長崎「新幹線」の建設中止を求める県民の会           2008/03/27    戻る

国土交通省が3月26日、九州新幹線西九州ルート(長崎「新幹線」)の建設着工を認可したことに対して、長崎「新幹線」の建設中止を求める県民の会は抗議の声明を発表しました。

 

   九州新幹線西九州ルートの着工認可にあたっての「声明」

 
26日国土交通省は、鉄道建設・運輸施設整備機構に対して、九州新幹線西九州ルート(長崎「新幹線」)の建設着工を正式に認可を通知しました。
 この着工認可の決定は多くの県民の声を無視するものであり、私たち長崎「新幹線」の建設中止を求める県民の会は、国土交通省に怒りをもって抗議し、その撤回を要求するものです。

 この長崎「新幹線」建設が計画通りすすむなら、わずか20数分の短縮のために、武雄温泉−諫早間だけで2600億円がつぎ込まれます。関連して肥前山口−武雄間の複線化工事に120億円、長崎駅改修やJR線の立体交差化工事に400億円、JR線肥前山口−諫早間の線路の買い上げなどを加えると、3000億円を超える税金が使われます。さらに「新幹線」の長崎まで延伸すれば、1100億円が追加になります。
 「新幹線」が来れば長崎県が発展するかのように言われていますが、JR利用者や観光客が増加することにはまったく根拠がありません。
 今日、国と共に、長崎県や市町村も財政状況は深刻です。財政難を理由に、長崎県は県民の暮らしや福祉、教育などの予算を無慈悲に削減しています。そこで捻出した予算を、費用対効果もない、不要不急の新幹線建設に当てるがごときは許されません。

こうした長崎「新幹線」が不要不急であることを、多くの県民は見抜いています。だからこそ長崎「新幹線」建設についての各種マスコミの世論調査で、「長崎新幹線は必要ない」が「必要」を上回り、または建設推進より「反対」や「白紙に」、「凍結すべき」などの批判的声が上回っているのです。
 私たちは、「県民主役」を公約にした金子知事に、県民合意のない長崎「新幹線」建設を推進することにきびしく抗議します。

 この長崎「新幹線」建設は、不要不急のもので、税金のムダ使いです。私たちはあくまでこの建設の中止を求め、税金は県民の暮らしや福祉、教育の充実に振り向けることを求めて引き続き全力をあげるものです。

        2008年3月27日
                     長崎「新幹線」の建設中止を求める県民の会