ある青年からの手紙
前略
先日は楽しい忘年会にお招きを頂きまして、ありがとうございました。
来年の5月のイベントは準備が大変だろうと思いますが、私があまりお役に立てそうも
なく,申し訳けありません。
私も定職に就くこともなく、過ごして参りましたが、さまざまなところで、いろいろな
人たちに出会って参りましたので、その経験がいくらかでも松林様のお役に立てば、と
思いペンをとりました。
私はこの冬から「F・N」と命名された不登校の子供をもつ親の会が母体の団体で
ボランティア活動をしています。
資金の提供を頂いている方のアパートの一室みたいなところで、毎週木曜日、正午から
午後4時までの4時間、学校へ行けない子供達と接しているのです。
今年、実のところ知事のもとへも、資金援助を求めるお便りも出したことがありました
が、丁重に断わられました。
これはこれとして仕方のないこととして、あきらめています。
(中略)
この団体は一応「市民団体」として認められており、いつくかの団体から、いくばくか
の資金の援助も受けてはいるのですが、殆どの活動は、子育てでいろいろと苦労をされて
きたお母さん達の骨身を惜しまぬ「慈善活動」で、運営されています。
(中略)
私も松林さんご夫妻が胡弓や尺八を通して地域に貢献しようとするご努力には敬意を
表しますし、大変素晴らしいことだと思います。
ただ、松林さんご夫妻の活動を見ていると、市民運動や市民活動の類に関してはあまり
実体をご存じない、という気がいたしております。
あまり私の話がお役に立つかどうかはわかりませんが、なにか役に立つことがあれば、
と祈っています。またお会いしましょう。 草々