花鳥風月 (1)

1 / 2 / 3


クマバチクマバチ H19/4/11(水)
桜の樹にクマバチがいました。体長は約2センチ,背中の一部は黄色ですが全体は真っ黒でまさにクマのようです。この蜂は花蜂の一種でミツバチやマルハナバチと同じ仲間ですが,集団行動はしません。今の時期は盛んに桜の花の蜜を吸って,空中でホバリングをしています。枯れ枝に直径1センチくらいの穴を開けて産卵します。性質はおとなしく,すすんでヒトを襲うことはないそうです。写真撮影の時もかなり接近しましたが大丈夫でした。ただし直接手で触ると刺されるそうです。


ヒヨドリヒヨドリ H19/4/5(木)
ピィー,ピィー,という鳴き声で知られるヒヨドリです。桜の花に次々と嘴を入れて,蜜を吸っていました。ずいぶんと長い間しきりに花から花へとび移っていたので,よほど桜が気に入ったのでしょうか,まるで桜の蜜が主食のようでした。ヒヨドリは周囲でもよく見かける野鳥ですが,このように蜜を吸う光景を見たのは初めてでした。こうして鳥たちも,植物の繁殖にひと役かっているのでしょう。


さくら開花さくら開花 H19/3/26(月)
いつの間にか桜が咲き始めていました。昨年10月の台風13号で塩害を受けた桜の樹です。例年のようにきれいな色を見せてくれました。昨年の被害直後に咲いた花は,あまり生命感がなかったようです。本来は花弁の中心部がうすいピンク色をしています。長男の中学入学のときも桜が花ざかりでした。次男の時もそうなることでしょう。こと桜の花に関しては,植物学的に見るよりは情緒的にながめるほうがいいですね。


擬態擬態 H19/3/23(金)
枯れた木の枝そっくりの蛾を見つけました。体長3センチほどで,どうやらヤガ科の仲間らしいのですがくわしくは分かりません。コンクリートの壁にしっかりとしがみついて,身動きもしないでじっとしています。木の皮のように見える所や折れた部分のような断面,枯れた色合いなどじつに芸が細かいので思わず笑ってしまいました。動植物の擬態というのも実に不思議なもので,こうした自然のメカニズムに想いを馳せるだけでもワクワクしてきます。


オオイヌノフグリオオイヌノフグリ H19/3/3(土)
直径が1センチにも満たない小さな小さな花ですが,この花を見つけると春が来たなぁと実感します。小学校の国語の教科書に,春を謳った谷川俊太郎さんの詩があって「イヌノフグリ」が登場します。この花は朝開いて夕方には閉じて落ちてしまいます。そのあとにできる果実の形が名前の由来になったことは有名ですね。ヨーロッパ原産の帰化植物で,花弁が4枚おしべは2本です。この日は息子たちも,小さなオタマジャクシたちと戯れていました。


渡り鳥渡り鳥 H19/1/1(月)
川原大池に散歩に出かけました。毎年この時期には渡り鳥がやって来ますが,50羽ほどのグループがいました。全体が黒っぽく嘴の先端が黄色で,おそらくバンだと思います。中には茶色のものが混じっていますが,若鳥でしょう。しきりに水中に潜って水草を食べていました。元日の朝は静寂で,鳥の鳴き声や羽ばたきの音がより一層目立ちます。地元のアオサギやコサギは周囲で来客を見守るようにたたずんでいました。


さくらさくら H18/10/12(木)
台風13号による塩害で葉が枯れてしまい,紅葉を見ることなく葉が落ちてしまった桜です。落葉のあとしばらくしていっせいに芽が出てきましたが,今では若葉が出て花もぽつぽつ咲き始めました。色や形は春の桜と同じようですが,今の季節に見るとずいぶん印象が違ってきます。しかし,枯葉ばかりで寂しかった桜の樹も,こうして生きていることを主張しているのを見て嬉しくなりました。


ケラケラ H18/10/9(月)
夜,自動販売機の前をモゾモゾと歩いていたムシをみつけました。初めて見たので息子に聞いてみると,ケラだと教えてくれました。体長は4cm,バッタ目でキリギリスやコオロギの仲間です。雑食で土の中に穴を掘って住み,幼虫や成虫は越冬します。短いですが前肢が太く,いかにも穴掘りが得意みたいです。短い前翅と長い後翅があって飛ぶことができて,さらに水面を泳ぐこともできるそうです。陸・水・空に活躍できる昆虫なんですね。ビーーーという鳴き声だそうです。


ハエトリグモハエトリグモ H18/10/8(日)
図書館のロビーで息子がみつけた光景です。蜘蛛は蝿に悟られないように間合いをつめていき,あっという間にアタックしました。が,最初の一撃では仕留めることができませんでした。初回の攻撃で傷ついた蝿は,ロビーの床を羽音をたてて転げまわっていました。それを見ていた蜘蛛は,次の攻撃で獲物を手中におさめました。写真をみると,蜘蛛は蝿の頭部に襲いかかっています。急所を狙っているのがよくわかります。


ゲンゴロウゲンゴロウ H18/10/5(木)
職場の裏玄関にできた小さな水溜りにいました。こんな所にゲンゴロウがいるとは思いませんでした。どこからか飛んできたのでしょう。ゲンゴロウにも色々な種類がいるようです。体長は13ミリほどでしょうか,よく見ると肢はりっぱに水かきになっています。シャーレに水を入れて撮影したあと,もとの場所に戻しました。数時間後には水溜りもなくなっていて,ゲンゴロウくんも姿を消していました。どこかへ飛んでいったのでしょう。図鑑でみるとハイイロゲンゴロウのようです。


1 / 2 / 3

home