結婚式

  19日、知人の披露宴に出席した。

 新郎がバンドをしているということもあって、披露宴は歌三昧のにぎやかなものであった。

 しかし、終盤の”新婦から両親へのメッセージ”あたりから雰囲気は一変した。

 「お父さん、お母さん本当にありがとう・・・」
 涙ながらに話す新婦の姿に、僕は「自分の1歳の娘にこんななこととを言われたらどう思うだろうか?」と考えた。
 僕の人生における目標の一つに「娘の結婚式まで元気でいて、”お父さんはね、余命を告知された後にあなたに会う決意をしたけど、あなたに会えて本当によかった。ありがとう”と言う」ということを上げている。

 それから2人は、それぞれの両親が待つステージに登った。
 そして、親戚代表として新郎の父親が、アルコールの力を借り、嬉しくて寂しい思いに耐えながら「ほんと、ありがとな・・・」と涙ながらに言った。

 そこには、僕の未来図が描かれているような気がした。
 目頭が熱くなった。

 どうせ涙を流すのならば、こんな涙を流したい。

 素敵な感動を与えてくれた2人に本当に感謝したい。

 そして、僕からのメッセージ。
 「簡単に”幸せになって下さい”とは言えないけど、どんなときでも幸せになるための努力はしてください。そして、毎日”今日僕は幸せになるための努力をどれだけしただろうか?”と振り返ることができたら、きっと、その日は”幸せな日”であったに違いありません。」

 僕たちのように、結婚後わずか数年で大きな障害にぶつったとしても、お互いが”幸せになる努力”を絶えずおこなっていけば、”幸せな日”はきっと続くはず・・・。

 気がつくと、自分たちへのメッセージに変わっていた。

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