ぼくのエピソード

 

今月の大ちゃん

 長い夏休みが終わり2学期が始まりました。

 夏休みに入る前の大ちゃんは、
ようやく学校の雰囲気にも慣れクラスの中での自分の居場所をそれなりに理解し、
授業中に教室を出て行くことも少なくなりつつありました。
朝の登校も、私やお姉ちゃんと手をつないで行くより、
お友達を見つけたらそっちへ走り出し一緒に歩くようになっていました。
そんなことをうれしく思うのも束の間夏休みに入ってしまいました。

 あまりにも居心地のよい長期休暇が終わり、新学期が始まりました。
困ったことに、朝家を出るときお姉ちゃんといっしょに行かないと駄々をこね、
「おたあたん、おたあたん」と私の手を離さないのです。
学校に着いても、私にしがみついて離れようとはせず
「大ちゃんおはよう」のみんなの声かけにも「いやだ」という感じであっちを向いてふんとしていました。
玄関から教室までの道のりは遠いものに感じられました。
そんな時、助けてくれたのは1年1組の子供たちでした。
担任のS先生を呼びにいってくれる子、
「おばちゃん、今のうちに帰らんね。」と大ちゃんの手をしっかり握り締めてくれる子。
久しぶりに会った子供たちですが、大ちゃんのことは忘れていませんでした。
心配しながらも子供たちの言葉に後押しされて家に帰った私です。
(生活のリズムや学校に慣れるまで焦らず1からやり直しだなと思いながら。)

 “夏ばて”と“夏休みボケ”と“いつまでも降りつづけるうっとうしい雨”で始まった2学期でしたが、
お天気が次第に回復するのと同時にお友達や先生方に助けられながら、
大ちゃんの気持ちも晴れ晴れとしていきました。

 子供の気持ちや動きに合わせて待つということは、大人にとってとても苦痛なことです。
ついつい焦ってしまいイライラしたり落ち込んだりしますが、
子供はその子なりの段階を踏んで成長していくものだと大ちゃんに教えられます。
子供にとってよく観てあげること、待ってあげることは成長の芽を育てることのようです。

てんかん』について

 1歳半に発症してから種類や量を加減しながら、
毎日朝夕に欠かさず飲み続けてきた抗てんかん剤の薬を
7月から9月にかけて調節をしてきました。
というのは、薬が3種類になって約2年ほど経ちますが、
2種類から3種類に増える前増えた後
てんかん発作の程度や回数が、あまり変わらなかったからです。
薬を飲まないことにこしたことはありませんが、
飲まないと発作が頻発し生死にもかかわってくるのです。
それであまり効果の見られまかったマイソリンという薬を止めることになったわけですが、
1度に止めることはできません。
長年、飲みつづけてきた薬を1度に止めてしまうと
大きな発作につながる危険性があるからです。
3ヶ月ほどかけて少しずつ量を減らしながら様子を見ていきましたが、
特に変わったことはなかったので良かったです。
しいて言うなら、発作の時間帯が変わったことです。
大ちゃんの場合、朝目が覚める前の5時か6時ごろ突然なったり、
目がさめて1時間以内になることがほとんどでした。
それが9月には、スイミングスクールでの3時ごろであったり、
夕方6時ごろであったりとしっかり起きている時間でした。

 大ちゃんの発達が遅れているのには、発作が起こることが原因となっているので
抗てんかん剤を服用して発作を抑えきることが最も重要です。
薬の効果が十分であるかどうかは、発作が起きないことが一番ですが
発作のない普段でも脳波に異常が見られることもあるので
定期的に脳波の検査をします。(半年に1回)
また、時々必要に応じて採血をして薬の血中濃度を調べます。
有効濃度の範囲がその薬によって違うし、その子によっても違ってくるので、
何種類もある薬の中から合う薬の種類と量を決めていくのはとても難しいことです。
現在の大ちゃんは、月に2回ほどの軽い程度の発作
(急に体の力が抜けて意識ももうろうとする脱力発作)で、
その後1時間くらい熟睡すれば普通に生活ができるのでラッキーなほうだと思っています。

 今回、種類が減ったことでこの先発作にどう影響していくのかは誰にもわかりませんが、
主治医の先生を信じて、大ちゃんを信じて、今までのように見守ることしかできません。

〈6月11日()は定期検査の日〉

 大ちゃんは、てんかん(乳児重症ミオクロニン)の病気があります。
それで朝と寝る前に薬
(抗てんかん剤)を服用していますが、
その効果がどの程度か、副作用はないか、脳波的にはどうかということを、
半年に1回検査してフォローしています。6月11日
()はその日でした。
脳波検査では眠らなくてはならないので
睡眠制限が前日の夜あり6〜7時間しか眠ってはいけません。
がんばって前夜11:00に寝て朝6:00に起きました。
ちょっとがんばり過ぎたかなと思っていたら
7:20ごろ軽い脱力発作が30秒ほどありました。
きつそうでしたが何とか回復したので、予定どおり検査に向かいました。

 A.M9:00受け付け→小児科外来(検尿提出)→10:00脳波検査室→10:45血液検査室→11:00会計

検査はスムーズに終わりました。
結果を
23日に聞きに行き、特に変わりないということでほっとしました。