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教材名・時数・指導目標・言語活動 学習活動 評価規準
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扇の的 ――「平家物語」から 
 3時間
作品の特徴を生かして朗読するなどして,古典の世界に親しむことができる。(知・技(3)ア)
現代語訳や語注などを手掛かりに作品を読むことを通して,古典に表れたものの見方や考え方を知ることができる。(知・技(3)イ)
登場人物の言動の意味などについて考えて,内容を解釈することができる。(思・判・表C(1)イ)
言葉がもつ価値を認識するとともに,読書を生活に役立て,我が国の言語文化を大切にして,思いや考えを伝え合おうとする。(学びに向かう力,人間性等)
詩歌小説などを読み,引用して解説したり,考えたことなどを伝え合ったりする。(思・判・表C(2)イ)
「目標」や「学習の見通しをもとう」で本教材のねらいを確認し,学習の見通しをもつ。  
1 全文を通読する。
注意する語句新出漢字を調べる。
歴史的仮名遣いの読み方を確認する。
2 「平家物語」の冒頭部分と「扇の的」を繰り返し朗読する。(学習①)
 DVD・二次元コード
古典の文章独特の調子や響きに気づかせるとよい。
3 登場人物の言動から,心情を考える。
与一,見守る源氏の武士たち,義経の思いをそれぞれの言動から考え,話し合う。(学習②-1)
「あ,射たり。」と言った人と,「情けなし。」と言った人の気持ちについて話し合う。(学習②-2)
P156「弓流し」の場面も合わせて読み,義経の言動から武士の考え方などを捉えさせる。
4 読み取ったことを基に自分の考えを述べる。
「扇の的」に登場する人物たちの言動から読み取ったものの見方や考え方について,自分の考えを述べる。(学習③)
登場人物の言動を文章から引用して,考えたことを伝えさせるとよい。
P284「敦盛の最期」を読んで,武士の生き方や価値観などを捉えさせてもよい。
5 学習を振り返る。
古典の文章の調子やリズムについて,どんなことを感じたかを発表する。
登場人物の言動から,どのようなものの見方や考え方を読み取ったか,まとめたものを見返す。
【知・技】
・作品の特徴を生かして朗読するなどして,古典の世界に親しんでいる。((3)ア)
→古典の文章独特の調子やリズムを意識して朗読している。
・現代語訳や語注などを手掛かりに作品を読むことを通して,古典に表れたものの見方や考え方を知っている。((3)イ)
→与一や義経の言動,扇の的を射落とした後の人々の反応に着目し,古人のものの見方や考え方を捉えている。
【思・判・表】
「読むこと」において,登場人物の言動の意味などについて考えて,内容を解釈している。(C(1)イ)
→「扇の的」での与一の言動や「弓流し」の場面での義経の言動の意味について考え,作品を読み深めている。
【態】
進んで登場人物の言動の意味について考え,学習課題に沿って考えたことを伝え合おうとしている。
広がる読書  『那須与一扇の的』神田伯山/講談社 『義経 上・下』司馬遼太郎/文藝春秋