TG経緯台を購入しました。
数ヶ月分のお小遣いを放出してしまいました。。。。
FC−M(木製伸縮脚)を購入し、赤道儀架台の三脚共通化を図りました。今後、FC−S三脚はP−2zのお手軽三脚として使用していきますが、その他の楽しみ方としてTG経緯台を購入しました。今回は、「経緯台の導入経緯(けいいだいのどうにゅういきさつ)」についてのお話です。(051227UP 060110加筆修正)
「じっくりと赤道儀」&「お手軽な経緯台」
極軸を合わせた赤道儀をモータードライブで駆動させると、惑星・二重星などの高倍率を使用する観望は、日周運動による天体の移動をキャンセルできるので、目的の天体が視野の中心から動かず便利です。また、低中倍率を用い、見えない(見づらい)天体を目盛環を使って導入するなど天球の座標を利用し易いように作られてある赤道儀架台は、腰を据えた観望や長時間の露出を伴うガイド撮影に便利です。
また、設置に極軸セットを伴わない経緯台はお手軽観望の代表です。ドブソニアン式望遠鏡やキリンさん経緯台などの自作架台も経緯台がほとんどです。自作ではなく購入できる商品としては、VIXEN「ポルタ」経緯台や高橋「TG経緯台」(BORG「片持ち式赤道儀[3101]」)などになります。これらの経緯台は、鏡筒取付部分がアリ溝式のシステム式になっており、鏡筒の重心シフトが起こりにくい形式に加え設置に時間をとらず、フリーストップ+微動により小口径屈折や短焦点反射(RFT)を用いた気軽な観望用架台として人気を博しています。
この度、ten.も片持ちフォーク式の「TG−WM経緯台」を中古で入手しましたので紹介いたします。
ある日、ショップの店長さん曰く、
「そこの箱の中にある商品は、○○さんから中古で販売を委託されとるとけど、要るごたる(ような)機材はなかね?(あるね?)」と、箱の中を覗いてみると、双眼鏡・アポ屈折・ファインダー....出てくる出てくる。。。。一番奥底から「一筋の光明」がっ!!(ten.にはそう見えた。笑)。底に入っていたのはTG経緯台。
ten.:「。。。。これ。。。いくらになると?」と恐る恐る聞くと....
店長:「依頼主の希望価格は、¥○○○○○円(怖くて書けない)になっているよ。」
その直後、
ten.:「買いますっ!今!ここでお金も払いますっ!(超爆)」
店長:「あぁ〜、でも、これ(経緯台)、三脚が付いていないよ?あと、取付も....」
と全て言わないうちに
ten.:「大丈夫!三脚はFC−Sがあるし、アダプターをどうにかすればいいとよね?(いいのですよね。)。買いますっ!」
と言うわけで、TG−WM経緯台がten.の所に来てしまいました。このTG経緯台は初期のものらしく、アームの部分が斜めではなく垂直に伸びています。天頂付近を見るときには三脚架台に当たって不具合がありそうですが、高橋製作所では、初期のユーザーをサポートすべく「TG−Wアングルアダプター」なるものを(\3.675.-)格安で販売しています。このあたりが高橋製作所の大好きなところなんだよなぁ。(^^)
「TG−WM経緯台」です。
購入したばかりの「FC−M(木製伸縮)三脚」に同架してみました。お手軽という割には少し(?)「ヘビー級」です。(そりゃそうだ。スターベースの広告では「μ−180」も搭載して発売しているもんっ!)。借り物のVIXEN FL70Sも載せてみました。鏡筒は「アリガタ・アリ溝式」で、ボルト一本で鏡筒の取付と交換が可能です。
TG−WM型は、M8ネジ2本で取り付けるタイプです(TG−WA型は鏡筒取付部分が最初からアリ溝になっています。)。前使用者の方が、M8ネジ2本で取り付けた「アリ溝」も一緒に中古で放出して下さっていました。アリ溝+アリガタプレートは有り難い。(^人^) 同じく借り物のVIXEN「A80SS」も付けてみました。
FL70Sで天頂付近を見ようとすると、残念ながら、あともうちょっとで天頂プリズムが当たります。A80SSも当たるのですが、天頂ミラー(プリズム)を工夫すると当たりにくくなります。
ちょっとした観望には、FC−S三脚がコンパクトで良さそうです。イスに座って見る感じかな?FC−M三脚と高さを比較してみました。
これからは、このTG経緯台を「ちょっとした観望」に使っていこうと思っています。時期を見てアームの角度を変える「TGアングルアダプター」を入手したいなあ。あ、そうそう、ten.は自分の鏡筒も所持していませんので、このまま借り物の「FL70S(+A80SS)」を使用していきます。そのうち何か使い易い鏡筒がGet出来ればなぁ(まだ欲しい鏡筒はありません。そんな鏡筒が見つかるのは何年後になることやら。爆)。
TG経緯台を使ってみました。
そんなわけで、06年1月8日、薄雲の残る白木峰で観望してきました。この日はFL70Sを搭載し、丁度、南中していたシリウスを見てみました。かなり良いシーイングだったので手持ちの接眼レンズでの最高倍率252倍でシリウスの伴星が見えないか?頑張ってみました。これかな?という星が見えていた気がしたのですが、確信もてません。でも、おとなりで観望していた鏡筒「SKY90」ではキッチリ見えていました。初めてこの架台で観望して気付いたのですが、(FL70Sの鏡筒の短さによるモーメント加重の少なさも一因ですが、)微動ハンドルから手を離して振動が収束するまでの時間が短い事。この架台の堅牢さは高倍率観望でも全く心配いりません。さらに、南中する天体を観望するときには、あまり上下微動を触ることなく水平微動を動かすことがほとんどですから、さながら手動で微動させる赤道儀に近い雰囲気です。アームが傾いていない現状では天頂付近に死角を持ちますが、安定性は抜群です。
FL70Sで初観望!しました。 この夜の月を手持ちデジカメでコリメート撮像しました。
椅子に座って観望するのに丁度良い高さです。天頂プリズムを使用した屈折望遠鏡なら、もう少し低いFC−S三脚でも苦にならないかもしれません。(次回、FC−S三脚を使ってみましょう。)お隣にいたF氏の所有する「タカハシSKY90」鏡筒もアリガタプレート仕様になっていたので搭載していただきました。
SKY90鏡筒の長さはFL70Sとほぼ同じなので天頂付近の死角もほぼ同じになります。鏡筒径が少し太いだけなのですが、純正カラーの鏡筒は実に見映えしますね。デザインも鏡筒バランスも非常にGOOD!他の人に触っていただきましたが、もしアングルアダプターでアームを傾けたとしても、「この雰囲気なら頑丈そうだなぁ。」と感想をいただけました。搭載重量に余裕のある良い架台です。
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