島原城虚無僧大会


平成16年4月29日、みどりの日、
わが会社人としての最後の思い出に、と企画した今回のイベントであったが
幸いに天候にも恵まれ、素晴らしい行脚日和となった。

13時に島原城集合、東京から虚無僧研究会の小菅会長をはじめ
大阪芸術大学の助教授で演奏家としてはもちろん尺八古管研究家としても知られる
志村 哲先生、大森宗勲の一節切りを所有する千葉の相良先生、
響泉作の一節切を所有し、一節切に関する資料の収集については他の追従を
許さない小田原の牧嶋先生、ほか宮崎、福岡、柳川、熊本から15名の
演奏家、研究家が相集い、初めて見る「法橋宜竹作の牧家の一節切」を検証に来られた。

13時半から3階の「牧家の一節切」展示ケースの前で、一通りの説明会、
その後、記念撮影を済まして、2時過ぎから武家屋敷を行脚。
通りにはびっくりするほどのカメラマン、報道陣の方々
おそらく島原では初めてであろう虚無僧の行脚風景に観光客も大喜び
一帯はとても賑わった。
武家屋敷から時鐘楼、お堀を通って、3時半に絃燈舎、猪原金物店に到着、
高齢の方も多く、休憩、速見川自慢の「寒ざらし」をおいしくいただいた。

4時からは絃燈舎の奥座敷でのお茶会、隣の部屋では筝曲きさらぎ会の皆さんと
松尾釧道先生によるお琴と尺八の演奏もあり、風情を添えてくれていた。
5時からは胡弓と尺八のミニコンサート、特別ゲストの劉 丹さんの中国琵琶も
加わり、聴衆を喜ばせた。

その後、各地からこられた尺八家による古典本曲献奏会、
志村禅保先生や故西村虚空師の秘蔵っ子、白土虚皓先生など全国でも屈指の演奏家の演奏に酔いしれた。
そして最後に小菅会長からの挨拶、持参の一節切を説明、吹かせていただいた。
牧嶋先生、相良先生も披露、それぞれ吹きながら、音味を確かめあった。
参加者からは今回、展示の笛を吹けなかった事に強い不満が漏らされた。
やはり楽器の検証作業はまず吹くことから始まるようだ。
19時半から懇親会、夜半まで熱心に尺八談議、熱のこもった一日でした。

翌日は国見町の鍋島邸を小峯さんの案内で訪問、
その後雲仙を経由して千々石で薩摩いものうどん「六兵衛」を食べ、またまたびっくり、
空港までお見送して夕食を済まし、再度島原に戻り、音響設備や舞台飾りつけの跡片付けをして
帰宅は12時、その後も深夜までレポートまとめと、充実した数日でした。
(写真はクリックで拡大)


島原城資料館の入り口で行脚参加者記念撮影、
後列、左から柳田、志村、一楽、井手、黒石、林、竹井、重兼
前列、左から歌子、小菅、静風、相良、木村、牧嶋、(以上敬称略)
白土師は遅れて参加、15名の参加でした。


久しぶりに夫婦で行脚          武家屋敷で


山本邸の玄関前で献奏          茶店で休憩中に忘我の笛を吹く小菅会長


お堀を歩く         中屋前通過中         宮崎酒店での献奏


ミニコンサートでは琵琶の劉 丹さんと私達夫婦で胡弓と笛の演奏   


演奏中の志村先生      白土虚皓師       一節切の演奏を披露する静風


各自持参の自慢の一節切紹介    打ち上げ会で     今回お世話になった地元の皆さん、右は島原新聞社社長、奥に白土師も