「マナ〜レイ〜お昼寝しましょうね」

「「は〜い」」

 マナとレイはお昼寝の時間、アタシは二人の手を引いて部屋に連れて行ったわ。

「パジャマに着替えるのよ」

「うん」

「おかあさん、ボタンが〜zzz」

「はいはい」

 マナは上手にボタンをつける事ができるけど、レイはまだまだね。ってもう半分寝ているじゃないの、それじゃあ上手につける事できないわね。

「レイ寝るのはや〜い」

 マナも驚いているわね、アタシでも驚くわ。レイは凄く寝つきが良いのよね。

「おねむなの・・・zzz」

「レイ、立ったまま寝ないのよ」

「うん、立ったまま寝ないの・・・zzz〜」

 すでに寝ているわ、アタシはレイの身体を抱っこするとベッドに寝かせたわ。相変わらず寝顔が可愛いわね。

「あ〜レイだけずる〜い、おかあさんマナにも〜」

「はいはい」

 ずるい理由はレイだけを抱っこしたからなのよね。マナも抱っこしてベッドに寝かせるわよ。でも連続で抱っこするときついわね〜疲れちゃうわ。

「おやすみなさ〜〜い」

「はい、おやすみ」

 チュッ

 アタシは二人の頬にキスをして頭を撫でると部屋を後にしたわ。

 そして今からアタシの時間が始まる。













FAMILY

午後














「寝たのかい?」

「ええ」

 リビングでシンジがテレビを見ているわ、有休を取った日は疲れた身体をゆっくり休める事ができるわね。

「お茶にしましょう」

 アタシはお茶を準備するために台所へ向かったわ。



 ふんふんふ〜〜ん

 先日買った紅茶を用意して、お茶菓子はアタシの大好きなシュークリーム!ちゃんとマナとレイの分は残してあるわよ、残しておかないと怒られちゃうからね。

 ふんふんふ〜〜ん

 このシュークリームは美味しいのよね〜生クリームがたっぷり詰まっていて食べたら頬っぺたが落ちちゃうわ。





「は〜い、準備できたわ」

「お、美味しそうだね」

 あったりまえよ、アタシが買ってきた紅茶とシュークリームなのよ。

「んっ紅茶が美味しいね」

「でしょう〜奮発してちょっと高いのを買ったのよ」

「へ〜そうなんだ」

「シュークリームも美味しいわよ」

「僕が仕事をしている間にアスカはいつも美味しいものを食べているんだね」

「まあね、でも主婦も大変なのよ〜このくらいの御褒美はあってもいいんじゃない?」

 疲れたらシュークリーム分が不足するのよね、不足したらパワーがでなくなっちゃうのよ。

「うん、アスカは頑張っているから、この御褒美は問題ないよ」

「ふふ、ありがとう」

 でも平日に二人で居るのは久しぶりね、何だか新婚の頃を思い出しちゃうわ。

「ねえシンジ」

「ん、なんだい?」

 きゃっ、シンジの肩に寄り添っちゃった。ちょっとドキドキしちゃうわ。

「なんでもないわ、シンジの肩に寄り添うのも久しぶりよね」

「そうだね、いつもマナとレイの世話をしているからね」

「少しこのままでいい?」

「うん」

 シンジの肩が暖かいわ・・・

 ピ〜〜ンポ〜〜ン

「あ、誰か来たみたい」

「誰よ〜せっかくの良い雰囲気が台無しだわ」

「早く出なきゃ」

「出なくていいわよ、どうせ新聞の勧誘か、TV受信料を払ってくださいって来るオッサンよ」

 どっちとも邪魔なのよね〜

 ピ〜〜ンポ〜〜ン

「出なよ」

「その内諦めるわよ」

 居留守を使えば良いのよ。

「ねえシンジ、ん〜〜〜」

 アタシってお昼から大胆、キスしちゃおう。

「ア、アスカ」

「ん〜〜〜」

 もう、アタシが目をつぶっているんだから早くしてよ。女性を待たせる気なの?

「ん〜〜〜〜」

「ちょ、ちょっとアスカ、眼を開けて」

「何よ〜?」

 もう、ムード壊して怒っちゃうわよ。

「後ろ後ろ」

「後ろ?」

 シンジはアタシの後ろを指差してるわ、何があるのかしら?振り向いてみたわ。

げっ!

 アタシの目に飛び込んできたのは、窓に張り付いてこっちを見ているミサトの姿だったわ。

「ミサトさん、驚かさないでくださいよ」

「ごみんごみん〜チャイム鳴らしたんだけどね〜」

「聴こえていたわよ!」

 折角居留守を使ったのに訪問者がミサトだったとは・・・

「聴こえていたの?私はてっきり、ちゅ〜〜に夢中で聴こえていないと思ったわよ」

「なっ・・・は、恥ずかしい事言ってるんじゃないわよ」

「あら〜恥ずかしくなんかないわよ。だってちゅ〜〜のあとにもっと恥ずかしい事するんじゃないかと思って、お姉さんドキドキしていたわよん」

「ミ、ミサトさん!」

「てっきり三人目ができると期待していたわよ」

ミサト〜〜!

