GURETORU              
  
グレトル釣法とは                                    2−2ページ

 
グレトル釣法がよく釣れるといわれる最大の理由は、
このツケエの付け方にあります。

 ツケエにオキアミを使わないで、グレトル(にぎり粉)という粉を使って
アミエビを釣り針に固定するという、独特のツケエの方法にあります


 ツケエの付け方は以下のとおりです。

 グレトルの使用手順

 よく解凍したアミエビを一つまみ、
 量は小指の第一関節程、




  アミエビ=サビキ釣り、
  マキエ等に用いる最小粒のアミ





普通仕掛けを投入する場合ウキの重さで飛ばしますから、この程度の量、大きさでいいです。
あたりウキのみの仕掛け(例えばグレトルの固定ウキ)の場合、仕掛けをえさの重さで飛ばしますから、
アミエビの量はもっと多く、親指の第一関節程の大きさにします。
アミエビの量が多くなると、投げた瞬間にえさが外れて、別の方向へ飛んで行く場合があります。
えさの大きさと投げる強さは、体験して掴んで下さい。


 タオルで挟んで、
 両面を平らに
 します。







片面にグレトルを付けやすくする為です。薄過ぎるとつまみにくくなります。
つまみやすいように、ある程度の厚みが必要です。


 グレトルに軽く押し付け
 片面にグレトルを付けます。





付け過ぎないように、まんべんなく。





 グレトルの付いた面の中央に釣針を置く。



 ふたつ折にして、針を包み込む。

針とグレトルがアミエビに隠れて見えない状態にする。



 数枚重ねにしたタオルで
 強く握り締める。

 約5秒



強く握り締めてアミエビの水分とグレトルで固定する。
  約5秒程度
ハリスを少し張りぎみでするときれいに出来ます。(張り過ぎると針が抜けますので注意)




投げた時外れにくくする為に、チモト部分はシッカリ締めて下さい。
にぎり直して形を整えて下さい。

  この様に出来上がればOKです。






 
アミエビの量は基本的には小指の第一関節程の量ですが、遠投する時は外れ易いので、
それより少なめにします。
 針が隠れて見えない程度であれば、アミエビの量を少なくしてもOKです。

 アタリウキ,又は棒ウキ(グレトルの固定ウキ)のみの仕掛けで、仕掛けが軽くて飛ばしにくい時は、 
アミエビの量を増やし、ツケエを大きくして、ツケエの重さを利用して、仕掛けを飛ばします。

 
付けるツケエの大きさは魚の食いには、ほとんど関係ありません。


 アミの量が多過ぎると強く投げた時に外れ易いので、投げる距離によって量を調整して下さい。
強く投げるほど量を少なくします。


 タオルで握り締める強さと時間は、何度かしてるうちに要領が分ってきます。





 テストしてみて下さい。  
仕掛けを投入し、着水したらすぐに、普通に巻き取って下さい。
釣り針が隠れて見えない程度
(下の写真の小さい方)、アミエビが残って付いて来たらOKです。
 釣り針が見えるまでアミエビ取れていたら、握り締める強さが足りません。もう少し強く握って
下さい。


仕掛け投入前(上)、 
仕掛けを巻き取った後付いて来たツケエ(下)目的のタナ迄到達して、グレに食わせる中心部分。




 グレトルの付け餌は、にぎり締めた時、グレトルがアミエビの水分と融合し、
中心部分と、グレトルが浸透しない、外側の部分との二重構造になります。
 この二重構造こそが、ツケエをエサ盗りから守り、ツケエをグレの口元迄運び、
グレにツケエを食わせる、最大の要因なのです


 強く投げた時付け餌が外れて別の方へ飛んで行く場合があります。
それでも殆ど中心部分は針に残っていますので、仕掛けがポイントに投入できたら
そのまま釣ることが出来ます。

 最初は非常に面倒のように思われますが、やってみると以外と簡単に出来ます。
一日釣りをしたら、慣れてきます。
 最初は基本どうりにして、徐々に自分流に変えてください。





グレトル釣法がよく釣れる理由

 付け餌が海中を沈んでゆく時、付け餌のアミが外側から順に剥がれてゆきます。
エサ取りはそれを拾って食べる為に、エサ取りに邪魔されることなく、餌の中心部は大きいグレが居る
下の方まで、グレの口元まで容易に到達します。
 付け餌が,容易に深いタナ迄沈んで行きます

