ライバル出現

  ネットサーフィンをして以下のHPを見つけた。
  
http://www.realud.net/

 このHPの管理人は、僕より2歳年上で、プロフィールにこんなことが書いてあった。
私は今、ALS(筋萎縮性側索硬化症:Amyotrophic Lateral Sclerosis)という病気に犯されています。ALSは運動神経の病気で、ある日突然、体の筋肉の一部に力が入らなくなっていき、徐々に全身の筋肉が痩せてしまい、最終的に肺の筋肉を犯され自発呼吸できなくなり死に至る難病です。1年間で新たにこの病気にかかる人は人口10万人当たり約1人で、全国では4、5千人の患者さんがいると考えられています。私の現在の症状は、上肢、下肢障害で歩行困難(歩けますがバランスを崩して転びやすい)、腕は上がりませんし、字を書くことや物を掴むことも出来ません。(今は何とかキーボードが打てる程度です) しゃべることもゆっくり出ないと発音できません。しかし、天性の前向き思考のおかげで滅多に落ち込まず、いつか近い将来、遺伝子治療で治療法を確立してくれると信じて、現在は自宅で療養?しています。・・・」

 そして、このHPを立ち上げた理由は以下の通りだ。
「何故、このサイトを立ち上げたかと言いますと、私自身が仕事はもとより日常生活も不自由な障害者となったことで、実際に障害を持った者として使用してみると使いづらいといわざるを得ないものが世の中に多いことに驚きました。健康な時には気付きもしなかったことや、当たり前に出来ていたことが出来なくなった時に初めて愕然としたのです。私はこう思うのです。これほど経済発展を遂げ、今なお発展を続ける日本なのに未だに障害者や高齢者は弱者でしかありえないのはおかしいことではないでしょうか。私の病気は進行性の病気です。せめて何かできるうちに、障害者が考えるユニバーサルデザイン(以下、UD)、そこに真のUD−real UD− が存在すると信じて、このサイトがそれに少しでも役立つ事を願っています。・・・」

 僕は、この管理人が考えていることに非常に共感すべきところが多かったため「一度お会いしたい。そして共闘したい」と思い、早速メールを送った。
 でも、お互いに傷をなめあうことは性に合わないだろうから、「ライバル出現」と思うことにした。

 話は変わるが、知人から「”ES細胞”を使って、ALSが発病する仕組みを解明し、治療方法を開発する・・・」という話を聞き、胸がときめき「少しでも早く治療方法を開発してくれますように!」と願わずにはいられなかった。
 そして、それからは「何とかその治療方法が開発するまでがんばろう」という気持ちになり、その後、反省した。
 というのも、僕は、これまで「西洋医学でも東洋医学でも治療方法がない病気を”自然治癒力を極限まで高める方法”を開発してこの病気を完治させる」ことを目標にがんばっていたはずだ。  それが「誰かがこの病気の治療方法を開発してくれるまで待つ」という受け身になってしまっていたことに気付いたからだ。
 よく考えると、”他力本願”では、その開発が”間に合わなかった”場合に「残念だった」とあきらめるしかなくなる。

 だから、僕は、”イギリスの研究”も「ライバル出現」と捉え、これまで通り「自然治癒力を高める方法」を実践していき、「どちらが先に治療法を開発するか?」 という”戦い”に挑戦していく。

 これらのライバル達との”戦い”は、非常に厳しいものになることは明白であるが、どんな”戦い”であっても「敗北すること」は性に合わないので、彼らには、敬意を表しながらも、やはり「勝利」を目指してがんばっていきたい。

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