今日からゴールデンウィーク、朝はゆっくり寝ていられるわ。・・・今日は残念だけど早起き、シンジが公休出勤だったのよね。

 朝からシンジの分の朝食を用意して見送りして、アタシはまた少し眠りにつくの。

 zzz〜〜

 朝方の気温は今が一番良いのよね。暑すぎず寒すぎず、うっかりすると寝過ごす事があるの。

 zzz〜〜

 布団に包まって寝るのが一番幸せ、隣にシンジが居ないのが残念だけどね。

 マナとレイもまだ寝ているから、十時ごろに起きようかな。















FAMILY

お出かけ











 

 zzz〜〜

「ジリジリジリ〜〜、おかあさん朝だよ、朝ですよ〜〜」

 う、う〜〜ん、何よ五月蝿いわね〜〜マナ?マナなのね。部屋に入ってきて叫んでいるわ。

「まだ九時じゃない、もう少し寝かせてよ」

「もう九時だよ〜どっか連れて行ってよ〜〜」

「まだ九時よ〜」

 子供は朝から元気ねえ、休みだと一層元気になるわ。

「おかあさんのお布団、良い香り」

「レ、レイ」

 アタシの隣にいつの間にかレイが寝ていたわ、素早いわね。

「おとうさんはどこ?」

 あっ、今日仕事って言っていなかったわ。

「お父さんはお仕事よ」

「え〜〜お仕事なの〜お休みなのに〜」

 マナ残念がっているわ、明日から休みだから我慢してちょうだい。

「それは残念マナお姉ちゃん、今日はおかあさんにどこかへ連れて行ってもらいましょう」

「それは良い考えね、おかあさんどこか連れて行って〜〜」

 うひゃあ〜〜可愛い小悪魔達が騒ぎ始めたわ、こうなったら寝ていられないわね。

「わかったから静かにしてちょうだい」

「連れて行ってくれるの?」

「ええ、ご飯を食べたらお出かけしましょう」

「わ〜〜い、やった〜〜」

 ふふマナは万歳して喜んでいるわ、レイは・・・

「zzz」

 ね、寝ている。寝つきがいいわね。

「レイ、起きなさい。ご飯を食べたらお出かけするわよ」

「もう、ごちそうさましたの〜〜zzz」

「寝ぼけていないの」

「うにゃあ〜」

 レイを起こすとアタシは着替えて台所へ向かったわ。








 アタシ達の朝食はシンジの時に作ったお味噌汁と今から作る目玉焼きと昨日の残り物のサラダで手軽に済ませるわよ。

「「「いただきま〜〜す」」」




「ねえどこへ連れて行ってくれるの?」

「高原へ行きましょうか」

 ちょっと遠いけどツツジが綺麗な高原があるのよね、天気が良いからきっと気持ち良いわ。

「高原?お弁当を持っていかないといけないわ」

 レイの瞳が輝き始めたわ、レイはお弁当が好きなのよね。

「ええ、ご飯食べたら作るわよ」

「わ〜〜い、レイ楽しみだね」

「うん楽しみ」

 うふふ、喜んでいるわ。アタシは二人より先にご飯を済ませてお弁当を作り始めたわ。

 作るといってもそんなに時間が無いから、ウィンナーや玉子焼き、冷凍物をチンしてデザートのリンゴをむくだけだからすぐにできるわ。