 こんのデリカシーが無いわね。

「おっお〜〜赤くなっちゃって〜〜可愛いわね」

 くう〜〜ムカつくわね。

「怒らない怒らない、ちゃんとお土産持ってきたわよ」

「お土産なんていらないわよ」

「アスカが大好物なものよ」

 えっ?アタシの大好物って事はシュークリーム?

「はい、さきいかよ」

「「・・・」」

 アタシとシンジは呆れたわ、開いた口が塞がらない。

「これがまた麦酒と合うのよね〜お風呂上りなんか最高よ」

「あのね〜お土産にどうしてさきいかなのよ」

「アスカさきいか嫌いだったかしら?」

「嫌いじゃないけど」

 美味しいからアタシは好きよ。

「じゃあお土産にバッチリじゃない、シンちゃんも好きでしょう」

「あ、はい」

「ん〜〜よろしい。あれマナとレイは?」

「二人はお昼寝中よ」

「そうなの、じゃあちょっと寝顔を見てくるわね」

「起こすんじゃないわよ」

 まったくドタバタ五月蝿いわね。

「ええ、可愛い寝顔を見て純粋な心を潤してくるわん」

 ぬあにあ純粋な心よ、泥沼のくせに。






「ふう〜〜驚いたね」

「ええ、せっかくのキスを台無しにされたわ」

 ミサトが二人を見に行っている間、アタシとシンジはさきいかを食べて暇を潰したわ。

「じゃあ今する?」

「えっ?」

「さっきの続きだよ」

「うん」

 アタシは微笑んで、めをつぶったわ。ん〜〜〜〜




「「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」」

「な、何だ?」

 この叫び声はマナとレイだわ、ミサトが何かやったわね。

「マナ、レイ〜〜」

 アタシは急いで部屋に向かったわ、ミサトのやつ〜お仕置きよ。

こら〜〜ミサト〜〜〜!

「「おかあさ〜〜ん」」

「マナ!レイ!」

 ドアを開けてアタシの眼に飛び込んできた光景は・・・

「う〜〜〜ん!すりすり〜〜すりすり〜〜〜気持ち良い〜〜〜」

「ミサトお姉ちゃんやめて〜〜」

「マナの頬っぺたすべすべ〜〜」

「もうダメなのね・・・」

「レイの頬っぺたにもスリスリしちゃうにゃん」

 ミサトが寝ていたマナとレイに抱きついて頬擦りしていたわ。

「こら〜!子供達から離れなさいよ!」

「頬っぺたチュリチュリ〜〜」

 ダメだわ、暴走している。子供達も無く寸前だわ。

クエ〜〜〜!

 ボカッ!

「ぐえっ・・・」

 あっペンペンがやってきてミサトの頭を強襲して気絶させたわ。

「「おかあさ〜〜ん」」

「よしよし、大丈夫怪我は無い」

「「うん」」

 ふう〜大惨事はどうやら免れたようね。

「クエクエクエクエ」

 えっ、ミサトが迷惑をかけてすまなかったですって。

「暴走してたわよ。ペンペンが来て助かったわ」

「クエクエクワクワ」

 飼い主をもっと厳しく躾ける様にするですって。ミサトとペンペンの立場が逆転しているじゃない。

「クエクエ」

 それじゃあ帰るですって。ミサト重いわよ。

「ご飯食べていったらどう?」

「クエクワ」

 ありがたいけど迷惑をかけたから今日は遠慮するですって。ペンペンはしっかりしているわね。

「それじゃあ今度は一人でいらっしゃい」

「クエ!」

「「ペンペンばいばい」」

「クエクエ」

「ペンペン、助かったよありがとう」

「クエクワ」

 ミサトを抱えて帰って行ったわ、流石ペンペンね。アンタは最高のペンギンよ。


 マナちゃんとレイちゃんをお昼寝させたあとは、アスカちゃんとシンジ君二人だけの時間(^^)ちょっと良い雰囲気になりましたが、邪魔なチャイムが鳴りアスカちゃんはご立腹、SALになりかけました。

 チャイムを鳴らした主はミサトさん、また平和な家庭を邪魔しに来ました(^^;)マナちゃんとレイちゃんの寝込みを襲い暴走、二人の柔らかい頬っぺたをスリスリして恍惚の表情、しかしペンペンの登場により大惨事を免れました。

 ミサトさんとペンペン、飼い主はペンペンなんでしょうね(笑)ミサトさんを躾けるのには厳しくしないといけないでしょうね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


FAMILY 午後