今、僕は外に出たくてウズウズしている、一人で外に出て行きたい。
でもそれはできない、マナとレイの遊び相手をしているからだ。
「お父さんどうしたの?」
「ん、何がだい?」
「だって、全然オママゴトをしてくれないんだもん」
「ああ、オママゴトだったね」
「もう〜ちゃんとしてよ〜」
リビングでマナとレイと一緒にオママゴトしていたんだな、すっかり忘れていたよ。
「マナお姉ちゃん、お父さんは気になっていることがあるの、それは・・・」
FAMILY
秘密2
「これなの」
あっレイがポケットからチラシを取り出したぞ。
「あ〜車ね」
僕が朝見ていたカーショップのチラシだ、気になるパーツが安売りしていたんだよね、お小遣いで買える値段だから欲しいんだよなあ。でもアスカに見つかったら怒れるんだよね。
「お父さん、欲しいものってこれでしょう」
「あ、ああ、そうだよ」
レイが指さした商品が欲しい品だ、どうして知っているんだ?
「これってえんじんるーむに付けるんでしょう、お母さんにはばれないと思うの」
確かに付けるパーツはエンジンルーム内だ、車に詳しくないアスカにはばれない、買っちゃおうかな。
「それじゃあ買いに行こう〜マナはお母さんにはナイショにする〜」
「私も〜」
マナ、レイ・・・なんて優しい娘達なんだ、お父さんは嬉しいぞ。
「よし、それじゃあ買いに行くか!」
「「お〜〜!!」」
アスカは今は洗濯中だ、外に出る事を告げて出発するか。
「お外に出て行くね」
二人は走りながら外に出て行ったぞ、僕はアスカの居る洗面所に直行だ。
「アスカ〜」
「どうしたの?」
「二人を連れてドライブに行ってくるよ」
「遅くならないようにね」
「うん」
買いに行くことを悟られないように自然な会話だ、でも心臓はドキドキ、ばれてないよね。
「さあ行こうか」
僕の愛車にマナとレイを乗せて、安全運転でカーッショップへ直行だ。
カーショップに着いて、欲しいパーツのコーナーへ・・・
「どれを買うの?」
マナが興味津々でパーツを見ているけど、まだわからないよね。
「これよ」
レイが指さしたパーツがそうだ、今は取り付け工賃もサービスだから付けてもらおう。家で付けていたら一発でばれちゃうからね。
パーツを付けてもらっている間は待合室でジュースでも飲みながら待つか。
「マナはオレンジジュース!」
「私はグレープジュース」
二人にジュースを買ってあげて、椅子に座らせて、一応二人に念を押しておこう。
「二人ともいいかい、この事はお母さんにはナイショだからね。お父さんとの約束だ」
「うん、お父さんとの約束〜」
「私も約束〜」
「よしよし、偉い偉い」
ちゃんと約束してくれたぞ、頭ナデナデしちゃうぞ〜
パーツをつけ終えたら帰宅だ。う〜〜ん、ちょっとは性能がアップしたかな、満足満足〜〜
「「「ただいま〜〜」」」
「おかえりなさい、早かったわね」
アスカが出迎えてくれたぞ、洗濯も終わって一息ついていたみたいだ。
「うん、遅くなると混むからね」
「それで、何を買ったの?」
ギクッ!
「え?何が」
何か嫌な予感が・・・
「マナ〜レイ〜お父さんは何を買ったのかしら?」
マナとレイに質問してきたぞ、でも僕と約束したんだ、大丈夫だ。
「お父さんは何も買っていないよ、ねえレイ」
「うん、海までドライブに行ったの」
「そうなの〜本当に何も買ってい・な・い・のね?」
ア、アスカ、二人に凄いプレッシャーを与えないでよ、そんな事したら・・・
「あ、あうあう・・・お父さんは・・・」
マ、マナ!
「う、うぐうぐ・・・車の・・・」
レ、レイ!
「そうなんだ〜〜二人ともよく話してくれたわね、偉いわよ。シ〜ンジ〜〜」
「は、はい何でしょう?」
アスカからオーラが発している。蛇に睨まれた蛙みたい動けない。
「そんなお金がよくあるわね」
「じ、自分の小遣いを貯めていたんだよ」
そう、家計には負担を与えていないぞ。
「お小遣いなんだ、結構貯めているのね〜」
「そ、そんなに貯めていないよ」
まさか取られるんじゃないだろうね。
「マナ〜レイ〜、今夜は外食よ。お父さんが奮発してくれるわよ」
ウソ!?そ、それはアスカさん、殺生な。
「主婦もたまには楽したいのよね、夜が楽しみだわ〜〜」
アスカがにこやかな顔をしてリビングへ戻って行ったぞ、トホホ・・・
「「お父さん、ごめんなさ〜い」」
二人が抱きついて謝ってき。仕方ないか、アスカのプレッシャーに二人はまだきつすぎる。夜は外食か、僕の奢りで・・・
シンジ君達はアスカちゃんには内緒でこっそり車のパーツを買いに行きました、三人だけの秘密ですね。
でも感が良いアスカちゃん、マナちゃんとレイちゃんはプレッシャーに耐え切れず話してしまいました(^^;)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
FAMILY 秘密2