 グレは沖アミよりもアミエビを好みます。アミエビを付け餌にした方がグレの食いは良いです。
という理由で以前は、アミエビを数尾、パンストの糸を使って束にして、針に掛けるという方法を
していましたが、非常に手間がかかる為に、何とかならないかという要望から、
現在のグレトル(針に直接くっつける方法)が生まれました。


 付け餌にオキアミを使う場合、マキエとの同調が不可欠になります。
 ツケエとマキエを同調させなければ、なかなかグレはツケエを食ってくれません。
 しかし、マキエにはエサ盗りが群がりますから、同調させるということは、即ち、
ツケエをエサ盗りの真っ只中に置くことになります。

 グレトルのツケエはアミエビの塊ですから、それに、外側の部分がゆっくりと
剥げ落ちて行く為、非常に良く目立ちます。それにグレの好む臭いが強く出ます。
 その為、
グレがツケエを補足する範囲が、オキアミに比べ、格段に広がります。
グレはかなり離れた所からでも、ツケエを容易に見つける事が出来ます。
 ですから、グレトルのツケエは必ずしも、マキエとの同調を必要としません。
 その分、エサ盗りを交わし易く、容易にグレにツケエを食わす事が出来るのです。


 グレ釣りは、地形を読み、潮の流れを読み、マキエで魚をコントロールし、
魚にツケエを食わせて、釣り上げるというのが一般的ですが、
 しかし、地形にしても、潮の流れ、魚の活性状況にしても、所詮、海の中の事ですから、かなり、
アバウトな話です。慣れない磯では、特に難しい部分です。
 グレトルのツケエは、それ自体に集魚効果がある為に、このアバウトの部分をかなり
カバー出来ます。



 グレトル釣法の特徴の一つに、
マキエの量が少なくて済むという事があります。
 グレトルのツケエはマキエとの同調をそれ程必要としない為、マキエはあくまでもグレを
そこへ集め、グレをそこへ留めて置く為にのみ使います。
 したがって、一投毎にマキエを何度も打つ必要がありません。
 グレがマキエを食べ過ぎて、付け餌まで食わなくなるという悪循環も断ち切れます。

 最近、マキエの撒き過ぎによる釣り場環境の悪化(マキエが海底に沈殿しヘドロ化する、
エサ盗りの異常増加,等)を時折耳にしますが、これはマキエを減らす事で、
幾らかでも防止出来ると思います。
グレトル釣法では、本流を流して釣る以外は、マキエはアミエビが一角(約4kg)程あれば充分です。
 (ちなみに、近くのポイントショップで500円程で販売してます。)
 パン粉を兼用すれば、その半分で充分です。
これでツケエも兼用する訳ですから、経済的な釣りができます。



使用上の注意

 
グレトルは粉末状の為風に飛ばされ易く、又水に濡れると固まって使えなくなります。
グレトルは底の平らな、例えば、子供用アルミ製の弁当箱のような、開閉の容易な容器に
少量ずつ入れてお使いください。
 強風時には容器ごと飛ばされる恐れもあるので、容器の中に鉛のような重いものを入れて
お使い下さい。
 強風を避けるには岩陰かバッカンのかげを利用して下さい。
 雨天時は屈んだ自分の体の下になる位置に置いて、体で雨を遮って水濡れを防げば楽に
使えます。
 強風、水濡れからグレトルを守るには、蓋を素早く開閉すれば大丈夫です。
 
開閉の容易な容器を使って下さい

小児用アルミ製の弁当箱
色々使ってみましたが、これが一番使い易いように思います。



 エサを付けるというこの一連の作業は、両手の方がし易いので、どうしても竿を岩の上に
置くということになります。岩に直接竿を置くと傷めたり、ラインを傷つけます。
 接触部分にタオルを敷いて、その上に置くか、マキエバッカンに持たせ掛けるように置いたら
いいです。



注意

グレトルをこぼした場合はよく拭き取ってください。濡れるとゼリー状になり、
つるつるになるため、踏むと滑るので危険です。
 家庭 ではお風呂場、釣り場ではテトラポット、堤防などのように平らな場所では特に注意が必要です


グレトルの原料は全て食品添加物です。食べても害はありませんが、あくまで釣り用品として
つくられたものです、食べないでください。



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