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 鏡の前に一人の少年は座って自分の顔を、ずっと見ている。正面からじっと自分の顔を見つめ、右から見つめ、左から見つめ、笑ったり上目つかい。 

 ポッ

 頬を桜色に染め鏡に向かってウットリと流し目。人が見ていたら怪しい姿。そしてベットに広げられた洋服・・・・

 少年は立ちあがると着ているTシャツ、Gパンを脱ぎ、ベットの上の洋服に手を伸ばした。

 ヒラッ

 誰が見ても女物とわかるワンピ〜スに袖を通した。だが下着は男物である。そして・・・・

 前には真新しい化粧品、初めてなのかぎこちない手で唇に口紅を・・・

 クルリッ!

 鏡の前で一回転、ブリ〜フが見えそうで見えないチラリズム、スカ〜トがフワッっとなびく。

「ふふふ、私は碇シン!

 ウインク!少年碇シンジはその瞬間、碇シンという女の子になった。

 碇シンジ、中性的な顔立ちピンクの口紅とワンピ〜スを着ただけで、彼を知らない人が見たら女の子と間違えるだろう。だがどうして女装?気は確かか、まさか精神汚染?シンジ君!これもシナリオの一部?と考えられるのだが違う。

 これは俗に学園EVAと言って使徒も、サ〜ドインパクトも起こらない世界。アスカがお隣で幼馴染、レイが性格が明るいのはお約束。

 また鋼鉄娘や眼鏡娘が登場してもいいのだがjun16は『面倒くさいし、長くなるからイヤ!』と言っているのでここでは登場しないだろう。

 それでも『登場させてくれ!』と叫んだ君は自分で書いて投稿するか、三笠どらさんに頼んで書いてもらうといいでしょう。

 それならなぜ女装を?う〜〜んそれは秘密!

 おっと、秘密ならここで終わってしまう。せっかく載せてくれた三笠どらさんに迷惑がかかってしまう。

 それは・・・・あの事件が彼を・・・・・・変えた。








































 

い・け・な・いシンジ君

〜Are you BOY or GIRL ?〜

 
written by jun16 
















































 秋晴れの学校。ロングホ〜ムル〜ム、委員長ヒカリが教壇に立ち黒板には『体育大会、クラスの出し物』と書かれていた。

 もうすぐ体育大会、ようは運動会である。すでに競技出場選手は決まっており、クラス対抗全員参加の出し物を皆で考えていた。

「では何かアイデアはありませんか?」

 ガヤガヤ、ザワザワ

 そんな事はすぐに決るわけない。隣や前、後ろのクラスメ〜トと『何にしようか?』と考えるが圧倒的に雑談が多い。

「はい!」

 そんな中、アスカが手をあげた。

「ダンスが良いとおもいます」

「はいダンスですね」

 ヒカリは候補を黒板に書く。ダンス・・・・昨日歌番組があり、アスカがファンのアイドル軍団が登場した当然ダンスも披露。それを自分も踊りたいという理由で発言したのである。

「ほかにありませんか?」

「はい!」

 ケンスケが珍しく手を上げた。そして眼鏡をクイッとあげると無気味に笑う。

「ふふ、これだけの人数なら、ずばりアクション!戦争さ。皆で戦闘服を着て暴れまわる。ふふいいよ」

 一人陶酔するケンスケ、皆は当然ひく。

「・・・・・せ、戦争ですね」

 素早く立ち直り板書するヒカリ、流石は委員長。

「ほかはありませんか?」

 次々とはいかないが、ばらばらと手があがり希望した出し物が書かれていく。

「え〜これだけ出ましたが、ほかにありませんか?なければこの中から多数決で決定します」

はいっ!

 先ほどまで沈黙を守っていたレイが元気良く手を上げた。今まで考えていたようである。

「仮装がいいとおもいます」

「はい、仮装ですね」

 カキカキするヒカリ、レイはニコニコ。

「レイ〜仮装って他のクラスも絶対出してくるわよ」

 レイの考えにチャチャを入れるアスカ。

「あ〜そうね〜・・・どうしようかな?そうだ!ヒカリちゃ〜ん。仮装は仮装でも男の子が女装、女の子が男装する仮装で〜〜す」

「はい」

 ヒカリは仮装に男装、女装を付け加える。

「それではこの中から決めたいとおもいますので、自分がやりたいものを一つ書いて投票箱に入れてください」

 紙が全員に配られ、それぞれ希望する出し物を書いていく。

(う〜〜ん。何にしようかな?)

