勝 海舟の掛け軸
古美術商の友人から「これは静風さんが持っておくのが一番似合う」といって渡された。
少し高額だったが、有難く譲っていただいた。
勝海舟が晩年に書いた書である。
長崎皓台寺の大仏殿に心越書{常寂光」とあり、寂の意味を感じさせられるが、
まさに寂の境地は「一転の穢れがない」ということであろう。
英雄風雲会 踏破二十年 寧休一蓑笠 心頭只寂然
幕末風雲急を告げた頃、あの西郷南州や坂本龍馬ほかの英雄と逢い、
「王政復古・無血開城」という大事をなしえた。
あれから20年、時代の先端を駆け抜けてきたものだ、、
今はただ釣り老人のように蓑笠をつけ、ゆったりと心を休めている。
心の中は「寂」あるのみ
私も情熱満開の企業生活を駆け抜け、
今は糸竹を楽しみ、まさに天上のような毎日を送らさせていただいている。