星空撮影架台(Ten−10改)
「星空を写真に切り取れたら....」。カメラ三脚に固定してシャッターを切る。そうすれば星空を撮影できます。しかし、出来上がった写真には線になった星空が写っています。はい、地球の日周運動で星空は点ではなく線に延びて写るんですよ。

カメラを日周運動で移動する星空と同じ動きをさせることが出来ればフィルム上に「点像の星空」を写すことが出来ます。(ただし、撮影する範囲に地上の風景が入っていれば風景はブレますよね。^^)
星空を点像に撮影できる機械(架台)には「赤道儀」と呼ばれる架台に、地球の自転と同じスピードで動かしてくれる「モータードライブ」を使用すると比較的楽に撮影することが出来ます。しかしまぁ、これがまた高価なんですよ。丈夫な三脚も必要ですし。(^^;)
 じゃあ、「作れないの?」って思ってたら、「標準レンズ〜広角レンズまでで、10分程度の露出」という限定であれば簡単な原理で作ることが出来ます。
 ここで「難しい」と思うとそこでおしまいなので、あえて難しいことはいいません。
 二枚の板をボルトで固定し、上の一枚をネジで押す。すると、重なっていた二枚の板はV字状にずれてきます。この動きを日周運動と同じようにしてあげると点像に写るのです。日周運動は天の北極を中心にして一時間に15度の角度で動きます。



見ていただきましょう。(^^)設計図はこちら
(ううむ。寸法の数字が小さすぎて読めない....雰囲気だけってことで。^^;爆!)

   また、詳しい寸法が欲しい方はご連絡ください。   → Mail

高校生の頃、木材を材料に作りましたが板の強度不足で板がたわみ、写っているんだけど完全に点像になっていないということを何度も経験しました。今では....「アルミ板」ホームセンターにあるんですね。300mm×50mm(厚さ5.0mm)一枚\370円なり。これをもう一枚とネジ類を合わせても\1,000円程度。お財布に優しいし、しかも強そうだ。「正確に穴を空け、タップでネジを切る。」という良い経験をしました。(^^)
中心ネジを天の北極に向け.......
ネジを一分間に一回転させる。広角レンズならば連続的に回転させなくとも10秒ごと間欠的に回してもオッケーです。最近の写りの良い一眼デジタルカメラなら4分も露出するといい感じに写ってくれますね。シャッタースピードをバルブ(B)の設定できるカメラなら撮影できますから、さあ貴方もチャレンジっ!

(って、簡単に言うなって言われそうですが。爆)
カメラ三脚を使って、固定撮影。
景色はぶれていませんが、星空は日周運動で線になっています。
赤道儀を使って、ガイド撮影。
星空は点像です。(景色は動きます。^^;)
市販の赤道儀(高橋製作所・P-2z)
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二枚の板を一時間に15度の角度に開いていくように一定のスピードでネジを回してあげるように作り、カメラ雲台を取り付け、天の北極に向けて撮影します。カメラ三脚に載せて撮影できるので固定撮影の延長(?)の機材で撮影できる所が財布に負担を与えなくてgoodです。

(あぁ、言葉って難しい。)
 久しぶりに分解してみました。出っ張っているネジはカメラ雲台取付用の1/4wネジです。
二カ所に取り付けているのでカメラの搭載位置を変更することも出来ますし、ガイド鏡を取り付けて追尾ミスを修正しながら撮影も出来ます。微動ネジには長方形のアルミ板を取付け、ダイヤルにしており、ダイヤルには腕時計のベルトを外してテープで取付けています。
 アルミが主な材料ですから、ちょっとしたボール盤とタップ(M4、M6、1/4W)があれば工作出来ます。
 ネジに取り付けたダイヤルを、一分間に一回転の割合で回すと日周運動で動いていく天体を追尾出来ることになります。
 「Ten-10改」の場合、その追尾ダイヤルに時計を貼り付けていますが、この時計「逆回転時計」なのですよ。時計回りにダイヤルを回すと逆回転時計の秒針は常に同じ所にいるわけで、露出開始も終了もチェックでき、便利です。
もう一カ所のカメラ雲台取付部にしてみました。
重心が低くなりますが、難点は「南天」に向けづらいこと。^^;
真西や真東だとイイ感じになりますね。
この赤道儀の心臓部です。設計図では潰れてしまって見えませんが、実際の画像はこんな感じです。お判りいただけますでしょうか?