 ポケポケ〜としているシンジ、黒板に書かれた出し物を見て考えている。そこへ・・・

「シンジ!アンタ何に決めるの」

「まだ考えていないけど」

「それならダンスよ!ダンスって書きなさい」

「え〜?自分で決めたいよ〜」

「考えてないんでしょ。だから心優しいアスカ様が決めてあげたのよ。感謝しなさい」

 感謝される事ではない。公的に言えば違反である。

「アスカ〜ダメだよ。碇クンが決める事なんだよ」

「だから普段から何も考えてないバカシンジの為に私が考えてやったのよ」

(アスカ・・・ひどい・・・)

 心で泣きながら、必死に考えるシンジ。アスカはレイと言い争っている。

「でも違反だよ」

「いいわよ。シンジに考えさせるわよ。シンジ!ダンスよ」

「・・・それって脅迫よ」

 圧力をかけ、前に置かれた投票箱に向かうアスカ。

「碇クンはどれにするの?」

「まだ迷っているんだ」

「ふ〜〜ん、できれば仮装がいいな」

 レイも言えた義理じゃない。違反である。ニッコリ微笑むと投票しに教壇に向かう。

(う〜〜ん、どれにしようかな神様の・・・)

 いいかげんに決めた。





 皆騒ぐ中、集計をするヒカリ、そして。

「結果が出ましたので発表します」

(当然ダンスね) 

 アスカは腕を組み自信満々。

「仮装に決りました」

 ガクッ!

 机にうつ伏すアスカ。

(ど、どうしてダンスが・・・バカシンジね)

「バカシンジ!ダンスに入れなかったでしょう!」

「僕は入れたよ〜」

「へ?」

 意外な言葉にアッケに取られる。

「そ、そうなのなら仕方がないわ」

 とぼとぼと席に帰るアスカ、シンジは不思議そうに見ていた。

「なんだったんだろう?」

 仮装に決り、打ち合わせが始まった。洋服はどうするのか?仮装のコンセプトは?何か芸を披露するのか?

