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教材名・時数・指導目標・言語活動 学習活動 評価規準
9月
字のない葉書
3時間
本や文章などには,さまざまな立場や考え方が書かれていることを知り,自分の考えを広げたり深めたりする読書に生かすことができる。(知・技(3)エ)
観点を明確にして文章を比較するなどし,文章の構成や表現の効果について考えることができる。(思・判・表C(1)エ)
言葉がもつ価値を認識するとともに,読書を生活に役立て,我が国の言語文化を大切にして,思いや考えを伝え合おうとする。(学びに向かう力,人間性等)
詩歌や小説などを読み,引用して解説したり,考えたことなどを伝え合ったりする。(思・判・表C(2)イ)
「目標」や「学習の見通しをもとう」で本教材のねらいを確認し,学習の見通しをもつ。  
1 全文を通読する。
注意する語句新出漢字を調べる。
P111言葉
2 二つの思い出を整理する。
二つの思い出の内容を整理する。(学習①-1)
筆者がこの随筆を書いた時点を,叙述を基に考える。(学習①-2)
必要に応じて,時代状況を解説する。既習の1年「大人になれなかった弟たちに……」を想起させてもよい。
3 表現に着目して,人柄や心情について読み取る。
前半部分の思い出から想像される父親の人柄を,文章中の表現を踏まえてまとめる。(学習②-1)
妹に対する家族の心情を,妹の行動や様子の変化に着目して想像する。(学習②-2)
なくなった父親に対して,今の「私」がどんな思いを抱いているか,表現に即して考える。(学習②-3)
前半と後半で,心情や人柄の描かれ方にどんな違いがあるかを考えさせるとよい。
P110「表現の効果を考える」
P260「文学的な文章を読むために」
4 父親に対する「私」の思いについて考える。
自分が共感できることや共感しにくいと思うことを発表し合う。(学習③)
5 学習を振り返る。
前半と後半で,表現のしかたにどんな違いがあったか,自分の言葉でまとめてみる。
随筆をより深く味わうためには,どんな点に着目して読むとよいか,友達と考えを交流する。
【知・技】
本や文章などには,さまざまな立場や考え方が書かれていることを知り,自分の考えを広げたり深めたりする読書に生かしている。((3)エ)
→表現に着目して人柄や心情を読み取り,それを生かして他の随筆を読んでいる。
【思・判・表】
「読むこと」において,観点を明確にして文章を比較するなどし,文章の構成や表現の効果について考えている。(C(1)エ)
→前半部分と後半部分の人柄や心情の描かれ方を比較し,表現の効果について考えている。
【態】
進んで表現の効果について考え,今までの学習を生かして考えたことを伝え合おうとしている。
広がる読書   出典:『眠る杯』向田邦子/講談社文庫  『父の詫び状』向田邦子/文藝春秋
『小石川の家』青木玉/講談社  
おすすめ!  『字のないはがき』向田邦子(原著)角田光代/著
小学館