い ぼ

Q: いぼはどうしてなるの?

A: ヒト乳頭腫ウィルスがひふの細胞に感染してなります。
大きく3種類あって

@
尋常性疣贅 (じんじょうせいゆうぜい): 手足にできることが多く、アトピー性皮膚炎の子供の手足の指、足の裏によくできます。
A
扁平疣贅 (へんぺいゆうぜい): 顔や手の甲によくみられる平でひふの色に近く、目立ちにくいいぼです。多数みられる傾向があります。
B
尖圭コンジローマ (せんけいこんじろーま): 一種の性病で男女ともに陰部にみられます。

Q: いぼってうつるの?

A: うつります。ヒトからヒトへ直接うつる場合、器具などを介して間接的にうつる場合があります。自分のひふからひふへうつることが多く、1個からだんだんと増えていきます。かいて広げてしまう場合、足の指と指が接している部分にうつる場合などがみられます。間接的には共同で使用する手袋やグローブなどを介してうつる場合があります。

Q: いぼは再発しやすいの?

A: 以上の方法で見た目はきれいにとれていても数ヶ月後に再発してくることが時々あります。  いぼウィルスはひふ(表皮)より深い毛根や汗のくだに感染しており、そこに残ったウィルスで再発することがあります。再発したら小さいうちに早めにとれば簡単にとれます。

Q: いぼの治療にはどういうものがあるの?

A: 以下のようないろいろな治療があります。

@
凍結療法: 以前より、最もひふ科で行われている方法です。非常に冷たい液体窒素を綿球に含ませていぼに押し当てて凍らせる方法です。この処置でいぼはかさぶたになって乾いて落ちていきます。ある程度、痛みがあるので当院では局所麻酔剤をぬってから行っています。

A
サリチル酸 (スピール膏):外国でも効果のある方法として認められています。スピール膏というよくウオノメに使う絆創膏がいぼに貼ってふやけさせて削ってうすくしていく方法です。当院ではAでいぼをうすくして@を行っています。@単独より早くとれます。

B
腐食させる方法: グルタールアルデヒドやモノまたはトリクロロ酢酸などの薬品でいぼを腐らせて落とす方法です。痛みは軽度ですが、色がついたり、痕が残ることがあります。

CビタミンD3軟膏をぬる方法: 新しい方法です。痛みは全くありませんが、効果がでるのに約3〜4ヶ月かかります。ぬった後にサランラップなどで覆って吸収を高めます。

D免疫療法: SADBEなどの薬品をぬっていぼの部分にかぶれを起こさせて体の免疫力でいぼを落とす方法です。痛みはありませんが、かぶれによりかゆみがあります。確実にとれる方法ではありません。顔にたくさんできている扁平疣贅には時にこの方法を使います。

E飲み薬: 確実にとれる飲み薬はありません。昔からヨクイニン(ハトムギエキス)をよく使いますが、効果は不確実ですがこれのみでもとれる場合があります。顔の扁平疣贅で焼いたりする治療を好まない場合は試してみることがあります。最近、胃潰瘍の薬であるシメチジンが効果がある場合があることが報告されています。