PARTU 「初めての県外林道」

長崎からフェリーに乗って熊本へ。
長時間の林道走行は緊張の連続でした



●いよいよ出発!

PARTTでちょっぴり訓練し、格好だけはオフロードライダーになった私であったが、県外の林道制覇に踏ん切りがつかない。宿泊費等のお金は無いし、何よりも素人だけのツーリングは危険だし・・・。

さんざん悩んだあげく、「格好だけのオフロードライダーで終わるのも情けないな〜」と思い、友人と3人で遠出を決意するが、すぐさま師匠の渋い顔が浮かんだ。満を持して、師匠にその旨を伝えると、思った通り、「林道を舐めたらいかん。君たちだけでは、危険過ぎる」との忠告を受ける。

それでも最後は、我々の熱意に押されたのか、師匠からGOサインが出た。この後、林道でのマシンの整備方法や走り方、骨折した時の応急処置等々、出発までに数々の助言を受けた。こうして、私達三人は1泊2日の行程で熊本県の林道へ向かった。


●仲間が到着しない!

一般道路では一定のペースを保ち隊列を組んで走っていたが、林道においては、ある程度の車間距離が必要なので、次第に仲間との距離が離れて行く。一方、離れれば離れるほど不安感が募り、前との距離を縮めようと急いでしまう。

こうして、3人はそれぞれのペースで黙々と走り続ける。1時間くらいたったのだろうか、先頭を走る私は休憩することとし停車した。しかし、
最後尾を走っているはずのメンバー1人が、5分、10分経過しても到着しない。私達二人は最悪のことを考えながら、急いで引き返すと、トロトロ走ってくる姿を発見。

彼曰く、「パンクじゃ〜」。運良く、前輪のパンクだったので、素人ながら何とか修理できた。
やはり、お互いの走りに気を遣うべきだと痛感する。


●休憩中のミーティング

その後は、「近からず、遠からず」の車間距離を保ちながら走り続け、やっとの思いで中間地点へ到着、椎矢峠で一休みする。
緊張していた我等3名でも少しは林道の走りに慣れたのであろうか、笑みがこぼれていた。

峠で休憩した後は、難しい下りの走りが待ち受けている。
問題なのは、トラックや自家用車も林道を通行することである。ちょっと気を抜けば正面衝突の可能性もある。

我々は、十二分に注意して走ることを確認し合った。


●恐怖の下り右カーブ

林道の走りの特徴としては、車が通った後の「轍(わだち)」に沿って走る必要があることだ。一般道路での「アウトからイン」の走りは、林道では必ずしもそうはいかない。

また、
林道の走りで重要なのは、危険をどのようにして回避するかであろう。上りの走りの場合、危険時には、シフトダウンやアクセルを緩めれば良いが、下りの場合にそうやっても「オートバイは急には止まれない」。ましてや、急ブレーキは自殺行為だ。

中でも、右利きの私達にとって、下りの右カーブは難しく、ラインアウトする。「もし対向車が来ていたら」と思い、冷や汗がでることしばしばであった。



●ツーリングを終えて

このツーリングでは、オートバイのパンク、日が沈んで真っ暗の中、宿泊先がなかなか見つからないというアクシデントはあったものの、大きなトラブルに巻き込まれなかったのは幸いであった。

今思えば、「未熟者同志でよくも強行したものだ」と少しばかり反省している。
 皆さん、初心者の頃は必ず経験者に同行してもらいましょう。

(おまけの写真:某山間部にて)


長時間、山間の道を緊張しながら走っていると、きれいな滝の流れを発見。
「これは、絵になるバイ」と思い休憩することとした。
格好はイマイチですが、気に入っている写真です