「おかあさん、あ〜〜ん」

「なにレイ?」

「あ〜〜ん、なの」

 お弁当を作っていたらレイがやって来て口を開けていたわ。あ〜なるほどね。

「はい、食べたら歯磨くのよ」

「うん」

 小さなお口にリンゴを入れてやったわ、ちょっと大きすぎたかしら。

「あ〜〜レイずる〜〜い。私もあ〜〜ん」

「はいはいマナもあ〜〜んね」

 マナにもリンゴをあげたわ。アタシもちょっとつまみ食い。

「ちゃんと歯磨きなさいよ〜」

「わかった〜〜」

 さあ二人が歯を磨いている間に、お弁当を作って後片付けをしましょう。









「おかあさ〜ん、準備できたよ」

「はいは〜〜い、ちょっと待っててね」

 二人は準備を終えて玄関で待っているわ。アタシは家の戸締りを確認してお弁当を持って・・・おっと鏡を見て・・・うん今日も綺麗だわ。

「お待たせ、行きましょう」

「「うん」」

 今から出ればお昼前には着くわね。

「あら、二人とも帽子は?」

「あっ忘れてた」

「私も」

「日が強くなるからかぶってきなさい」

「「は〜い」」

 二人は部屋に帽子を取りに行ったわ、まだ4月だけど油断したら日射病になっちゃうからね。

「取ってきたよ〜」

「それじゃあ行きましょうか」

「「うん」」

 玄関も戸締りOKよ。アタシの車は軽自動車、ええと名前は・・・なんだったかしら?車に興味ないから知らないわ。

 二人を後部座席のチャイルドシートに乗せて出発よ。









 ふんふんふ〜〜ん

 車を運転していると自然と鼻歌が出ちゃうのよね。アタシの車はオートマだけどちゃあんとマニュアルも運転できるのよ。

 たまにマニュアルを運転したい時があってシンジの車を運転させてと言ったら危ないからダメって言われるのよね。危なくなんか無いわよ、ちょっとエンストが多いだけよ、失礼しちゃうわ。

「おかあさんスピード出しすぎ」

「あ、あら」

 レイに言われて気づいたわ、60以上でていたわ。

「おとうさんが言っていたわ、おかあさんにおとうさんの車を運転させるのは危険だって」

「言ってた言ってた〜おかあさんは注意力散漫だから危ないって」

「そ、そんな事ないわよ、おかさんは運転上手よ」

 シンジったらマナ達に変な事言っているわね。アタシはゴールド免許なのよ、無事故無違反なんですからね。

「運転上手・・・後ろ向きながら運転するのはヤメテ」

「おかあさん前見て〜〜」

「あわわ〜」

 二人と話をしていたらいつの間にか後ろを向いてたわ、安全運転しないと。









「さあ着いたわよ」

 車で走る事一時間、高原に着いたわよ。連休初日なせいか人はまばらね。

「無事に着いたねレイ」

「うん、空気が美味しいわ。生きているって素晴らしいわ」

「あのね〜〜大げさな表現しなくていいじゃないの」

 まったくも〜〜親をバカにするんじゃありません!




