毎日毎日暑いわね〜〜

 こう暑いと何にもしたくなくなるわ

 でも主婦として家事放棄はできないわ

 頑張らなくっちゃね

「お母さん、お母さん」

 マナが走ってやってきたわ

「どうしたの?」

「おねがい書いたの〜〜」

 おねがいを書いたの?そうだったわね、今日は・・・
















FAMILY

たなばた













 

「何を書いたのかしら?」

 マナから渡された短冊を読んでみたわ

「イチゴケーキが食べたい」

 ・・・ちょっと言葉を失ったわ


「どう?素敵なおねがいでしょう」

「あのねマナ、七夕はね、こういう願いを書くんじゃないのよ」

「そうなの?」

「そうよ」

「どんなの」

「そうね〜例えば健康でありますようにとか、平和でありますようにとか、みんなが幸せになるようなことを書くのよ」

「へ〜」

 ちゃんと教育しないとね

「レイ、そうなんだって」

「そうなの、残念」

 いつの間にかレイがアタシの後ろに座っていたわ

「これもダメなの?」

「どれどれ」

 レイが書いた短冊を読んでみたわ

「羊かんが食べたい」

 ・・・姉妹だわ

「抹茶味がいいの、できれば玉露も飲みたい」

「レイ、七夕にはこういうのは書かないのよ」

 レイにもちゃんと教えないといけないわね

「どうして?お父さんが書いても良いって言ったの」

 シンジが?

「お父さんが帰ってきたら願いがかなうの」

「うん、お父さんが言ってたよ、食べたいものを短冊に書きなさいって」

 予想がついたわ



「ただいま〜〜〜」

 シンジが帰ってきたわ、あっマナとレイが駆け足で玄関に向かったわ、アタシも出迎えないと

「マナ、レイ、お土産だよ」

「うわ〜〜い、ありがとう」

「願いがかなったの」

 二人とも手渡されたお土産を嬉しがっているわ

「お帰りなさい」

「ただいま、はいアスカにもお土産だよ」

「アタシにも?」

 アタシはまだ願い事書いてないんだけどなあ

「アスカの大好きなものだよ」

 アタシの大好きなもの・・・

「ありがとうシンジ」

 開けなくても予想がつくわ、願い事を書いてないのにかなうなんて嬉しい七夕だわ


 碇家の七夕は願い事を書くと必ず叶います(笑)それも美味しい願い事(笑)

 マナちゃんもレイちゃんも願い事が叶って良かったですね。アスカちゃんのお土産は・・・アスカちゃんとシンジ君しかわかりませんね(^^)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


FAMILY たなばた