休みの日、僕は早く目を覚ます

 僕の隣では可愛い奥さん、アスカがまだ吐息を立てて寝ている

 休日なんだから遅くまで寝かせとかないとね、毎日家事と育児に疲れているからね

 僕はアスカを起こさないように静かにベッドから出て着替えを済まし部屋を出た

 ふあああ〜〜時計を見ると六時ちょっと回ったところ、欠伸もでるよね

 洗面所に行って顔を洗い、台所で麦茶を飲んで水分を補給する

 そして玄関に向かってポストに入ってる新聞を取った

 新聞を取っても読まない。新聞は玄関に置いて外に出た

 良い天気だ、夏でも朝は涼しい。昼もこの気温が続けばいいんだけど無理だね

 庭に向かい、ホースを準備し水道の蛇口をひねり水を勢いよく飛ばした

 僕の愛車に・・・











FAMILY

ピカピカ











 シャアアアアアア〜〜

 ホースから解き放たれた水が僕の愛車RX-8にかかり汚れを落としていく

 スポーツカーだけど四人乗り、ファミリーカーに適しているよね。色は赤、決めたのは勿論アスカだ

 毎日の通勤に使用しているから定期的に洗車しないと汚れるんだよね、それにこの車は気に入っているから綺麗にしておきたいしね

 まだ太陽が照っていない朝から洗うのが常識、暑くなると洗車に適さないからね

「ふんふんふ〜〜ん」

 カーシャンプーで車を綺麗に洗って洗って・・・

「綺麗だ」

 いいね〜〜実にいいよ!綺麗過ぎてウットリするよ





 シャンプーを水で洗い流したら水分をふき取ってワックスがけだ、ピカピカにするぞ

 ふきふき、拭き拭き

「う〜〜ん、美しい」

 輝くボディー美しい、思わず頬擦りしたくなるなあ。車に頬擦りしたくなるってアスカに言ったらバカって言われたよなあ

 拭き拭き、ふきふき

「素晴らしい」

 肌触りもバッチリだ、どれどれ味も見ておこう。って言っていたらマナとレイにお父さん変って言われたよなあ





「ふう〜〜よし!終わり」

 僕の額には汗が流れている、暑い。でもそんな暑さはへっちゃらだ、なんてったって車がピカピカなんだからね。

お父さんおはよう〜〜

「おっと、マナかい。おはよう」

 マナが背中に飛び乗ってきたぞ、朝から元気がいいなあ

「車ピカピカだね」

「そうだよ、後からドライブに行こうか」

「うん、行きた〜〜い」

 ふふ、綺麗な車でドライブは気持ちいいぞ

「ドライブ、車、きれい・・・」

「レイも起きてきたのかい、おはよう」

 レイもパジャマ姿で出てきていたよ、でもまだ眠たそうだね

「・・・指紋、ペタペタ」

 のおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

「レ、レイやめなさい」

 折角洗った車に指紋が〜〜

「この車、私のモノ、そのしるしペタペタ」

「レイ」

 ダメだ、寝ぼけている。僕は急いでレイを抱っこして車から離した

「あ〜〜レイ、ずる〜〜い。マナも指紋ペタペタする〜〜」

 のおおおおおおおおおおおお!!

 今度はマナが指紋をつけ始めた。

「マ、マナやめなさい」

「ペタペタ、ペタペタ」

 今度はマナを急いで抱っこして車から離した、流石に二人を抱っこすると重いなあ




「朝から何騒いでいるの?」

 アスカが起きてきた、五月蝿かったかな

「洗車したら二人に指紋つけられたよ」

「別にいいんじゃないの、どうせ汚れるんだから」

 車に興味ないとこれだもんな

「気持ちの問題だよ、それに洗ってこの角度から眺めるのがいいんだよ」

 何時間でも見ていられるよ

「ふ〜〜ん、じゃあアタシもペタペタしちゃおう」

 はああああああああああああああ!

「お母さんも指紋ペタペタだあ」

「ア、アスカ〜」

 折角洗ったのに、わずか数分で汚れてしまった。どうして女性陣はこうなんだ

「お母さん、お父さんがねドライブに連れて行ってくれるの」

「あらそうなの、それじゃあお弁当を用意しないとね」

「マナ手伝う〜〜レイも手伝いなさい」

「私はいい、もう一眠りするから」

「ダ〜〜メ、きなさい」

「ねむい」

「シンジもボーって突っ立ってないで汗かいているんだからシャワー浴びなさい」

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・僕の車が、僕は要らない人間なんだあ〜〜

「な〜に一人芝居に酔いしれているのよ、早くシャワーあびなさい」

 チュッ

 おっ、アスカの不意打ちのキス、現実世界に戻ってきたよ

「拭けばいいじゃない、ドライブ前には綺麗にしておいてね」

「うん、わかったよ」

 アスカもこの車を気に入っているからね、ようしドライブ前までに綺麗にしておこう


 シンジ君の休日の朝は洗車で始まります。愛車は綺麗になりましたが、わずか数分で指紋だらけ(^^;)

 マナちゃん達はシンジ君が車を大事にするので嫉妬したのかもしれないですね。でも指紋なのですぐにふき取れます。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


FAMILY ピカピカ