’０４．７．１７西彼杵郡三和町
環境センターでの星空観望会

肉眼で「あまのがわ」と５等星まで見えました。あなたの自宅では何等星まで見えますか？

　毎年恒例になっていた三和町観望会。でも、去年は残念ながら開催されませんでした。
「星空観望会をお願いしたいのですが。」と三和町役場・住民福祉課から連絡が入ったのが５月末。もちろん快諾です。（＾＾）星空を見る環境関係の事を話して欲しいとのことでした。参加者は５０名ほどを予定しているそうで、観望に使用する場所は「三和町環境センター」。三和町のゴミ処理場です。当日、参加者は大人子供合わせて３０名ほどでした。
　　ちょっと切り貼り。。。。。

今回の目的は「街の灯りが星空に与える影響」と題して、三和町の環境センターで見ることが出来る暗い星は何等星までなのか？さらに参加した皆さんの自宅では何等星まで見えるのか？と言うことをテーマに観望会を開始しました。

自宅でも見つけることが出来て、星の等級が比較的に暗い星まであって、さらに教育的であること。

この条件を満たす星座とは？.....考え抜いた結果、「こぐま座」を選択しました。

１．一年を通して見ることが出来る。
２．α星の北極星は２．０等級、β星が２．１等級。以下、３等星、４等星、５等星が揃っています。
３．折しも小学校の理科の授業で「星の動き」「北極星の探し方」をやっているそうです。
４．さらに。。。。「僕が君のポラリスになってあげるから、もう道に迷うことなんてないよ。」の台詞で
　　総入れ歯になりそうな「冬のソナタ」のネタで奥さん方の心を鷲づかみデシっ♪（＾＾）

参加者の方々には、こぐま座付近の星図を印刷し、見ながら説明しました。下はその「こぐま座」と星座を形作る星の等級です。

下の星図はアスキー社・ステラナビゲーターVir.5を使用し作成しました。

　　今回の観望会は「街の灯りが星空に与える影響」と題していますので、普段目にすることの多い水銀灯に段ボールで笠をかぶせていただいています。もちろんこれは、観望会のために光害（ひかりがい）の少ない空を実現するためでもありますが、真意はそこではありません。

笠をかぶせていない「まぶしい水銀灯」と笠をかぶせた目に「優しい水銀灯」を参加した方々に比較していただきました。もちろん双方の水銀灯はまったく同型のものです。眩しい灯りが歩きにくいことも実感していただきましたし、笠をかぶせた方が眩しくないので照明されている景色もはっきり見えて、目に優しいことも感していただけました。




　　　　　街灯の遠景と近くから見上げたところ。（夜の画像が無くてすみません。）
この街灯の傘。環境センターの所長さんが作ったそうです。ありがとうございました。効果バッチリでした。


　さて、今回の観望会に来ていただけた強力スタッフを紹介します。画像は準備中に撮影しました。

　観望会が始まった頃は雲も多く、お天気はいまいちといった所でしたが、２１時頃には晴れて「天の川が見える空」になりました。（あまのがわを、初めて見た人も多かったみたいですね。）

　肉眼では、６等星まで見えると言われていますが、私の経験上４．５等星より暗い星が見える空では天の川が見えているようです。北の空にあるこぐま座を形づくる一番暗い星は５．０等星でこの星座の星を全部見ることが出来れば当然天の川を見ることが出来そうです。

　この夜こぐま座は、星座を形づくるすべての星が見えており、こぐま座を形作る星の並びを確認していただくことが出来ました。すぐに南の空に目を移すと天の川が見えており、参加した方が薄雲と間違わないように天の川を説明しました。

　今回の観望会が終わっても、自宅や空の綺麗な所や長崎市内で「こぐま座」の並びを探して、

「今、○等星まで見えているな。」
「この場所はあの街灯が明るすぎるのでよく見えていないな。」
「電気を無駄にしていないだろうか？」

と星空を見ることによって夜空の環境に関心を持っていただけると信じています。

（２００４．７．２９記）



　　　あなたのおうちでは何等星が見えますか？

　　　　　　　　　　　　　　　こぐま座が全部見えれば５等星まで見えたことになりますよ。（＾＾）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＃ちなみにten.の自宅では３等星でした。(T-T)