2004.6.8(火)130年ぶりの.... 
金星日面通過を見たぁ〜!!


大事なのは運です。「女神」を味方につけて晴れを呼びこむ!の巻
まえがき

 梅雨の晴れ間を期待して、ほんのわずかでもイイから「とにかく雲の切れ間が欲しい。」130年ぶりの金星日面通過現象。地球の内側を回っている金星が太陽を横切る現象です。月が太陽の手前を通過すると日食ですね。言い換えると「金星が起こす日食」でもあるわけです。ただし、月と比べると金星は小さいので「日面通過」という言葉を使います。日食は地球上のどこかで1年に2回は起きる現象です。今回の金星日面通過という現象は、なんと130年ぶり。次回は8年後です。これを逃すとその次は105年後という非常に珍しい現象で、現在生きている人間の中では見た事のある人はいないはずです。(^^)
 梅雨前線の動きが気になる数日間でした。強運の持ち主である私たちの、東奔西走の観望記をご紹介します。
 機材を紹介します。

 ten.の機材は、おなじみ「BOX-DOB1580」です。今回は太陽を見るという事で、迷光対策として久々のフルカバード仕様にしています。また鏡筒先端には「バーダープラネタリウム製のソーラーフィルター」を装着しています。このフィルタは、太陽の光を10万分の一に減光しますので、安全に観望出来ます。
  【・・・・前日6月7日の話。】PCでの会話


K嬢 「明日、天気大丈夫なの?ちょっとやばいんじゃ?」
ten. 「午後遅くにはちょっとだけ期待出来そうなんだけど。。。。。」
K嬢 「え?くもりだったらみえないんじゃ?」
ten. 「相手が太陽だから、雲があっても太陽の輪郭さえ見えれば期待出来るとよ。」
K嬢 「まじ?見えそうなの?」
ten. 「130年ぶりの現象で、いま生きている人は見た事がないんだよ。」
K嬢 「なんか、たたみかけるね。。。。^^;」
ten. 「てか、休み、取れるの?」
K嬢 「明日次第だよ。てか、私、晴れ女だから出撃せねばかな。。。」
ten. 「よしっ!もし晴れたら「晴れ女」から女神に昇格してやるぞ。
K嬢 「みんなから貢ぎ物あるかな?」
ten. 「・・・・・・・・・・」
 仕事休んでくるとかは冗談だろうと思っていたが、本当に休んでやって来たK嬢。本気で「女神昇格」を狙っているのだろうか。(爆)12時30分、かずはんさんは先に西彼杵半島へ出発していると連絡が入った。長崎市内はパラ・・・パラ・・と雨が降っている。「大丈夫だろうか?いや、きっと晴れるはず。」不安と期待をよそに時刻は刻一刻と過ぎていく。「やばい。かずはんさんを追いかけねば。」

 長崎市内を脱出し、西彼杵半島を北上。かずはんさんから場所決定の連絡が入る。急げっ!カロゴンっ

 かずはんさんの待つ大瀬戸町の「雪の浦・憩いのひろば駐車場」へ到着。 どんよりした空。霧がかった山。湿った空気。これが晴れ間に変わるには?果たして間に合うだろうか?。。。。いや、そんな事を考えるよりもまず機材を組み上げねば。出来る限りの事をしておいて曇る分はあきらめがつくが、不戦敗はイヤだ。


 むむ?一台の車が到着。自称「晴れ女」さまでした。
 今回の機材(?)その2です。

BD1580を覗いているのが.....