「そろそろお昼だからご飯にしましょうか」

「「うん」」

 アタシ達は少し歩いて見晴らしの良い所にシートを敷いたわ。

「おべんとおべんと何かな〜〜」

「おかあさんのお弁当おいしい」

「ちゃんと手を拭いていただきますするのよ」

「「は〜〜い」」

 おしぼりで手を拭いてお弁当を広げて・・・

「「「いただきま〜す」」」

 外で食べるお弁当は美味しいのよね、食が進むわ。

「これはタコさんウィンナー」

「マナお姉ちゃん違うわ、それはイカさんウィンナー」

「え〜イカさんなの?タコさんだよ〜おかあさんタコさんだよね」

「それはね〜タコさんイカさんウィンナーよ」

「「なにそれ?」」

「タコさんとイカさんの子供のウィンナーなのよ」

 どっちかに決めると二人が喧嘩になっちゃうからね、真ん中をとらないといけないわ。

「ふ〜〜ん、子供なんだ〜」

「だから足の数が少ないのね」

「そうよ〜大人になったらたくさんになるのよ」










「「「ごちそうさま〜〜」」」

 お腹いっぱいになったわ、さあて太陽を浴びて横になって寝ちゃおうかな。

「おかあさん、すぐに寝たらいけないわ」

「バドミントンしよう、バドミントン!」

 そうだったわね、バドミントンセットを持ってきていたわね。

「二人でしなさい、写真を撮ってあげるわよ」

 ちゃんとデジカメも持ってきているわよ、シンジが帰ってきたら見せてあげなきゃね。

「ちゃんと撮ってね〜〜」

「マナお姉ちゃんいくわよ」

 二人のバドミントン姿、ちょっと大きなラケットを両手で持って振り回して、シャトルに当たるけどちゃんと返す事ができないわね。

 うふふ、なかなか良いシーンが撮れるわね、たくさん撮ってアルバムを作っちゃおうかしら。

「ふう〜〜おかあさん交代して〜マナが写真撮る〜〜」

「落さないようにね」

「うん」

 マナからラケットを受け取って・・・

「レイいくわよ」

「うん」

 ゆっくりとしたアンダーサーブでレイのラケットを狙ったわ。

「えいっ」

 上手に返したわね、もう一つ。

「それ」

「あわわ、え〜〜い」

 また打ち返したわ、なかなか筋が良いわよ。将来はバドミントン選手かしら。








「レイ〜交代して、次はマナがおかあさんとするの〜」

「うん〜デジカメかして」

 次はマナの番ね、ちゃんと打ち返すことができるかしら。

「マナいくわよ」

「う〜〜ん」

「それっ」

 マナのラケットを狙って。

「とえええ〜〜い」

 おっマナを打ち返してきたわ。

「それっ」

「え〜〜い」

 マナも上手ね、これはレイと二人でバドミントン選手ね。










 楽しい事はすぐに時間が過ぎちゃうわね、そろそろ帰らないとシンジが帰ってくるわ。

「そろそろ帰りましょうか」

「「うん」」

 シートを片付けてマナとレイと手を繋いで車まで戻るわよ。

「今日は楽しかったね」

「写真もたくさん撮ったの」

「満足したかしら?」

「「うん、満足〜〜」」

 うふふ、喜んでもらって良かったわ、さあ急いで家に帰るわよ。















 ふう〜〜世間が休みでも公休出勤、疲れるけどアスカ達の為に稼がなくちゃね。

「ただいま〜〜」

「「シ〜〜、おとうさん静かにして」」

「ん?どうしたんだい」

 マナとレイが小走りでやって来て口に手を当てたぞ。

「おかあさんが疲れて寝ているの、静かにして」

「お母さんが?」

 マナとレイの手を引いてリビングへ、そこにはアスカがソファーに横たわって寝ていたよ。二人に聞いたら高原へ行ってきたようだ。運転して運動もしたら疲れるよね。

「寝ているなら・・・」

 台所へ向かった僕達、当然晩御飯は用意してなかった。

 アスカも疲れているんだ、今日の晩御飯は僕が作っておこうかな。

「おとうさんが作るの?マナも手伝う〜」

「私も〜」

「お〜手伝ってくれるのかい、お願いしようかな」

 アスカみたいに凝ったものは作れないけどね。










 zzz・・・はっ今何時かしら?

「七時〜?シンジ帰ってきたかしら、ご飯の用意をしないと」

 ちょっと横になっていたらいつの間にか眠っていたわ、急いで台所へ向かわないと。



「あっ」

「やあ今日はお疲れさん」

 台所ではシンジ達が立っていたわ、テーブルにはご飯が並べられている、用意をしてくれたんだ。

「ごめんなさない、寝ちゃっていたわ」

「いいよ、二人のお守り疲れたね」

 シンジも仕事で疲れているのに・・・

「おかあさん座って、これマナ達が作ったのよ」

「あら凄いわね〜」

「至極の一品なの」

「これはレイが作ったのね」

「二人とも上手なんだよ、僕が教えられちゃったよ」

 うふふ、いつもアタシを手伝ってくれているからシンジより上手なのよ。

 疲れているのに食事を用意してくれていたシンジ、明日からの連休ゆっくり休んでね。マナとレイは元気がいいのはわかるけどちょっとはお母さんを休ませてね。


 GW初日、シンジ君は残念ながらお仕事です。アスカちゃんはマナちゃんとレイちゃんを連れて高原へ行きました。街に行くより高原の方がのんびりしていいかもしれないですね。

 天気が良かったのでバドミントンを楽しむ三人、さすがにアスカちゃんは疲れて寝てしまいましたね(^^;)晩御飯の準備を忘れていましたがシンジ君達が作っていてくれました(^^)

 明日からは家族水入らずの連休ですね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


FAMILY お出かけ