「
5月に二つの彗星が接近して見ることが出来ると聞いたのですが、お泊まりのお客様に、ニート彗星を見せていただくことは可能ですか?」
【この画像は携帯電話のデジカメで撮影し、パノラマつなぎ合わせしました。】
事の発端は、この問い合わせから始まりました。そう、
お泊まりのお客様とは?長崎港の南に位置する西彼杵郡伊王島町にオープンした「
綺麗な海と四季旬味 長崎温泉・やすらぎ伊王島」というホテルです。
スタッフの方いわく、
「たまたま宿泊したら、ニート彗星が見える時期で、たまたま観望会があっていて、たまたま晴れていた。伊王島は星空の綺麗なところでイイ思い出になった。また来たい」といっていただけるようなお客様サービスの一環として思い出作りの観望会をして欲しいということでした。
また、ホテルスタッフとの事前打ち合わせにより、お泊まりのお客さんだけではなく、伊王島町にお住まいの方々も参加可能な観望会になりました。
さて、離島で大変なのは望遠鏡の手配です。幸い、といいましょうか、本当に有り難いことに「行くよっ!」っと言っていただける友人がいることは幸せという以外にないでしょう。(^^)そう、集まっていただいた友人らの望遠鏡・双眼鏡群は以下の通りです。
【望遠鏡】
Ninja-400 (口径40cmドブソニアン式反射望遠鏡)
Ninja-320 (口径32cmドブソニアン式反射望遠鏡)
Ninja-320 (口径32cmドブソニアン式反射望遠鏡)
Nexstar-5 (口径5インチ自動導入式シュミットカセグレン望遠鏡)
BOX-DOB1580(口径15cmドブソニアン式反射望遠鏡)
【双眼鏡】
7×50
7×42
10×42
10×50
10×70
11×80
20×77
(その他把握していません。^^;)
双眼鏡とカメラ三脚は、このようにして運搬しました。
振動や衝撃に注意が必要ですがキャリーカートがあると助かります。
# この他、観望会の手伝いに来ることが出来なかった仲間もいます。
# 参加は出来ませんでしたが、最後の最後までスケジュールを
# 調整していただいてありがとうございます。>お三方。^^
そうです。離島である伊王島に、これらの機材を運び込んでの観望会が開催されたのです。毎回、天候には冷や冷やさせられますが、今回ほど冷や冷やした経験はありません。(^^;
16:50、香焼港から機材を載せた「やすらぎ伊王島号」が、17:00に伊王島へ到着しました。みんなで手分けして機材をホテルに搬入します。ホテルスタッフの岩尾さんの細やかな心遣いのお陰で、無事搬入が終了。ホテルフロント横に仮組立します。大きな望遠鏡が組上がり、通りかかったお客様をビックリさせているようでした。
当初、曇りがちだった空も、19:30の観望開始に合わせるかのように晴れ間が出てきます。(晴れ女がいるらしい。^^)
暗くなるにつれ、やすらぎ伊王島のスタッフさんたちの観望会に対する意気込みが伝わってきます。観望会に影響しそうな照明を落とし、消すことの出来ない電灯には黒の画用紙を被せたり段ボールで遮光して下さっています。このライトダウン+遮光のおかげで淡いニート彗星も施設内で見ることが出来そうです。
今回の観望会で見えた天体。
【金星】6月8日に地球と太陽の間に入って、「金星日面通過」します。その直前の大変大きな金星でした。7倍のファインダーや双眼鏡でも三日月の形に見え感動ものでした。
携帯電話P-251is+BD1580+LE-18(66.6倍)で撮像の金星。
【土星】なんといっても観望会で土星を見ていただけるだけで感動します。「へぇぇぇええっ!本当に輪っかがあるっ〜〜」とビックリしていただけます。
【月】当日は月齢2.9の細い月がありました。クレーターだけでなく、地球の大気の揺らぎを判っていただく格好の天体でもあります。
【木星】「縞しまが、2本有るっ〜〜」と言っていただいたお客様には、いぢわるにも「
気が利く人はもうあと何本か見えるらしいですよ...。」っとささやきます。(爆)
【ニート彗星】今回のメインだったはず。予報よりも暗く(?)尾も短く(?)かなりの難物でした。双眼鏡が見やすかったのですが、両目のピント調整が必要な事と眼幅調整がネックだったように思います。
【その他・DEEPな対象】M3やらM13やら。。。。。なにやら自分で導入したいとおっしゃる方まで現れていたような.....。>晴れ女さん(^^;
予定の終了時刻22:00を過ぎてもお客さんが星を見に来ています。大変残念だったのですが、その後の予定があるため(食事・入浴時間)22:30で泣く泣く終了しました。立ちっぱなしの3時間。少々疲れましたが、その後の食事、温泉入浴で疲れが癒されました。特にここの温泉!!天然温泉で100%掛け流しのお湯。入浴後はあまりの気持ちよさに全員が「魂を抜かれた状態」でした。ほんとにここの温泉は気持ちいいです。(^^)
魂を抜かれた我々は、部屋に戻っての宴会も朝まで続くことなく(?)真面目に早寝の良い子ばかりでした。(笑)
私は、翌朝7:00に起床し朝湯して、(悲しいことに)仕事に行きました。
今回の観望会の成功は、たくさんの機材を持参してくれた友人らのお陰です。
また、やすらぎ伊王島のホテルの岩尾様はじめスタッフの皆様方、心細やかな応対を本当にありがとうございました。