Q: 起こりやすい人ってどんな人?
A:
@水仕事の人:例えば美容師さん、飲食店で皿洗いをする方、介護・ヘルパーさん、看護婦さん、鮮魚店や八百屋さん、車の整備士さんなど
A主婦:特に小さいお子さんがいらっしゃるお母さん
Bアトピー性皮膚炎の方:幼少時、アトピー性皮膚炎があると大人になって上記の様な仕事についたり、主婦になったりするとひどい手荒れが起こってくることがあります。元々、アトピーの体質のため、皮膚のバリアーが弱く、種々の手の刺激に弱く、荒れやすいためです。
Q: 手荒れはどうして起こるか?
A: 手はいろいろな物を頻繁に触ります。その中にはひふに刺激をおこす物や、ひふのバリアーを壊す物(例えば洗剤など)があります。それにより、皮脂や角質がはげ、バリアーが悪くなります。また、ひふは乾燥すると弾力を失い、割れたりして細かい傷ができます。傷ができるとそこから刺激をおこす物質の吸収が良くなりさらに荒れていきます。
Q: どうしたら治る?
A:
(1)ひふを守る
@保湿剤を手洗いの度にぬる
ひふに膜を作ることでひふのバリアーを強くして荒れないようにします。
A水仕事の時にはゴム手袋をする。防水テープを傷に貼る。
ゴムにはラテックスというかぶれやすい物質が入っており、手が荒れている時にはゴムにもかぶれることがあります。よく薬店で手荒れ用の綿の手袋が売っていますが、その手袋をした上にゴム手袋をした方が良いでしょう。
(2)手荒れの炎症を治す
@ステロイド軟膏をぬる
赤みやかゆみをとるために使います。適切な強さのステロイド軟膏をぬって早く治す方が良い結果が得られます。
手はひふが厚く、ステロイドの吸収は悪く(顔の20〜30分の1)、副作用の心配が最もない部位です。
A光線治療(ローカルPUVAバス療法)
当院では光線治療の機械を備えており、赤みが強い、汁がでる、かゆみがひどい患者さんには光線治療を行っています。ステロイド軟膏とは違う作用で赤み、かゆみをとり効果的です。週に1〜2回の間隔であてます。
B手荒れでできた傷を治す
傷があるといろいろなものの刺激に弱く、手荒れは治りにくくなります。夜間、水を使わない時間帯に傷薬をぬってカットバンや手荒れ用の手袋で覆って治す治療も当院ではします。
手荒れ(主婦湿疹、進行性指掌角皮症)