「「ごちそうさま」」
「ちゃんと歯を磨きなさいよ」
「「は〜い」」
お母さんのお昼ご飯美味しかったの、食後は歯磨き、虫歯になりたくないから。
ごしごし、ごしごし
葉を綺麗に磨いて
ごしごし、ごしごし
これで綺麗にさわやか、白い歯がまぶしいわ
「食後のテレビ〜〜」
マナお姉ちゃんも磨き終わったわ。これからテレビを見るのね、DVDアニメの続きを見るのね。
私は子供のアニメに興味ないわ、大人だからお庭でお花を眺めるの。
綺麗なお花を眺めて物思いにふけるの。
FAMILY
救世主
家の庭は広くてバーベキューもしたりするの、花壇には名前はわからないけどお花が咲いているの。
「・・・」
お花を見ていると心が洗われるわ、嫌なことも忘れてしまいそう。
「レイ、何をしているの?」
「お花見てるの」
お母さんが廊下から話しかけてきたわ、もう後片付けが終わったのね。
「テレビは見ないの?マナが見ているわよ」
「いい、少しお散歩してくる」
食後の運動は健康にいいの、それにご飯も美味しくなるから一石二鳥だわ。
「車に気をつけなさいよ、オヤツまでに帰ってくるようにね」
「うん、行ってきます」
今日も良い天気、気温も丁度いいから歩きやすいわ。
お空の雲、いつも違う形。あれはお魚、わたがし・・・わたがし食べたい。
向こうから来るのは犬、ワンワン可愛い。
ニャア
どこからかネコさんの声が聞こえる。
ニャ〜〜
曲がり角からだわ、まってネコさん。
ニャ〜〜
可愛いシッポ、フリフリしている。機嫌がいいの?
ニャ〜〜
そのシッポさわりたいの、待って待って〜〜
ニャ〜ニャ
逃げないで〜フサフサなシッポ、にくきゅうにもプニプニしたいの。
ニャ〜〜
あ、塀の隙間に入って行っちゃった。戻ってきてネコさん。
「ネコさん」
ニャ〜
呼んだら返事をしたけど、どんどん行っちゃう、私は隙間に入れないし・・・
「戻ってきて」
・・・
返事がないわ、姿も見えなくなったし悲しい。
・・・
・・・
仕方ないわ、そろそろオヤツの時間みたいだから帰ろう。
・・・あれ?ここはどこなの?
見たことがない風景、どこなのかしら?確かこっちから来たからこっちへ行けば帰れるわ。
・・・余計わからなくなっちゃった。公園に着いたけどはじめて来る場所、どうやったら帰るの?
ぐう〜〜
お腹すいた。オヤツはホットケーキって言っていたわ。
お母さんのホットケーキ美味しい・・・
ぐすっ・・・お母さん。
もう帰れないの?ぐすっ・・・
「クエ〜」
この聞いた事ある声は・・・
「ペンペン」
「クワ〜」
後ろにペンペンが立っていたわ。ペンペンはミサトお姉ちゃんが飼っているペンギンなの。
「クワ〜?」
「道に迷って帰れなくなっちゃったの、ぐすっ」
「クエクエ」
しゃがんで疲れていた私の頭を撫でてくれたわ、ありがとうペンペン。
「ペンペンは道知っている?」
「クワクワ」
「知っているの」
ペンペンもお散歩していたみたい、一匹でお散歩偉いわ。
「クワクエ」
「連れて帰ってくれるの、ありがとう」
「クワッ!」
「きゃっ」
ペンペンが私を持ち上げて走り出したわ、凄い力持ち。
「クエ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
凄く速い、これならすぐに着いちゃうかも。
「クワッ!」
見慣れた所、家に着いたわ。
「ありがとうペンペン」
「クエクワ」
「レイ、遅かったじゃないの心配したわよ」
お母さんが声を聞きつけてやってきたわ。
「おかあさ〜ん」
「あらどうしたのよ」
お母さんの顔見たら安心して涙が出ちゃった。
「クエクワ」
「え?迷子になっていたの、そうペンペンが連れてきてくれたの、ありがとう助かったわ」
ペンペンは命の恩人、それにお友達、大好きなの。
「ほら涙を拭きなさい」
「うん」
お母さんがハンカチで拭いてくれたわ。
「お腹空いているでしょう、オヤツを食べなさい。それとペンペン、お礼にお魚をあげるわよ」
「クエ〜〜!」
ペンペン羽をバタつかせて喜んでいるわ。
「レイ、危ないから暫くお散歩禁止よ」
「え〜お散歩したい」
「また迷子になったら危ないでしょう」
「クエエ」
「えっアンタが一緒に散歩してくれるの?」
「クワ」
「ペンペンが一緒なら安心ね。レイ、ペンペンにお礼を言いなさい」
「うん、ありがとうペンペン」
ペンペンはペンギンなのに凄く頼れるの、だから大好き。
レイちゃんは食後のお散歩、少し大人びていますね。でも迷子になりました(^^;)
そこへペンペンが登場、流石ペンペンですね、家までつれて帰ってくれました。アスカちゃんからも信頼されていますしスーパーペンギンですね(笑)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
FAMILY 救世主