ついに新しい年度に入り、新しいスタッフとの仕事が始まった。
職場の異動がなかった僕にとっては、仕事の内容はあまり変わらないのだが、なんだか「新しい気持ちでがんばろう」という気持ちになる。
そして、早速、ちょっとした事務改善案を上司に提案した。
我ながら「ちょっと早すぎるかな?」と思ったけど、「遅すぎるよりいいだろう。善は急げ!だ」と開き直ってしまった。
その一方で、昨日まで一緒に話をしていた人たちがいなくなったことに少し寂しさを覚えた。
一人は、県のために42年勤務され定年退職を迎えられた方で、税務歴30年以上のベテランだった。
すぐに現行制度を見直そうとする僕にはなかなかベテランの税務職員の方は話しかけようとはしないのだが、その方は機会ある毎に話しかけてくれた。
そして、仕事納めの昨日も、こんな話をしてもらった。
「税務には君のような人材が必要なんだ。税務歴が長いベテラン職員は知識は豊富だが、これまでのやり方を見直すことができない。君の税務に対する知識はまだまだだが、君のように”県民のために常に改善していこう”という人とベテラン職員が何回も何回も意見交換していくことが大事だ。体を大事にしながら
も、彼らとたくさん話し合って少しでも県民のためになるような仕事をして欲しい。・・・」
実は彼は数ヶ月から「これまで練っていた業務改善案」について、幹部の方を中心に「話し合い」を持とうとされていたのだが、最後までその「話し合い」はできなかったそうだ。
これも何かの縁。
僕は、彼が考えていた改善案を教えていただくことにし、僕なりにアレンジしながら、必ず、県民へのサービス向上に役立ててみせる、と誓った。
そして、もう一人、僕より2歳年上の方との別れがあった。
彼は、決して僕のような行動派ではなかったが、いろんな知識を持っていて、毎日のように熱い議論をし、それによって、僕は”自分の考え方”を整理することができていた。
僕は「彼によって一回り大きく成長させてもらった」と思っていた。
そんな彼から、昨日の夜、こんなメールをもらった。
「長い間お世話になりました。明日から、あなたの難しい話を聞けないかと思うとチョット残念です。実は、あなたと話をするために一生懸命勉強していました。明日からは、チョット手を抜こうかな!!・・・短気にならず、”たまには流されてもいいか”みたいな感じで無理をしない程度にがんばって(って言われるの嫌いでしたよね!)ください。
”元気になったよ!今から無茶するね!” の連絡待ってます!!」
職場のほとんどの方となかなか考えが合わずに苦しんだときもあったけど、「素敵な仲間もいたんだなあ」と改めて感じた。
やっぱり、僕はまだまだリタイヤするわけにはいかない。
そして、もっともっと成長して、また、いつの日か、これまでにお会いした”素敵な仲間たち”といっしょに県民の笑顔を創るためにがんばっていきたい。
戻る
|