歯並びはどうして悪くなるの?



現代の日本人は歯を使わないからです。

ヒトは野山を駆け巡り、動物をつかまえ、
植物を採取し焼いたりそのまま食べたりしていました。
圧力釜なんてありません。

前歯でしっかり噛みきり(咬断)
奥歯で砕き(粉砕)
すりつぶし(臼摩)
しっかりとでてくるつばとまぜあわせた
どろどろの食塊を飲み込んでいました(嚥下)。

しかし、現代では歯の代わりに道具を使って食材を調理し、
食べやすくすることで食生活が大きく変化しました。
十分に成長した顎や筋肉を持たなくても
簡単に食べ物が食べられるように徐々に変化しています。

歯を使わなければ骨は育ちません。
歯にかかる噛む力は周りの骨をふるわせ、血を通わせ、
新たに骨を呼び強く大きな骨にします。噛まなければ顎は育ちません。
使わなければ歯は内側に倒れていきます。
時代の移り変わりとともに力を受けなくなった歯たちは、
内側に倒れこみ狭いスペースを奪い合うように並び。
歯並びが悪くなりました。不思議なことに遺伝的に骨の大きさはあまり変化がないそうです。
使われずしょげてしまっているだけなのかもしれませんね。
食べ物の軟化は世代や国境を越えて見られます。
歯並びがガタガタになってきているのは、若い人だけの問題ではありません。


本原歯科医院
院長 川久保敦



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