アクセルとブレーキ、そしてクラッチペダルに左手にはシフトレバー

 やっぱり、車はマニュアルだよなあ〜

 車を操作しているって感じがするよ。

 乗るならマニュアル車だよね。

 今日も愛車のご機嫌は良い、エンジンの音が最高だね。














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挑戦











 

 休日の晴天は最高だよね、愛車を洗車できるからね。

「お父さん、マナも手伝う〜」

「おお、手伝ってくれるのかい」

「うん!」

「それじゃあ、水をかけてもらおうかな」

 まずは水洗いで汚れを取らなきゃね。

「うん」

 マナにホースを渡して、僕はカーシャンプの準備をしておこう。

「レイはどうしたんだい?」

「お母さんの手伝いをしているよ」

「そうか、偉いなあ」

 アスカは確か洗濯をしていたなあ、小さい頃から手伝う事はいいことだぞ。

「お父さん水かけたよ」

「ありがとう、次はシャンプーをお願いしようかな」

「うん」

 マナにスポンジを渡して、手の届くところを洗ってもらおう。僕はマナが届かないところを洗うとしよう。

「ゴシゴシ、ゴシゴシ〜お車洗ったらお出かけするの?」

「う〜ん、どうしようかな。マナは行きたいところはあるかい?」

「え〜とね、水族館!」

「水族館か、お母さんが良いって言ったら行こうか」

「うん、じゃあ聞いてくるね」

 はは、スポンジを放り出して家の中に走っていったぞ。水族館か、最近行ってなかったから行きたいなあ。








「お父さ〜ん、お母さんね〜行って良いって」

「そうか〜じゃあ早く洗うぞ」

「うん」

 僕とマナはスピードアップして車を洗ったよ、スピードアップしても手を抜かずに洗うのが僕のポリシーだ。







「よ〜し、終わったぞ」

「ピカピカ〜〜」

 うんうん、いつ見ても美しいね。

「終わったようね、行きましょうか」

「そうだね」

 アスカとレイがやってきたぞ。二人とも既に着替えているよ。

「マナ来なさい、お着替えするわよ」

「うん」

「じゃあ僕も着替えてくるよ」

 男の僕は五分もあれば着替えがすむから楽だよね。










「さあ行きましょう」

 アスカ達が戻ってきた、僕は運転席に座りキーを回してエンジンをかけた。うんうん今日も良い音だ。

「マナ〜レイ〜ちゃんと乗ったかしら?」

「「うん」」

「それじゃあシンジ〜そこをどいて」

「ん?なにが」

「そこをどけて、アタシが運転するわ」

 ん、ん〜?ちょっと耳がおかしくなったのかな、詳しく聞き取れなかったぞ。

「今日はアタシが運転するわ、シンジは助手席よ」

「はっはっはっは、朝から冗談がきついなあ」

 アスカが運転?マニュアルだよ。

「冗談じゃないわよ。いつもオートマだから飽きちゃったの、マニュアルを運転したいわ」

「それは無理だよ、免許はオートマ限定じゃなかった?」

「限定じゃないわよ、ほら!」

 免許証を見せられた、確かに限定じゃない。

「ふっふっふ、そしてゴールド免許よ」

 金色に塗ってないよね。

「レイ、お母さんって運が良いよね」

「うん、無事故無違反って奇跡にちかいわ」

「こら、アンタ達〜お母さんの運転は上手でしょうが!」

 ふるふる

 はは、二人ともユニゾンして首を横に振っているよ。

「お母さんをバカにする子達はオヤツは抜きにするわよ」

「あ〜ごめんなさ〜い」

「ごめんなさい」

 オヤツなしにされたら辛いよな。

「と、言うわけでそこをどけて」

「う〜ん、しょうがないな。エンストしたら交代だよ」

「ふっエンストなんかしないわよ」

 そういうのに限ってエンストするんだよ、まあすぐ交代すると思うな。




「さあ行くわよ」

 アスカ気合が入っているなあ、ステアリング握りすぎだよ、力が入っている。

「マナお姉ちゃん、お母さんの眼が怖い」

「無事に水族館に着けるのかな?」

 マナ達も不安がっているぞ、確かに僕も不安だ。

「力が入っているぞ」

「そんな事無いわよ、さあ〜」

 僕はアスカの動作をジックリ観察した、クラッチを踏んでギアを一速に入れて、サイドブレーキを下ろして・・・

「ふっふっふっふ、さあ〜〜」

 アスカさん眼が怖いよ〜回転数を合わせながら半クラで・・・

 ガッコン!

「あら止まっちゃったわ」

 やっぱりエンストしたよ、アクセルの踏みが足りなかったね。

「さあ交代しようか」

「え〜〜?そんなのナシよ、もう一回よ」

「もう一回ね」

 アスカの性格上、一回で代わるわけがない、僕はアスカの気が済むまでやらせる事にしている。










「え〜〜い、もう!なんで動かないのよ〜」

「お母さん、お腹空いた〜」

「私もお腹空いたわ」

「アスカ代わろうか」

 もう何回エンストしただろうか?そろそろ止めさせないと、クラッチにもアスカにも悪いぞ。

「む〜〜〜わかったよ〜もうっ!」

 ふ〜〜ようやく気が済んだみたいだね。

 これでしばらくの間は僕の車を運転したいって言わなくなるだろう。




 シンジ君の車を運転したいと言い出すアスカちゃん、みんな不安がっています(^^;)

 碇家で一番強い主婦アスカちゃんには誰も逆らえませんので、シンジ君も気がするまでやらせる事に。

 結局は運転できませんでした(笑)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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