増殖してしまった双眼鏡

 

 

 ひょんな事から、7倍×50mmの双眼鏡が手に入りました。高校2年生の時です。とある、星空を楽しむ会場(アストロプラザin SAGA)で自作機材の紹介コーナーで賞品としていただきました。以来、10年以上の間、その双眼鏡はten.にとって肉眼以外の「初めてで唯一の光学系」になりました。その後、(ほとんど中古で)現在までにこれらの双眼鏡を入手しましたが、今となってはどの機種も手放せない物ばかりです。

ここではten.が所持している双眼鏡の遍歴を軽〜く紹介します。

 

 

IF-------独立繰り出し式(ンディビジュアルフォーカス)  

右目と左目のピントをそれぞれ合わせます。動きの早い対象物は苦手。

CF-----中央繰り出し式(センターフォーカス式)

     両方の目のピントが同時に動きます。右目のピントは単独で合わせることができるので、左右の視力が違っても大丈夫です。

 

 

倍率

口径

実視野

フォーカス方式

入手理由、対象天体/天候

7倍

50mm

7°

CF

賞品としていただきました。SAGAの皆さん、ありがとうございました。私の星見スタートはここから始まっています。(この双眼鏡は現在、新たな活躍の場を求めて里子に出てしまいました。)

7倍

35mm

7.3°

CF

7×50で見えない天体が、この双眼鏡では見えることが多い。ひとみ径が5mmなので市街地での観望ではバックが黒くしまってみえる。手持ちで使用することが多く、軽くて負担にならない上、ストラップを用いて首に掛けていることが多い。

「どれか一台を旅行に持っていく」ならこれです。(ten.のお気に入りの一台です。)

2.3倍

40mm

28°

IF

このスペックでは機種名を隠しようがないほど有名な双眼鏡(オペラグラス)。実視野が広く、極限等級も肉眼の2等星は暗い星が見える。ドブソニアン式の天体望遠鏡に使用しているテルラドファインダーの後ろから見ると、肉眼の補助として大活躍する。

20倍

(37倍)

77mm

3.75°

IF

45°対空型の双眼鏡で、カメラ三脚に搭載し、水平から天頂まで疲れることなく観望出来ます。また、このくらいの口径があると散開星団のみならず、系外銀河も判ります。新品で購入し、ten.にとっては非常に高価でしたが、未だに後悔しません。買って良かったです。

(45°対空式の天体導入にははじめには慣れが必要ですが、すぐに慣れます。)

7倍

50mm

7.3°

CF

上記の双眼鏡(7×50)を入手してから12年、知人のnikon製の物と見比べたときに微光星の見え味の違いを知りました。たまたま中古で中心像の堅いこの双眼鏡を入手しました。大型の散開星団の限界等級が違っていたり、視野の明るさ(いわゆる「ヌケ」)が違いました。でも、時としてひとみ径7mmがネックになるようで、市街地での星雲などの観望は7×35に一歩譲る事もあります。

しかし、暗い空での観望はピカ一!透明度が高い夜には活躍します。

7倍

40mm

7.3°

IF

市街地での逆転現象(ひとみ径、7mm対5mm)に興味を持った私は、「では6mmのひとみ径では?」と思っていた所、偶然にも入手出来ました。その結果、観望中のテーブルの上には35/40/50mmと三台の双眼鏡が並びました。空の状態によって見える見えない天体が変わるのですね。おおむね、市街地35mm・オールマイティー40mm・透明度のよい夜50mmという順位であることが多いみたいです。

7倍

15mm

7°

CF

思わず購入してしまった双眼鏡です。(^^)普段のちょい見用で星見にはほとんど使わず景色ばかりです。本体が小さいので接眼レンズも当然小さいのですが、遠い景色が目の前にパッと開けるような見え方をする双眼鏡です。

2.5倍

24mm

不明

IF

カートン光学から販売されていた「ライナースポーツ」というメガネタイプの双眼鏡(オペラグラス)です。ガリレオタイプなので実視野が狭いのですが、両手が自由で上を見上げると重さを感じにくくなります。(120gのメガネ^^;)イスに座ったまま眺めるのには丁度いいです。

10倍

70mm

5°

IF

70mmクラスでの最大ひとみ径を持つこの双眼鏡、暗い所で活躍するのか?はたまた20倍機に一歩譲るのか?(迫力の点では20倍機でしょうね。)淡い天体に威力を発揮してくれるかなと思って、つい最近入手した中古です。(1972年製)インプレなどは、まだ使いこなしていないので、また今度。
(^^;

 2004年3月末、オーバーホールから帰ってまいりました。いやいや、周辺の像はそこまで良い像ではないのですが、中心像が「堅い!」です。先日スバル(M45)金星の接近を見たのですが、スバルの背景から「沸々」と微光星が湧いては消え、消えては湧いて見えました。オーバーホールに出して良かったです。これであと「30年」は現役です。
(2004年4月記)

さらに、双眼鏡用のフリーストップの経緯台が10×70IFの専用架台になりました。
Shinさん、ありがとうございました。(2004年9月記)

1倍

1〜7mm

広いよ!

AF

眺めるような見方であれば広く見てくれるし、「ん?」と思うだけで20°位を注視できて、さらに1°以下のものも判別出来ます。ちなみに経年劣化もあって、私のモノは乱視が少し入ってきましたね。でも、大変素晴らしい光学系です。大事にしましょう。「これ」がないといくら良い双眼鏡を所持しても見ることは出来ませんし、双眼鏡くらい忘れていっても大丈夫。そんな「これ」とは??そう!わたくし(あなた)の肉眼です。

 

 

 

 

 































いやいや、増えてしまった双眼鏡。いろいろなシチュエーションでいろいろな見え方をします。まだ他にも欲しい双眼鏡があるのですが、財布の中との相談が難しいのでぼちぼちとやっています。但し、双眼鏡コレクターではなく「実用のために集めている」と考えていますから、無駄な収集は致しておりません。また、ten.の双眼鏡の好みですが周辺まで点像であれば一番望ましいのですが、双眼鏡によってはそうはいきません。ある程度フラットなピントでいいです。単に手にとって長時間眺めることが出来る双眼鏡は良い双眼鏡が多いです。長時間眺めていると、「こっちで見てみよう」とか「こっちで見ていた方が気持ちいい」って体が教えてくれているような気がします。当然、所持しているものでも自然と手にしなくなっている双眼鏡もあります。そんな双眼鏡でもいろいろなシチュエーションで活躍するので手放さないだけです。ですから入手するときには慎重に慎重に検討します。












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