「晴れ女」改め「女神」です。

 前回の「やすらぎ伊王島観望会」においても見事!その晴れ女ぶりを発揮し、さらに今回においても曇りがちな空を晴れさせる能力を発揮する事、これ顕著なり。よって、今回に限り「女神」の称号を与える。

 平成16年6月8日
      晴れて見る事が出来た人達一同
ご存じ、かずはんさんのNEXSTAR5です。

 手慣れたセッティングで、昼間でもすぐに組み上がります。主に眼視で観望するための機材です。(デジタルカメラで手持ちコリメート撮影もしていたようです。)

この他、ビデオ撮影用として、デジタルビデオカメラ+EM-10をセットしていましたが、これが足かせとなっていたようでした。


 NS5に装着されているのは、「サウザンド・オークス・オプティカル製」の金属フィルターです。また、ふたりとも去年の水星日面通過は雨だったので、今回の金星日面通過は雪辱戦です。
 サウザンド・オークス・オプティカルの金属フィルタを通して見ると、暖色系の太陽になります。柔らかいいい雰囲気です。

バーダープラネタリウム製のソーラーフィルタと違い、しっかりしたアルミの枠と耐久性のあるフィルタです。かずはんさんも「次回の金星日面通過もこれで見る!」とおっしゃっていました。
 雲は相変わらずどんよりとしています。機材のセットも終了してしまいましたが一向に晴れません。

        「もう。。。。潜入(第一接触)の時間よね。」
        「ですね。^^; しかたがないからゆっくり待ちましょう」
        「晴れ女でもだめか。。。。女神昇格失敗だな。(^^;」

 と、そのうち、西の空が明るくなってきて、わずかですが所々青空があるのを発見しました。

        「うん、大丈夫よ。あの雲の切れ間がこっちに来たら晴れるから。^^」
 む?なんか晴れそう!

望遠鏡で探していると、ぼや〜っと太陽の輪郭が見えてきた。

「?!見えたっ!!
   金星、でかぁ〜〜〜!!」


すぐ曇りました。。。。。。。。その後、晴れ間が多くなってきます。
BD1580+LE30コリメート法+Canon A200手持ち撮像
16h18m
星を見ようよ(^^)/に戻る  BACK
 太陽の大きさと金星の大きさの比較は雑誌等の情報で見ていたため、頭の中では分かっているつもりでいました。

 しかし、実際に見てみるとデカイ。しかも、立体感がある。実際に、手前が金星で奥が太陽と頭の中で解っていても金星は本当に近くで太陽はその向こうにあると感じた。

 小さな黒点が真ん中ほどに二つ、それから粒状斑も見える。いいなあ。よくぞ晴れた(といっても雲量は50%を超えている。)。
16h19m撮像
(detaは上記と同上)
太陽黒点と金星


BD1580+LE7.5コリメート法

16h49m撮像

金星の左すこし上方に縦に並んでいる黒点が見えます。
 各地、いろいろな所から電話が入るかずはんさん。
長崎市内は曇りがちらしい。生月に行った人もいる。あちらは晴れているらしい。
やはり出来るだけ北に移動する作戦は成功だ。みんなよその天気が気になるのね。
 鏡筒の傾き具合で時刻が進んでいる事が分かる。
17h10mのかずはんさん。

鏡筒の真横に出た接眼筒をもつドブソニアン式では、低空の観望が困難になってくる。しまいには地面にあぐらをかいてみていた。

下は、17h21mの太陽。黒点との位置が変わっています。

 あ、言い忘れました。
この画像は望遠鏡で撮影しましたので上下が逆さです。(^^;めんどいのでそのままupしていますのでご注意を。
下は、17h37mのBD1580です。
その向こうにかずはんさんのNS5が見えます。

(NS5の影は邪魔になりませんでしたよ。)
  いやあ、晴れちゃいましたねぇ〜。一時はどうなるのかと思われた天気でしたが、各地に飛び散った仲間らも見る事が出来たようで本当に良かったです。(^^)

 太陽観望用のフィルターも昨年から準備していました。(水星では空振り。)今回見る事が出来て面白かったです。8年後、また見たいと思ってしまいました。

「晴れ女」改め、女神(本日のみ適用)は、我らの強い味方でした(核爆)。

貢ぎ物として「紅茶花伝」
を差し上げました。m(__)m



  # 女神とビーナス(金星)、ふたりの女神に乾杯!   (と、オチを紹介しておこう。本人は気付いていないから。)