 案外簡単に決った。洋服は皆で貸し借り、または家族のもの、コンセプトは男らしく、女らしく、芸はキザにセクシ〜に。







 次の日のロングホ〜ムル〜ム、皆は洋服を持ち寄った。

 ガヤガヤ、ワイワイ

 男子は女物を着て、照れている。女子は男物を着てキャ〜キャ〜騒ぐ。教室は騒がしい。

「碇ク〜ン、はいこれ」

「これは?」

 レイの手には白いワンピ〜ス。

「もう女装でしょ。これ私のなの着てみて」

「う、うん」

 照れくさそうに受け取るシンジ、だが・・・

「ちょっと待ちなさい。シンジはこれを着るのよ!」

 そういってアスカは赤いブラウスをシンジに突き出した。

「アスカ邪魔する気?」

「そっちこそ、これは私のお気に入りよ」

「私だってお気に入りなの」

 二人火花を散らす。

「二人ともやめて、両方着るから」

 シンジは上着だけ脱ぐとTシャツになり、レイの服を着た。

「う〜〜ん、小さくてはいらないよ」

「ええ?そ、そうなの残念、シクシク」

 トホホとなり涙を流す。

「今度はアスカの・・・・これもはいらないや」

「な、なんですって〜〜?」

 ガックリうなだれる。

 シンジはなんだかんだ言っても男の子、二人の洋服ははいらなかった。







 その後、色々な服を着てみたが、クラスメ〜トの姉の高校のセ〜ラ〜服がちょうどフィットし決めた。

 ガイガイ、ガヤガヤ

 一時間が経ち、皆決ったようだ。この後もロングホ〜ムル〜ム、休みを取らずに続けた。

「化粧するわよ。シンジこっちに来なさい」

「え〜化粧?やだよ」

 まだセ〜ラ〜服着たままである。着る事は少し照れがあったが化粧となると別だ。

「くだぐだ言わない。化粧しないと仮装になんないでしょうが」

「でも〜〜」

「碇クンほら、まわりを見て」

 レイはポンポンと肩を叩くとまわりを指さした。

「あっ・・・・・」

 男子は女子に笑われながら化粧をさせられていた。

「シンジ!早く座りなさい」

「う〜わかったよ」

 皆が化粧をしているのに、自分だけしてないのは申し訳ない。観念した。

「それじゃあするわよ」

「綺麗にしてあげる」

 アスカとレイはシンジ化粧をし始めた。





「はい完成よ。鏡を見てみなさい」

「碇クン、カッワイ〜」

 渡された手鏡、シンジはゆっくりと顔を見た。

「!」

 そこにはいつもの自分ではなく、見たことがない女の子が写っていた。

(・・・・こ、これが僕?)

 ほのかに塗られた口紅、ファンデ〜ション、長いマツゲ、ロングストレ〜トのかつら、アクセントに黒縁の伊達眼鏡。ここには登場しない眼鏡っ娘に似ていた。

 ドキドキ

 高鳴る鼓動。

「ふふ、これで碇シンジクンは碇シンジ子チャンね」

 レイが簡単に付けた名前、しかしシンジは・・・・

 ドキドキ

 鏡の中の自分を見つめていた。

 このときはまだ碇シンジ子。この仮装を運動会にはさらにグレ〜ドアップして碇シンジを碇シン子、そして碇シンに変えた。



 

 jun16です。

 風邪の時は電波を体中に浴びていますので書きました。女装モノです。掲示板にちょっと書きましたがその部分に少し付けたし、jun16にしては凄く長くなりました。

 名前はシンジのジを取ってシン(単純)、ユイと頭に浮かびましたがこの世界では生きているのでやめました。

 一応、シンは漢字で表すと心と書きます(関係ないですね^^;;)

 これはい・け・な・いレイちゃんの外伝なので話しは続きません。

 えっ?どうして続きを書かないのかって、それはね…もう風邪がなおったからさ。

「はあ〜い、皆さんこんちには私碇シン!シンちゃんって呼んでね」

「げええっ!シンジアンタ何してんのよ」

「アスカ〜違うわよ。私は碇シン!シンちゃんよ〜うふふ」

「ああっシンジが!シンジが〜〜」

「もうアスカったら」

「いっいやああああああ!」

「あらら、照れちゃって走っていちゃった」

「碇クン素敵 ポッ!」

「流石、綾波!この美しさがわかるのね」

「私と一つになりましょう ポッ」

「いっいけないわ!私達は女の子なのよ」

「問題ないわ ポッ」

「ダメエエエ!」

「ポッ」

「フンフンフンフンフン!」

「はっ!この歌は・・・・・」

「女装はいいね〜欲求を満たす究極の仮装だよ」

「ア、アナタは!」

「僕かい?僕は・・・・」

 続きは描かないで終わる(^^)

 

 素敵よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!(ごろごろごろごろごろごろごろごろ)



 あいやぁ失礼をば。一応お約束ってやつかしらと思いまして(汗)

 ぢょそう。ついに当サイトにも倒錯モノを頂いてしまいました(^-^;
 今まで投稿くださった作品の中で最長を記録されています……なるほど、お好きなんですねぇ♪(爆)

 女装系シンジくんの中では自信家でちょっぴりナルシス入ってるようですが、体育大会と女装のどこに関係があるのだろうという疑問は禁句ですか?(笑)

 そのシンジくん……いやシンちゃんに迫ろうとする後書きレイちゃんの暴走気味なところもたまらないですが、これで続かないなんて勿体無い!
 皆様ぜひぜひ続きを書いてみてはくださいませんかぁ?
 お待ちしてま〜す♪(え? お前が書け? いや〜んもう女装ネタ残ってないですう(^-^;)

 ふっふふふ、ご覧の皆様、ぜひ是非ご感想をお送り下さいませ。
 そうすればぢょそう。が再臨するかも!? でなくともい・け・な・いレイちゃんの続きが早まりますよね♪

 jun16さんへのご感想はこっちらっまでぇ〜♪

 
1999/11/02 初版。