朝日が街を照らし小鳥たちが囀り始めると、二人の小さな少女が行動を起こし始めた。
「レイ、みっしょんスタートよ」
「うん」
二人の小さな少女はまだパジャマ姿であった。レイと呼ばれた少女はまだ眠たいのか立ったまま枕を持ち、半分目が閉じたままであった。
「うんって聞いてないでしょう」
「うん。どうしてマナお姉ちゃんは元気なの?」
マナと呼ばれた少女、レイの姉である。まだパジャマ姿であるが目が覚めており元気いっぱいである。
「朝は元気がないといけないのよ」
「ふ〜〜ん、私元気なくてもいい、おやすみなさい」
「あ、こら戻るんじゃない」
フラフラと自室に戻ろうとしたがマナに襟をつかまれてしまった。
「お姉ちゃんのいぢわる」
「いぢわるじゃないのよ。それよりいい?行くわよ」
「うん」
マナは扉のノブを回して開けると、二人は部屋に突撃した。
FAMILY
目覚め
「お父さん、おっはよ〜〜〜!!」
バフッ!
マナは挨拶をするとベッドにダイブした。
「ぐえっ」
マナの下から悲鳴に近い声が聞こえた、二人の父である。
「お父さん、朝だよ〜起きて〜〜」
「もう少し寝かせてよ、日曜じゃないか」
父親は剥がされた毛布をつかみ顔を隠した。
「ダ〜〜メ、お母さんから指令を受けたもん、お父さんを起こして朝ごはんを食べるの」
「それじゃあ、お父さんからの指令だ。もう少し寝かせなさい」
「ダ〜〜メ、お母さんの指令の方が最優先だもん」
「後でお菓子を買ってあげるから」
「・・・お菓子」
マナは動きが止まった、そして数秒後に・・・
「うん、もう少し寝かせてあげる」
「ありがとうマナ」
父親はマナの頭を撫でると、二度寝に入ろうとした。
「お父さんの温もり・・・」
「あっレイ、いつのまに入り込んだんだい」
二人のやり取りの間にレイは布団に潜り込んでいた。
「さっき、眠たいのにマナお姉ちゃんに無理やり起こされたの、だからここで寝るの」
「おやおや、そうかい」
「あ〜〜レイずる〜〜い」
レイの行動にマナは頬を膨らました。
「ふふマナの一緒に寝るかい?」
「うん」
父の言葉にマナは大きくうなずいて布団に入り込んだ。
「あったか〜〜い」
「そうか、それはよかった」
マナは父は微笑みあった。
「zzz」
そしてレイはすでに夢の世界であった。
バダンッ!
十分後、扉が激しく開き、一人の女性が入ってきた。赤いエプロンに手にはお玉を持っており食事の準備中であることがわかる。
「こら〜〜アンタ達〜〜起きなさい!」
寝ている三人にご立腹なようである。米神に怒りマークが入っていた。
「「「zzz」」」
しかし三人は起きなかった。
「ゴラ〜〜〜!起きろ〜〜〜!シンジ、マナ、レイ、起きなさい!!」
起きない三人業を煮やした女性は布団を剥ぎ取った。そして父親の名前はシンジである。
「へっくしゅん!やあアスカおはよう」
女性の名はアスカである。シンジはアスカに向かって手を上げて挨拶をした。
「おはようじゃないわよ、いつまで寝ているのよ。早くご飯食べなさい!」
「日曜だから遅くてもいいじゃない」
「よくない!休みだからってダラダラしてたらいけないわよ。ほらマナにレイも起きなさい」
「う、うみゅ〜〜眠たい〜〜」
「まだ眠たいの」
二度寝から覚めるのはつらい。
「それにマナ〜起こしてくるって言っていたのに一緒に寝てるとはどういう事なの」
「お父さんがお菓子を買ってくれるから寝かしてくれって言われたの」
「あっマナ」
シンジはマナの口を閉じたが遅かった。
「シ〜〜ンジ〜〜〜」
アスカの怒りがシンジに向けられる。
「子供を買収しようなんてシンジのくせに生意気よ」
「あ、いや・・・その」
シンジの背中に冷や汗が流れる。
「「ご飯、ご飯」」
マナとレイは何事も無かったの如く、二人の端を通り抜けて台所に向かった。
「あ、僕もご飯を」
「ご飯〜〜?」
「あ、そのごめん」
シンジは素直に謝った。
ピンッ
「イタッ」
シンジのおでこにアスカのでこピンが炸裂した。
「これで勘弁してあげるわよ。お仕事大変だから眠たいんでしょう。でもお休みは家族サービスもしてよね」
「アスカ・・・」
シンジの瞳に涙が溜まってくる。
「ほら早くしないとご飯冷めちゃうわよ」
「うん」
二人は微笑み合うと朝食をとるために台所に向かうのであった。
記念SS「Family」の短編SSスタートです。
設定は記念SSと同じで、碇シンジ 25歳。碇アスカ 25歳。碇マナ 5歳。 碇レイ5歳です。世界観は学園版その後異世界でしょうね、碇家の家族を書いていきます。
男はシンジ君だけで後は女性陣。LARMSになるんでしょうか(笑)
連載ものではなく短編なので更新ペースが不定期と思いますが読んでくださいね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
FAMILY 目覚め