ぼくのエピソード
日見小学校で過ごした6年間。
長かったようで短かったようで複雑な気持ちです。
どうなる事かと不安で向かえた入学式だったような気がしますが,
そのころの「大ちゃんネットワーク」を読み返してみると,
新しい事が始まるのを楽しんでいる中川家がそこにありました。
まるで,中学校へ向けて準備している今の私たちと同じでした。
桜の花も咲き暖かい春休みのある日,
新しいランドセルにお姉ちゃんの教科書を数冊入れて,
通学路を歩く練習をしました。
もうすぐ始まる日見小学校での生活に,期待と不安で過ごした春休みも
もうすぐ終わろうとするころでした。
4月6日始業式の日,担任の先生から電話が入りました。
なんと美咲が3年生のときの担任だった佐藤先生でした。
さっそく,その日の午後,小学校の校長室で
大ちゃんについて話しをする事になりました。
話し合いに参加したのは,校長先生と教頭先生,
1年生担当の3人の先生とT・Tでお世話になる教務主任の先生,
そして私たち両親。
校長先生をはじめ,職員の方々が
前向きに考えていらっしゃる事がわかり,とても嬉しく思いました。
とても気持ちの良い暖かい日でした。
日見小学校の体育館で入学式を迎えました。
さっそく役員決めがあり,私も広報部としてお手伝いする事にしました。
クラスのお母様方と仲良くなりたいし,
学年の違う方とも知り合いになりたいと思ったからです。
それと,自分の為にもなるし,学校に行く機会も増えるので,
ついでに大ちゃんの様子が覗けるからです。
役員決めが終ったあと少し時間をもらって,
クラスの保護者の方に,大ちゃんのことと私達の気持ちをお話しました。
とても勇気のいる事でしたが,私達親のはじめの一歩でもあります。
役員だけではなく,図書ボランティアにも参加します。
この日の夜は,入学とお誕生日のお祝いで盛りあがりました。
ほんとうにおめでとう。
・・・中略・・・
雨の日も晴れの日も,登校や下校も,私たちにとって何かしら新鮮で,
チョットした些細なことも楽しいニュースになりました。
ある小学校の先生からステキなお便りをいただきました。
大ちゃんの小学校生活がいい形で始まったこと,私も嬉しく思っています。
担任の佐藤先生も大変落ち着いておられて,温和な方のようにお見受けしました。
また何より,一人一人の子どもを本当に大切にしていこうとされている姿勢が,
私にも良く伝わりました。
1年生の子どもたちに慣れるにつれて肩の力も抜けられ,
これから先が日見小学校で学校生活を送る中で,
良き理解者となられるのではないでしょうか。
もうすぐ夏休みですが,2学期になると
いわゆる「第1次大ちゃんブーム」も終わり,学級でもそして学校でも,
大ちゃんがいることが当たり前という落ち着きが出てくると思います。
そのときから,本当の意味での「共に生き,共に学び合う」ことが
始まるんじゃないかなあと思っています。
また時々,大ちゃんの様子を知らせて下さいね。
日見小学校を卒業します。
クラスの子どもたちに支えられ,励まされ
過ごしてきた大ちゃんの6年間でした。
ときには発作でたおれたり,鼻水がひどかったり,
薬の副作用でヨダレがひどかったりしましたが,
ごく自然にティッシュで拭いてくれたり,タオルを取ってあげたり,
発作になったことを落ち着いて先生に知らせてくれたり
本当に頼りになる友だちでした。
大ちゃんは助けてもらうことばかりだったように思いますが,
目に見えないところでクラスのみんなを支えていることもあったように思います。
本当の意味での「共に生き,共に学び合う」ということを,
大ちゃんやクラスの子どもたちに教えてもらったような気がします。
本当にありがとうございました。
また桜の季節を迎えようとしています。
今年の桜は,いつもより心にしみる忘れられない景色になりそうです。
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