼせたんだ」
そう決してアスカの悩ましい声に興奮したんじゃないぞ、のぼせたんだ。
「の、のぼせたからあがるよ」
ぼ、膨張している。でも誰も居ないから恥ずかしくないぞ。
「ふう〜〜静まれ静まれ」
湯船からあがって精神を統一だ、そうだ日本国憲法を暗唱しよう。
・・・
・・・
・・・
「きゃあ〜〜〜ん、ミサトのえっちぃ〜〜!」
ブシュ〜〜〜〜!
「ク、クエ〜〜!」
僕の鼻から血が噴水のように飛び出すのが見えた・・・
「あ〜〜〜〜ん!」
ブシュ〜〜〜
アスカの声が聞える度に噴出する鼻血なわけで、僕は嬉しくありながら気絶していくのでありました・・・
暇を持て余しているアスカちゃん、ミサトさんにどこかへ連れて行ってと頼んだら温泉へ行くことになりました(^^)
温泉で泳ぐアスカちゃん無邪気です。そしてミサトさんも泳ぐ泳ぐ(笑)
二人のいけない?行為の会話を聞いていたシンジ君、アスカちゃんのあえぎ声に血が足りなくなってしまいました。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 連れてって