ふあああ〜〜流石にこの時期は冷えるなあ、布団に入ってくつろぐのは最高だね。
日曜だから早起きしなくていいし日頃の疲れを取りたいからまだ起きない、起きない・・・
もぞもぞ、もぞもぞ
ん?足元の方が何か動いているぞ、何だろう。
「おとうさん」
「おはよう、マナ」
動きが僕の顔の方に来た、その正体は娘のマナだった。
「おやすみなさ〜〜い」
「もう寝るのかい?」
「うん、おとうさんと寝たくて来たの〜あったか〜〜い」
マナは僕の隣で寝始めた、布団が温かくて気持ちいいんだろうな。それじゃあ僕ももう一眠り・・・
「おとうさん・・・」
「うわっレイ」
寝ようとした時、枕元にレイが座っていた、驚きだ。
「私も一緒に寝たい」
「おお、そうか隣にきなさい」
「うん」
レイは小さく頷くと布団に入り込んできた、眠たいんだろうな〜布団に入ったらすぐに寝たよ。
FAMILY
襲来
「シンジ〜ちょっといいかしら?」
「どうしたの?」
ベッドでゆっくりしているとアスカがやって来た、朝から家事を頑張っている。ご苦労様だね。
「荷物を運んで欲しいのよ」
「うん、わかったよ」
重たいものを運ぶのは僕の仕事だ、アスカにはさせられないよ。僕は二人を起こさないように静かにベッドを出ようとした・・・
「うわっ」
二人が僕のパジャマの裾を掴んだまま寝ている、これじゃあ出られないよ。
「あらあら、しょうがないわね」
アスカは笑いながら裾を掴んでいる手を離してくれた。
「どれを運ぶの?」
「リビングにおいてあるから物置に運んで」
「了解」
着替えを済ませてリビングに向かうとダンボールが二箱置いてあった、使わなくなったものを昨日整理していたね。
「さあ頑張るか」
腕まくりをするとダンボールを担ぎ上げた。
「なかなか、重いなあ」
重いといってもマナやレイほどじゃないから楽勝だ。外へ出るためにダンボールを持って玄関に向かった。
ピーンポーン!
おや、こんな朝早くからお客さんか、誰だろう?僕はダンボールを置いて玄関を開けた。
「おっはよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
「わっミサトさん」
元気な挨拶をしたのはミサトさんだ。僕やアスカとは古い付き合いでお姉さん的存在だ、そしていまだに結婚していない行かず後家・・・は口に出しては言えない。
「朝から張り切っているわね、偉いわよ〜」
「そういうミサトさんこそ、こんな朝早くからどうしたんですか?普通なら昼過ぎまで寝ているじゃないですか」
「んふふ〜たまには早起きも良いと思ってね」
怪しい、凄く怪しい。まあ早起きの理由はわかっているけどね。
「クエクエ」
「やあペンペンも来たんだね」
「クワ」
ミサトさんの脚の後ろに隠れていたペンペンが顔を出した。ミサトさんと違ってお辞儀をしている偉いぞペンペン。
「ミサト〜何しにきたのよ」
「おっはよ〜〜〜!そんなに邪険にしないでよ」
ミサトさんの声を聞きつけアスカがやってきた。あんまりいい顔してないね。
「邪険にするわよ、どうせ朝ごはんをたかりに来たんでしょう」
「そんなんじゃないわよ」
「じゃあ何よ?」
「朝ごはんを頂きにきました」
敬礼した、胸張ってすることじゃないのに。
「たかりに来たのと同じじゃない」
「ノンノン違うわよ、アスカがちゃんと料理が上手になっているか調査に来たのよ」
「アンタに調べられたくないわよ」
それは僕も言える、ミサトさんの料理は・・・思い出すのはやめよう。
「クエクワ〜」
ペンペンが申し訳なさそうに頭を下げているぞ、だらしない飼い主を持つと大変だね。
「ペンペンはいいのよ〜沢山食べていきなさい」
「クエ〜」
ペンペンには色々お世話になっているからね、僕も歓迎だ。
「ペンペンの飼い主は私よ」
「逆じゃない?ミサトの飼い主がペンペンでしょ」
「うわ〜〜、シンちゃんアスカがいぢめる〜〜〜」
「はいはい、わかりました。あがってください」
玄関で時間を潰すのは勿体無いからあがってもらおう。
「サンキュ〜〜」
はやっ!
ミサトさん礼を言うと素早く家の中に消えた。
「「んぎゃ〜〜〜〜!!」」
暫くしてマナとレイの叫び声が聞こえた、また始まった。僕は急いで二人の元に走った。
「はあ〜困ったわね」
アスカもミサトさんの行動に呆れているよ。
「うへえ〜ミサトお姉ちゃんやめてよ〜〜」
「もうダメなのね」
「うりうり〜〜二人とも今日も可愛いわね〜〜うりうり〜〜」
部屋に行ってみるとミサトさんが二人にこれでもかって言うくらい強引に頬擦りをしていた。
「乙女の柔肌はすべすべして良いわね〜〜」
「やめて〜〜ミサトお姉ちゃんよりプルプルだもん」
「あ〜〜言ってくれるわね、こうしてやるわよ」
こちょこちょ
「うひゃ〜〜〜!!」
脇をくすぐられている、マナはくすぐりに弱いからなあ。
「マナお姉ちゃん一言多いわよ、こんな時は・・・ミサトお姉ちゃんの肌はガサガサ」
ミサトさんのくすぐっていた手が止まり、レイをゆっくり見た。
「レ〜〜〜イ、言ってくれるじゃない。お仕置きしちゃうわよ」
「されないわ、サヨナラ」
「あ、待ちなさい」
レイが部屋から逃げ出したぞ、逃げなれているせいか素早いなあ。それを追うミサトさんはちょっと遅いかな。
「ふにゃあ〜」
マナはくすぐられて息が荒い、大丈夫かな?
「マナ、大丈夫かい?」
「ふにゃにゃ」
「そろそろご飯だから行こうか」
「ふにゃ」
僕はマナを抱きかかえて部屋を出て台所に向かった。
「おわっミサトさん、どうしたんですか?」
ミサトさんが廊下でうつぶせになって倒れている、ピクリと動かないぞ。
「ペンペンが守ってくれたの」
「クワッ」
隠れていたレイが出てきた、ペンペンを抱きかかえてる。ペンペンはマナ達の強い味方だからなあ。
「さあご飯にしましょう」
「うん、ペンペン一緒に食べよう」
「クワ」
「ミサトさんはどうするの?」
このまま起きないんじゃないかな。
「放っておいて問題はないでしょう、お腹が空いたら起きるわよ」
流石アスカだ、付き合いが長いね。
「そうだね」
僕も付き合いが長いからこのくらいは平気だろう。ミサトさんが起きるまでは平和な休日を過ごそう。
平和な日曜日に突然の悪夢、ミサトさんがやって来ました。朝ごはんをたかりに(笑)
碇家はミサトさんの為に大混乱?マナちゃん倒されてしまいましたね(^^;)次の獲物はレイちゃんでしたが、ペンペンが守ってくれました。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
FAMILY 襲来